1970年代から80年代、自社の製品の優位性をアピールしようと、各社はテレビコマーシャルで様々な実験などを行ないました。
氷点下の環境で、バナナで釘を打ち薔薇がバラバラになった一方で、オイルは滑らかなままの「モービル1」などは有名ですね。
崖から車を突き落とすボルボ
他にも、崖から自社の製品を突き落とすテレビコマーシャルで話題を呼んだスウェーデンの自動車メーカー「ボルボ」がありましたね。
ボルボといえば昔から四角いボディーに頑丈さがアピールポイントですが、その頑丈さをアピールするためのコマーシャルなのです。
今のボルボのボディーは四角くありませんし崖から車も落としませんが、安全性という意味ではさらに進んでいます。
見た目では分かりにくいかも知れませんが、ボルボには安全装備がこれでもかとてんこ盛りなのです。
ボルボ・V40では世界初の歩行者エアバッグ
安全性能を考えるとき、真っ先に車内の人の安全を考えます。
しかし車と歩行者が衝突したとき、より深刻なダメージを負うのは歩行者です。
ボルボでは歩行者のことも考え、V40では世界初の歩行者エアバッグを装備しました。
センサーが歩行者の脚との接触を感知すると、ボンネットが10センチほど持ち上がって、フロントガラスの下あたりからエアバッグが外に出現して、致命傷を防いでくれます。
しかもこの歩行者エアバッグ、かつては20万円程度のオプションだったものを今では標準装備に。
何とも太っ腹です。
ぶつからないための安全技術
ぶつかってからの安全性能は言うまでもありませんが、そもそもぶつからないのが一番。
そこでボルボでは、衝突回避のための各種安全技術がてんこ盛りです。
車にレーダーとカメラが搭載されており、衝突の可能性があるとアラームのランプと音が鳴りドライバーに警告。
それでも変化がなければ、フルオートブレーキが作動します。
ドライバーの運転パターンを解析して、眠気を感じているなど注意力が低下している運転と判断した場合には、スピードメーターにコーヒーカップの絵が出てきて、その上には「Driver Alert Time for Break」の表示が。
休憩でもとりなさいという意味ですね。
ボルボだけでなく、クルマの未来に左右する
いかがでしたでしょうか?
車の安全面も日々各メーカーで研究、開発が進んでいます。
あと4〜5年もすれば車の自動運転が我々の生活に普通に登場してくるかもしれません。
しかし、自動運転が普及することによって「人間が運転する楽しさ」がなくなってしまうのは非常に悲しいことです。
今後、引き続き安全面の追求が行われ、自動運転車と人が運転する車が共存できる未来が来ることを願っています。