皆さんは2021年のF1グランプリに、小林可夢偉選手以来の日本人ドライバーが誕生することはご存知でしょうか。その日本人ドライバーとは2020年からF2に参戦し最終新人賞を獲得した角田裕毅選手です。角田選手は2000年5月5日生まれの20歳で今後の活躍が大きく期待されています。そんな角田選手は来年からアルファタウリ・ホンダというチームに所属する予定なのですが、今までF1を見たことがない人にとっては馴染みの少ない名前かもしれません。日本人ドライバー誕生で来シーズンからF1を楽しみたい、でもあまりF1に詳しくないという人も多いのではないでしょうか。そこで、今回は来シーズン角田選手が所属するアルファタウリ・ホンダについて紹介したいと思います。
アルファタウリ・ホンダは2020年に改名されたばかり?
来年から角田選手が参加するアルファタウリ・ホンダですが、実は2006年から2019年まではトロ・ロッソという名前でした。トロ・ロッソと聞けばわかる人も中にはいるかもしれませんね。このチームはイタリアのエミリア=ロマーニャ州ファエンツァが本拠地で、エナジードリンクで有名なレッドブルが所有しています。レッドブルは、自社が保有するファッションブランドを宣伝するため、チーム名をアルファタウリ・ホンダに改名したのです。またホンダがチーム名についていますが、これは2018年からトロ・ロッソとホンダが提携しており、ホンダからパワーユニットが供給されていることに由来します。
2020年総合順位は7位
前シーズンはダニール・クビアト選手とピエール・ガスリー選手がドライバーを務め、昨シーズンの総合成績は7位であった。この結果だけを見ればあまり強くないのかと思われてしまうかもしれません。しかし昨シーズンの総合獲得ポイント100越えはトロ・ロッソ創立以来初の快挙であり、イタリアグランプリではガスリー選手がチーム12年ぶりに優勝するなど勢いのあるチームといえます。
レッドブルのセカンドチームとしてのアルファタウリ・ホンダ
レッドブルといえばレッドブル・レーシングを思い浮かべた人も多いのではないかと思います。実はアルファタウリ・ホンダはレッドブルのセカンドチームであり、ドライバーにとってはレッドブル・レーシングへの登竜門とも言えます。レッドブル・レーシングのドライバーになる道として最も可能性があると考えられるのが、レッドブル・ジュニアチーム→アルファタウリ・ホンダ→レッドブル・レーシングというキャリアを積むことです。アルファタウリ・ホンダで若手ドライバーが経験を積み、才能が認められれば上位争いに参加可能なレッドブル・レーシングのドライバーになることができるということです。かつて4年連続ドライバーズチャンピオンを取得したセバスチャン・ベッテル選手もジュニアチーム、アルファタウリ・ホンダ(トロ・ロッソ)、レッドブル・レーシングというキャリアを歩んでいます。注目の角田選手もジュニアチームで才能が認められアルファタウリ・ホンダのドライバーに起用されていることから、将来的にベッテル選手やハミルトン選手のような大物ドライバーになる可能性も十分に秘めているといえます。
来シーズンのドライバーは?
アルファタウリ・ホンダの来シーズンのドライバーは角田選手とピエール・ガスリー選手です。ガスリー選手は2018年よりトロ・ロッソでフル参戦しているF1ドライバーで、既述の通り昨年のイタリアグランプリでは見事優勝を果たしています。ちなみに、2017年にマレーシアグランプリと日本グランプリでドライバーに起用された際、ドライバーナンバー10を使用したのですが、これは小林可夢偉選手がかつて使用していた番号でした。意図的に小林可夢偉選手の番号を選んだわけではないようですが、日本人ドライバーと縁のある人物なのかも知れませんね。来年がホンダのF1参戦最後の年でもあるので、良い結果を残せるよう応援したいと思います!