プリウスと言えば「世界初の量産型ハイブリッドカー」として有名ですが、1997年の発売以来ずっと人気車種として売れ続けています。
プリウスの製造から販売までを行うメーカーは、言わずと知れた「トヨタ」です。
トヨタと言えば世界基準!ということで、プリウスは故障が少ない車と言えるでしょう。
ただし、プリウスはハイブリッドカー(プリウスではエンジンとモーターの2系統の動力源を持つ)であるため、特有の故障や不具合が生じる可能性があります。
プリウスを新車で購入する場合には大きな問題はありませんが、中古車を購入する際は注意すべきポイントがいくつかあります。
今回は、そんなプリウス特有の故障について解説します。
プリウスの故障の特徴は?
プリウスの故障や不具合の特徴は「バッテリー」にあります。
ハイブリッドカーの低燃費を支えるのがアシストモーターですが、その動力源はバッテリーに蓄電した電力です。
そして、このバッテリーの寿命がそれほど長くないのが1つのポイントになります。
プリウスのバッテリーの寿命は、一般的に15万~20万キロと言われており、それだけ走れば十分と言えるでしょう。ただし、中古車を購入する場合には、思わぬ故障が無いとは言いきれません。
それは「水没車」の可能性です。台風などの水害で車が水没しても、ガソリンエンジンの場合はオーバーホールすることで比較的元の状態に戻りやすいのですが、電気を蓄電するバッテリーやモーターは、非常に水に弱い特徴があります。
もちろん、トヨタの正規ディーラーや大手中古車販売店では「水没車」を販売することはありません。しかし、悪質な中古車販売店がゼロかと言えばそうも言えないのが現実です。
もしも中古車であっても、バッテリーを交換するとなれば20万円以上の出費を覚悟しなければならず、非常に大きな出費となります。このような車体を購入しないためにも、プリウスを選ぶ際には、信頼できる中古車販売店を選ぶことが大切です。
プリウスのバッテリー以外に多い故障個所とは?
プリウスの故障には、ハイブリッドカー特有の特徴がバッテリー以外にも見られます。
また、いざ修理するとなると一般的なガソリンエンジンの車と比較し、修理代が高額になりがちなことも注意点の1つになります。
その1つが「ウォーターポンプ」と呼ばれる、ハイブリッドシステムにあるインバーターを冷やすための装置です。インバーターは、直流の電流を交流に変える装置で、作動している間は高熱が発生します。
このウォーターポンプが不具合を起こすと「ハイブリッドシステム警告灯」が点灯します。電気系の故障は、その装置ごと交換しなければならないことが多く、交換費用は50万円以上の費用がかかります。
その他にも、ハイブリッドカーの命とも言える、エンジンの動力を補助する「アシストモーター」の不具合やエアコンの「コンプレッサー」などの故障も稀に起こり得ます。
正直なところ、これらの故障は決して多いわけではありません。しかし、いざ故障が発生すると、その修理費用や交換費用が高額になるのがハイブリッドカーのデメリットなのです。
特にハイブリッドカーの場合は、各パーツが他の車種と併用されることが少ないために、生産量自体が多くはありません。そのためにパーツ代が高くなる傾向にあります。また、修理も原則としてトヨタのディーラーがメインになるため、ディーラー車であれば保証が利く修理でも、一般の中古車販売店の購入した車体では適用されないリスクがあるのです。
このように、プリウス自体は故障が多い車では無いのですが、いざ故障すると修理が高額になりやすい傾向があります。
もしもプリウスを購入する際には、それらのことに留意して、確かな販売店で購入を検討するようにしましょう。