並行輸入の中古車でしか乗れない!「M1」とは呼ばれなかったBMW1シリーズの「M」とは?

「BMW M」とは

BMW社のモータースポーツ部門、そしてチューニング部門として「M」モデルを送り出してきた「BMWモータースポーツ」が改名したのが現在の「BMW M」社です。

最初にレース用ベースマシンとしてスーパーカーの「M1」を作って以降は、3シリーズに「M3」を、5シリーズに「M5」を、さらにオープンスポーツのZ4に「Z4Mロードスター」、そのクーペタイプの「Z4Mクーペ」を送り出し、BMWのハイパフォーマンスバージョンを送り出してきました。

最近ではBMWがセダンとクーペを別シリーズに分けるようになり、3シリーズクーペを4シリーズとすると「M4」を、5シリーズクーペを6シリーズとすると「M6」をリリースするといった形で、7シリーズやSUV、ミニバンを除くBMW各シリーズの頂点には常に「M」がいます。
1シリーズもクーペが2シリーズとして独立したのを機に「M2」がついに設定されましたが、コンパクトハッチバックとして残った1シリーズには未だに「M1」はありません。

かつてのスーパーカー「M1」の存在がその理由と言われる事がありますが、BMWから正式にアナウンスされた事は無いので、定かではないのです。

実は存在した1シリーズの「M」モデル

BMW 1 M しかし、実は2011年に「1シリーズMクーペ」というモデルがヨーロッパではデビューしていました。

「M1」という名前こそつかなかったものの、1シリーズクーペをベースに、オープンスポーツカーZ4の最強モデル「Z4 sドライブ35is」と同じ340馬力の3リッターツインターボを搭載し、リミッターが作動する250km/hまで軽快に加速するというハイパワーモデルです。

エンジンだけではなく「BMW M」によって足回りやブレーキなどがチューニングされ、ベースとなった「135iクーペ」より前輪は71mm、後輪は46mmワイドトレッド化されたほか、ムーンルーフを排して通常のルーフとする事で15kg軽量化し、コーナリング時の安定性と低重心化に貢献しています。
ブレーキもM3同様の大径ディスクを装着する事で大幅に強化するなど、本格的なスポーツ走行に対応した、紛れもない「M」なのです。
バンパーやワイドフェンダーも1シリーズMクーペ専用品で、内装もレザーを使ったシートにMモデル用レザーステアリングと、かなりこだわったモデルでした。

なぜ日本には導入されなかったのか?

デビュー時のヨーロッパでの価格は日本円で560万円ほどと、「M」モデルとしてはかなりお買い得感が強かった1シリーズMクーペですが、結局日本に導入される事はありませんでした。

その理由として最大のものは、ミッションが6MTしか設定がなかったからではないかと言われています。
BMWでは既にその当時、ほとんどのモデルで8速AT、または7速DCT(デュアルクラッチトランスミッション、いわゆるセミオートマ)が導入されており、6速MTが設定されている320iやZ4など一部の車種や「M」モデルでも、8速ATや7速DCTを選択できたのです。
そこにいかに「M」モデルとはいえ、6速MTしか設定しない1シリーズMクーペを持ち込んでも、採算が取れるか不安があったと言われています。

左ハンドル仕様を右ハンドルにするのは断念するとしても、他にも下回りで日本の法律で定められた最低地上高をクリアできないデフクーラーや、オーバーフェンダーを追加してタイヤのハミ出しを抑える必要があるなど、日本市場に持ち込むに当たって手直しを求められる部分が多々あったのも事実です。

「M3」や「M4」でも売れ筋は6速MTではなく7速DCTなので、DCTの設定がない1シリーズMクーペが日本に正規導入されなかったのは、ある意味当然かもしれません。

並行輸入の中古車なら乗れる可能性も!

正規輸入されなかった1シリーズMクーペですが、台数は少ないながらも並行輸入されており、時々中古車市場に出てきます。
日本では希少車なので相場もほぼ値下がりせず、おおむね560万円程度のようです。

「やはり普段乗りにはDCTが無いと…と思う方は、6速MTだけではなく7速DCTの設定もあるM2の日本正規導入を待った方がいいですが、あえて並行輸入でしか入手できないハイパフォーマンス車に乗りたいユーザーなら、6速MTしかない事は気にならないと思いますので、見つけたら即買いでもいいかもしれません!

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