オーバーヒートの原因にも!ファンモーターの故障と交換

今回はオーバーヒートを起こしそうになった車を修理します。
点検してみると、ファンモーターが動く様子がなかったので交換していきます。
なぜファンモーターがオーバーヒートしてしまう原因になるのか、そしてオーバーヒートの予防策や気をつけるべきことついてもお話していきます。

オーバーヒートしてしまう原因

車がオーバーヒートしてしまう原因としてはサーモスタットの故障やクーラント(冷却水)の減少や様々ですが、今回入庫したお車は冷却ファンが回らずに水温が上がってしまいオーバーヒートを起こしそうになっていました。
エンジンは水冷式です。水によってエンジンの温度を下げる方式で、熱くなってしまったエンジンの周りを冷却水が循環して温度を下げていきます。
エンジンの熱によって熱くなってしまった冷却水は車の前頭部にあるラジエターを通ります。
前頭部にあるので走行風によってラジエターを冷やすことで冷却水の温度も下げていきます。

ファンモーターの役割

ラジエターの前には電動ファンが付いていて、走行風の起きない渋滞での「のろのろ走行」の時や温度が急激に暑くなる夏など一定の温度を超えた時に作動して強制的に風を起こしてラジエターを冷やします。
このファンの原動機のファンモーターが故障するとファンが回らずに冷却水の温度が上がるため、オーバーヒートを起こす原因となります。

オーバーヒートした際に気をつけること

ラジエターのキャップに要注意

ボンネットを開けると前方にラジエターのキャップがあります。
熱くなっている時は栓を開けないでくださいと必ず警告があるので、注意が必要。冷却水は高温になります。おおよそ83度になる様に設定されています。
ラジエターは圧力鍋の様に圧力がかかっていて電動ファンの故障などで水温が上がってしまい沸点を超えると圧力を逃がす弁が設定されています。
オーバーヒートをした時にもくもくと白い煙が出るのは弁から圧力が逃がされているからです。
その圧力がかかっている時に栓を開けるのはとても危険です。熱湯が吹き出します。
エンジンが冷えていないうちにラジエターのキャップに触れるのは絶対にしないようにしましょう。

実は冷却水も高温

冷却水と聞くと冷たいイメージになりますが、本当はとても熱いものなのです。
ラジエターで冷やされても2度か3度程度しか下がりません。冷たい水で冷やした方が早いように感じますが、エンジンは実は冷やし過ぎてもいけないのです。
70度を下回るとオーバークールと言ってこれもエンジン不良の原因になります。とてもとても熱くなるエンジンなので通常よりは高温ですが、エンジンよりも少し低い温度の冷却水で十分なのです。
なので真冬など暖気をしっかりしてエンジンと冷却水の温度をある程度上げてから走り出すのがエンジンに負担を掛けずに良いとされています。

ファンモーターの交換

今回の車両ではファンモーターが原因でしたので、車体から電動ファンを取り外してファンモーターを交換します。
車種にもよりますが、今回のニッサン・セレナは車体前頭部をほぼ分解しないと電動ファンが取り出せない構造です。
グリル、バンパー、ライトなど全て外してラジエターと電動ファンの隙間を作ります。かなり大掛かりな作業となります。
ハイブリット車なのでバッテリーが二つ付いていますが、今回はサブバッテリーのみを外して作業します。
メインバッテリーはアイドリングストップ用のバッテリーなので外してしまうとアイドリングストップの設定が必要となります。

電動ファンの脱着はそれほど大変な作業ではありませんが特にこちらのお車は作業スペースがなく大変な作業でした。
電動ファンを取り出して、作動点検をするとやはり動きませんでした。
モーターを交換して作動確認して取り付けました。ファンがしっかりと回る事を確認できました。

オーバーヒートを予防するには?

車種にもよりますが水温計がしっかりと真ん中を差している事を確かめましょう。
赤い線に近いと水温が上がっていて、青い線に近いと下がり過ぎている状態です。
今回はモーターの不良でしたが、オーバーヒートの原因は電動ファンだけでなく、冷却水の減少や温度を検知するサーモスタッドの不良など様々です。
オーバーヒートやオーバークールはエンジンに致命的な故障をもたらす原因となりますので日頃から水温計をしっかりチェックする事や日常点検を行う事をお勧めします。

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