日本で環状交差点の数が増加中?環状交差点のメリット・デメリットとこれから

環状交差点(ラインドアバウト)

日本ではあまり見かけない環状交差点(ラウンドアバウト)ですが、ヨーロッパなどでは一般的な交差点になっています。環状交差点はまだまだ日本では少ないです。しかし、2014年に本格的に導入が開始されて以来、環状交差点の数は徐々に増加しています。環状交差点にはメリット・デメリットがあります。例えば、環状交差点の導入は「事故を減らす」、「交通をスムーズにする」などのメリットをもたらすかもしれません。しかし、日本の都市等で導入するにはデメリットが多いといわれています。

そこで今回は、環状交差点のメリット・デメリットや、日本で環状交差点をあまり見かけない理由についてお伝えしていきます。

環状交差点について

環状交差点とは?

環状交差点(ラインドアバウト)

環状交差点(ラウンドアバウト)とは、交差点の一種であり、車両の通行する部分が円形(ドーナツ)状になっている交差点のことです。

環状交差点の基本ルール

環状交差点では、基本的に以下のルールを守る必要があります。

  • ・環状交差点は右回り(時計回り)です。
  • ・環状交差点内の通行が優先されます。
  • ・環状交差点を出るときは必ず合図をしなければなりません。環状交差点から退出時は、左ウインカーを出すのを忘れないように注意が必要です。

環状交差点のメリット

事故を減らす

交差点での衝突事故

環状交差点(ラウンドアバウト)の導入により、「事故防止」が期待されます。日本の一般的な交差点では、スピードを落とさずに交差点に進入することが可能なため事故率が高いです。そのため、日本の一般的な交差点では右折事故が多いですよね。しかし、環状交差点の場合、速度を落として徐行で進入することが必要になるため、事故(特に死亡事故等の重大事故)の起きる確率が低くなります。

交通をスムーズにする

信号なしの環状交差点を導入すれば、よりスムーズに交差点を通行できるようになります。信号のある交差点では他の車や歩行者がいなくても、赤信号の場合は止まらなければいけませんよね。運転をしたことがある人であれば「運が悪くて信号に何度も引っかかってしまった」という経験があるのではないでしょうか。しかし、信号いらずの環状交差点であれば、周囲の車の状況に応じて交差点を通過できるため、よりスムーズに走行することができるようになります。

※しかし、これは交通量が少ない(1日の交通量が1万台未満の)交差点に限ります。交通量がこれよりも多い場合、環状交差点を中心にかえって渋滞を引き起こしてしまうからです。

災害などの非常時に強い

電気のついていない信号

日本の一般的な交差点では、停電などにより信号が使えなくなってしまうと混乱を招いてしまうでしょう。信号のある十字路では、停電の際にどちらが先に行くべきか分からなくなってしまいますよね。しかし、周りの車を見て、状況に合わせて進入できる環状交差点では信号が不要です。そのため、環状交差点は、震災などの非常時に強い交差点といえます。

信号が不要なため、維持費がかからない

環状交差点を導入すれば、信号がいらないのでコストの削減にもつながるでしょう。信号の維持費を負担するのは、基本的には自治体です。そのため、多くの自治体は、安全性が高い上にコストを抑えることができるという利点から、信号のない環状交差点を導入しています。

環状交差点のデメリット

交通量が多いと、かえって渋滞を引き起こしまう可能性が

タイの交通量が多い環状交差点

環状交差点は交通量のそこまで多くない道路(目安として1日1万台以下の交差点)では、「交通をスムーズにする」というメリットがあります。しかし、都市などの交通量が多い場所では、渋滞をかえって悪化させてしまう可能性が高いです。その交差点を利用する人が多すぎると、交差点に入るのに時間がかかってしまうためです。そのため環状交差点は、交通量の多い都市や中心街よりも、交通量がそこまで多くない住宅地や田舎の方が適していると考えられます。

環状交差点導入には広い土地が必要

環状交差点を導入するためには広い土地が必要です。日本の都心部はそれほど土地に余裕がなく、環状交差点を導入するのが難しいでしょう。そのため、環状交差点を導入することができる地域や場所は限られてしまうかもしれません。

慣れるまで時間が必要

環状交差点(ラインドアバウト)を走行している車

みなさんもご存知の通り、日本では環状交差点が非常に少ないです。そのため、環状交差点に慣れるまでにある程度の時間を要するかもしれません。交通量が少なければ問題ないかもしれませんが、交通量の多い時間帯であれば交差点内に進入するのに苦労するでしょう。徐行で進入するといっても、素早く適切に判断をする必要がありますし、交通量が多いほど事故の危険性が高まってしまうといえます。

日本でも環状交差点の導入が進んでいる?

日本でも環状交差点の数が増加

2014年に環状交差点(ラウンドアバウト)の導入が本格的に始まって以来、その数は徐々に増えつつあります。2016年には50か所以上に増え、2019年3月時点では、31都道府県87か所にまで増加したそうです。そのほとんどは住宅地や田舎などの土地に余裕があり、交通量もそこまで多くない場所にあります。

今後も増えていく?

環状交差点の数は住宅地や田舎などを中心に徐々に増えています。また、複雑に見える環状交差点ですが、これの導入により事故件数が減少されるなど、多くの場所で効果が見られているようです。一方で交通量が多い場所では渋滞の源になってしまうなどのデメリットもあります。しかし、適切な場所に導入されることにより、事故件数の減少や災害時にも力を発揮してくれるでしょう。そのため、今後も地方を中心に環状交差点の数はさらに増えていくことが予想されます。

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