コンパクトカー部門
1シリーズと2シリーズの中間にCLA
メルセデス・ベンツのAクラスとBクラスは1.6リッターまたは2リッターのターボエンジンを搭載したFFコンパクト実用ハッチバックで、CLAは同じエンジンのFR4ドアスポーツクーペ。
かたやBMW1シリーズは1.6リッターか3リッターのターボを搭載したFR5ドアスポーツハッチバックで、2シリーズは2リッターか3リッターのターボを搭載したFR2ドアスポーツクーペ。
1シリーズと2シリーズの中間にCLAがあるような感じで、この3台の性格は似ていますね。
2シリーズアクティブツアラーがAクラス、Bクラス相当
さらにBMWの2シリーズには「アクティブツアラー」と呼ばれるFF実用ハッチバックと、「グランツアラー」と呼ばれるFFミニバンがあります。
両者とも1.5リッターか2リッターのターボを積んでいるので、メルセデス・ベンツのAクラス、Bクラスにはこちらが近くなります。
BMWの2シリーズグランツアラーは、メルセデス・ベンツがこのクラスで持たない7人乗りミニバンなのでライバル不在という優位性があります。
2ドアクーペもメルセデス・ベンツには無いので、このカテゴリーではどうやらBMWの方が選択肢の多さという意味で軍配が上がりそうです。
小型セダン/クーペ/ステーションワゴン部門
両社ともベーシック・モデル
どちらも両ブランドのエントリーモデルから一歩進んだ「ベーシックモデル」として昔から存在するモデル(4シリーズは3シリーズクーペを改名したものです)ですが、BMWが3シリーズにMTモデルをラインナップするなど、旧来からの「走りのBMW」を引き継いでいる一方、メルセデス・ベンツは一切MTを設定しない潔さ。
この両者の違いは客層の違いとも言えそうです。
ハイブリッドの設定はBMWのみ
確かにBMWの方が選択肢は多いのですが、メルセデス・ベンツの顧客が求める要素では無いので、お互いに好きなブランドを求めるのが一番でしょうか。
ミドルサイズセダン/クーペ/ステーションワゴン部門
BMWは長らく6シリーズのようなラグジュアリー・クーペを中断していたので、現行6シリーズで復活させた形ですが、Eクラスのクーペは「CLK」の名で長く続いてきたモデルです。
アッパーサイズセダン/クーペ/部門
あくまでスポーツセダンのBMW
BMWがリムジンサイズもある大型ボディでありながら、あくまでドライバーズカーとしてスポーツセダンであるのに対し、メルセデス・ベンツは運転手付きショーファードリブン・カーであるSクラスセダンと、ドライバーズカーであるSlやCLS、Sクラスクーペといった大型2ドアクーペ、あるいはオープンカーを作りわけてきました。
それは今でも変わりがありません。
メルセデス・ベンツには大型クーペがある
結果として、スーパーカー並の大型ラグジュアリークーペや、ショーファードリブン・カーが欲しければメルセデス・ベンツに軍配が上がります。
ある意味、このジャンルについてはBMWの弱点と言いますか、意外に力を入れていない部分かもしれません。
まとめ
いかがでしたか?今回はあえてSUVやスーパーカーまで対象を広げませんでしたが、BMWがコンパクトカーのジャンルでも走りに振ったモデルを設定していたり、逆にラグジュアリーな大型クーペはメルセデス・ベンツの独壇場であったりと、両社のスタンスの違いが見て取れたと思います。
驚くことに現在では両社ともFFのコンパクトカーやミニバンを設定しており、かつてのように高級車一本槍では無くフルラインナップメーカーを目指しているかのような動きをしておりますが、これからも両社からあっと驚くような車が出るかもしれませんね。