走行中に何かの拍子に石が跳ねてボディを傷付けてしまうことがあります。 俗にいう「飛び石」という物ですが傷つく場所によっては放置する事でやっかいな傷みに変わり修復が困難になる場合がありますので注意が必要です。
そもそも飛び石ってなんなの?
道路上に転がっている小さな石や何かしらの破片を周囲の車のタイヤが吸着し巻き上げる事で、無作為に跳ねてしまう現象なのですが、結構な力が加わっているのでボディにあたった場合、塗装を一気に剥がしてしまう恐れがあるのです。 この塗装の剥がれが厄介なのですが小さな傷だと思って放置していると天候の良し悪しで下地が水分に触れる事で酸化してしまい、腐食してしまうのです。 とくに注意しなければならないのは降雪地区や海側を生活圏としている車両は塩分が路面に巻かれている可能性が高いので、ボディに付着し酸化するリスクが内陸と比べて高いです。
飛び石が傷ついたらすぐに塗膜や補修液を貼ってあげる
できたての飛び石傷は自分で応急処置
そもそもボディを酸化せない事が錆を起こさせない予防になるので、即座にタッチペンで修正してあげる事が良いでしょう。 勿論すぐさま板金に出す方がボディも新品同様になって帰ってきますのでよりオススメではあります。 しかし、侮ってはいけないとは言え、小さな飛び石傷を直すためだけに鈑金工場まで持っていくのも面倒くさいと思うのも理解できますので、錆を一先ず防止したいということでしたらタッチペンがオススメです。 タッチペンを今まで綺麗に塗れたことがないという方には最近カーショップで発売され始めているスプレーを使用する事でプロ並みとはいえませんがペンタイプの物に比べて美しく仕上がるでしょう。 オートバックスなどでも正規の色を調べてくれ在庫があれば出してはくれますが、車検証をディーラーに持っていくと純正のタッチペンを購入できるので、その方が色むらが無くオススメです。
フロントガラスに飛び石傷が付いた場合
この場合にも自分で修復できるキットが売っています。気温の寒暖の差や走行時の振動で傷が広がる可能性もあるので、この場合も自分で少しでも直しておくと更なるひび割れを避けれるかと思います。一般の方によくあるのが、フロントガラスに傷が付いた場合に「直せない」もしくは「ガラス交換になる」と思い放置される方が居ます。 しかし、大きさによっては、こちらも整備工場で修理することができ、ガラス交換ほどの費用は発生しないので、自分で綺麗にできそうにない場合は持ち込むのが良いでしょう。
ボディにすでに錆が発生している場合は専門家に見せよう
また、サビがすでに発生してしまった場合は個人でリカバリーすることはほぼ不可能な領域ですので即座に鈑金工場に持っていくのがベストだといえます。 錆が侵食してしまうと売却時に査定額が大幅にマイナスされてしまうので損切が必要ではないかと考えています。
損切のラインは何処にあるのか
単純なことですが、その傷によりどれくらいマイナスになってしまうかと、修理費のバランスではないでしょうか。 重度の損傷でもない場合は修理代金が5万円以上かかるかどうか?が分かれ道だと思います。また、小さいものができる度に持っていくのはコストがかさみ過ぎると思いますので、軽く自分で補修しておいて、4,5個の傷がついてしまったらまとめて直すというのがいいかもしれません。 ただ、傷の箇所がフロントガラスとなると話が変わってきますのでご注意ください。大きいものになってくると保安基準の都合上、直さなくては車検に通らない場合もありますので、フロントガラスに大きめの傷がついてしまった場合は悔しいかもしれませんが当て逃げされたと捉え、直すしかないでしょう。
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