ポルシェの高級スポーツサルーン、パナメーラに乗れる現代は実はとても恵まれたこと

昔を知る人は今のポルシェのラインナップの豊富さに同意していただけるでしょう

今の人はあまり知らないかもしれませんが、山口百恵が「プレイバック PartII」(1978年)で森の中を駆け抜ける赤いポルシェの姿を歌っていました。

それを聞いていてみんなが思い浮かべたポルシェは、ほとんどが911だったのではないでしょうか。

当時、多くの人はFRスポーツの924や928なんて知らなかったでしょうし、914や356を思い出すのはポルシェマニアだけでしょう。

それほど「ポルシェ911」はポルシェそのものであり、ポルシェ=911だったのです。

 

ポルシェが4ドアスポーツサルーン?パナメーラ!?

そんな時代を生きた人間からすると、2009年にポルシェがパナメーラを発売開始した時は、驚愕以外のなにものでもありませんでした。

その数年前にボクスターも登場していましたが、ポルシェが入門スポーツカーを作っても、914の時みたいに「ワーゲンポルシェ」と言われることもありませんでした。

そして、カイエンもすでに登場していたので、その時点で「ポルシェだから2ドアとは限らない」という認識は皆様の中できていたのではないでしょうか。

しかし、それでもいざ4ドアスポーツサルーンがデビューする!と言われると、これでポルシェも普通の自動車メーカーになってしまうのか、といささか不安に感じた人も多かったのではないでしょうか。

カイエンのようにフォルクスワーゲン車がベースで、FF車やFFベース4WDのポルシェセダンってどうなんだろう?パサートやフェートンがベースでポルシェ顔にならないだろうか?といった不安は拭えなかったのではないかと思います。

 

しかし実際に登場したパナメーラはポルシェの遺伝子そのもの

しかしそんな心配は杞憂に終わりましたね。 考えてみれば、ポルシェは924や944系で市販FRスポーツもかなり経験を積んでいましたし、その中でも928という高性能FRラグジュアリーGTだってあります。

そう考えれば、単に今までそれらの4ドア仕様が無かっただけで、その気になればポルシェの4ドア車など、すぐにできていたはずなのです。

ポルシェのやる気と市場の要望があればすぐにでも。 そして既にカイエンで「ポルシェだからスポーツカーやGTカーばかりとは限らない」状況になっていました。

こうしてデビューしたFR4ドア…正確には5ドアサポーツサルーン「パナメーラ」は、キャビン部分は確かにルーフも低いスポーツサルーンでしたが、フロントマスクとリアのデザインはまるで「最新の911」のようでした。

そのデザインの完成度は4ドアかどうかを確認しなくては、一瞬911と見間違えてしまうのではないかというほどでした。

 

カイエン、パナメーラの登場でポルシェと長く付き合えるように

デザインは「まるで911の4ドア」でしたが、もちろんエンジンはリアではなくフロントに配置され、FRまたは4WDの駆動方式が選べるところだけ妙にオーソドックスなスポーツサルーン。

運転しても928GTSのようにラグジュアリー性と快適感に包まれて、どこまでも走っていきたくなるでしょうし、その後席に乗れば「ポルシェのスポーツサルーンの後席で快適に移動している」という事実に満足するでしょう。

エンジンはカイエン同様の3.6リッターV6か4.8リッターV8ターボでカイエンより軽いんですから、不満のありようがありません。

911やそれ以外でも2ドアクーペ(ハッチバック)しか無かった時代に比べると、今のポルシェファンは家族が増えても相変わらずカイエンやパナメーラなどポルシェに乗り続けられる。

そして、それは昔と比べると実はとても恵まれたことなのです。

 

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