BMWのオープンクーペであるZ4。現在は新車で販売されていませんが、未だに人気のスポーツクーペです。そんなZ4が故障しやすい部位についてまとめました。走行距離別に交換が必要な部位をまとめています。
BMW Z4とは
BMWのZ4シリーズは車にちょっと詳しい人ならば一目でそのシリーズだとわかる外観をしています。その理由はZ4シリーズが2シートタイプのオープンカーだからです。どちらかというと、車を単なる移動手段として乗っている人向けではなく、本当にドライブを楽しむ車好きな人に向けて設計されたクラスだと言えるでしょう。日本でオープンカーを見かける機会はほとんどないので、注目を集めたい人にとってはBMWの中で最も適したクラスだと言えます。
メンテナンス不足によるSMG故障
Z4にはマニュアルトランスミッション、オートマ、SMGの3種類のトランスミッションがあります。その中でもSMGはオートマと同じくアクセルとブレーキだけの2ペダルですが、構造はマニュアル車と同じという特殊な構造なのです。油圧によって変速するギアをチェンジしてくれる仕組みとなっており、マニュアルシフトよりもシフトチェンジを早くより正確に行う事ができるメリットがあります。
その一方で、SMGと言えばよく壊れるという印象を持っている方が大半でしょう。実際、よく壊れます。これは油圧を制御するアキュームレーターや油圧ポンプがダメになりギアが突然入らなくなるのです。このアキュームレーターは定期的に交換が必要な消耗品との扱いになっていますが、日本国内ではそのメンテナンスを行わずに乗っている方が多くいるために壊れるのです。
SMGの他、メンテナンスが必要になるケースが多い車両は、以下リンクで確認いただけます。
メンテナンスの心配な車たちの例…ショップや整備工場で悩んだ時もAncarにご相談を!
SMGに不具合がでた場合の症状は以下になります。
・ギアが入らない(ポンプ故障)
・ギアが入ってもすぐ抜ける(アキュームレーター故障)
・走行時のジャダー(振動)がひどい(ポンプ・アクチュエーター故障)
これらSMGの故障が心配という方は、マニュアルトランスミッションかオートマを選択するのが無難です。
走行50,000km前後で寿命を迎えるパーツ
輸入車は国産車に比べて壊れやすいというのはよく聞く話だと思います。その原因は国産車と比べると消耗品の交換サイクルが短いからです。国産車と同じ感覚で乗っているとメンテナンス不足で故障するため、輸入車はよく壊れると言われるのです。ただ、実際はメンテナンスサイクルを考慮した乗り方と整備を心掛ければ壊れません。Z4の場合、50,000km前後で交換が必要になる部品は以下になります。
・ブレーキパッド+センサー
・フューエルフィルター
・イグニッションコイル+スパークプラグ
・ウォーターポンプ
・サーモスタット
・ブローバイホース
・ATF+フィルター+ハーネススリーブ+AT制御CPUリセット(オートマ
ブレーキパッドやセンサーは別として、他の部品は国産車で50,000km前後で交換することはまずないでしょう。それを国産車感覚で乗ってしまうために壊れるのです。
走行80,000km前後で寿命を迎えるパーツ
続いて走行80,000km前後で交換が必要になる部品です。
・カムシャフトセンサー
・クランクシャフトセンサー
・エアフロメーター
・フューエルポンプ
・O2センサー×4個
・アッパーマウント+ショックアブソーバ4輪
・アイドル制御バルブ
エンジン制御のセンサーやバルブなど、電子的なパーツが多い事がわかると思います。この距離になると突然センサーが故障するという事があり、前触れなく不調になるケースもあります。これらの故障部位は、初期モデルのZ4と同年代の国産スポーツカーでも故障するので、Z4だからということもない部位です。
まとめ
海外では一度購入した車は20万キロや30万キロ乗り続けるのが当たり前です。それは車が丈夫だからではありません。部品は定期的に交換するものだという認識が車を乗っている人に定着していて、一定の期間が過ぎれば整備工場に出さなくとも自分で交換を積極的におこなうようにしています。部品交換が当たり前になっているからか、BMWの部品の価格は国産車に比べれば安いです。意識的にメンテナンスが必要ではありますが、維持費が特別高いわけではありません。