この記事では、ルノーのタリスマンとは、どのような車なのか紹介しています。コンセプトカーとして発表された歴史から、外装、内装のデザイン性から、搭載されている最新の機能まで、あらゆる角度から特に目を引くポイントに絞って紹介しています。
ルノーのタリスマンとはどんな車?
ルノーのタリスマンとは、2001年にフランクフルトモーターショーで発表された、ルノーのコンセプトカーです。コンセプトカーは、メーカーが展示目的で製造した車のことです。当初はコンセプトカーとして発表されたタリスマンは、2015年から一般販売が開始されました。
ルノーとはどのような会社なのか
ルノーとは、フランスのブローニュ=ビヤンクールに本社を構える自動車会社です。日本の日産自動車や三菱自動車、ルーマニアのダチア、ロシアのアフトヴァース、韓国のルノーサムスン自動車など数多くの自動車会社を傘下にしており、グループ全体では世界でも有数の規模です。1899年に設立されたルノーは、かつては国営企業であったため、現在でも筆頭株主はフランス政府となっています。
タリスマンのグレード5つ
ルノーのタリスマンには、セダンモデルとステーションワゴンモデルの2種類があります。そして、どちらのモデルも共通で5つのグレード分けがなされています。ライフ、ゼン、ビジネス、インテンス、イニシャルパリといった順番でグレードが高くなっていきます。イニシャルパリに関しては、ルノーの最上級モデルに共通して命名される特別な名前となっています。ここでは、各グレードごとの詳細を紹介します。
タリスマンのグレード1:ライフ
タリスマンのライフは、ベーシックモデルになります。ハンドルは左ハンドルのみで、燃料はガソリンと、ディーゼルの2種類があります。エンジンは日産が開発した1.6L直噴ガソリンターボM5Mと、ルノーが開発した1.5LK9Kと1.6LR9Mのディーゼルエンジンのいずれかがモデルに合わせて搭載されています。ダッシュボードには7インチのタッチスクリーンが設置されています。
タリスマンのグレード2:ゼン
タリスマンゼンでは、音声によるナビへのコマンド入力、カメラによる速度制限の警告、駐車時の運転サポートといった走行に関する最新システムに加えて、暖房付きリアウィンドウ、照明の雰囲気の調節、運転席のサイドマッサージなどの内装に関しても多機能になっています。タイヤの空気圧を監視するシステムもついており、その内容は7インチのタッチスクリーンで確認することが出来ます。
タリスマンのグレード3:ビジネス
中級グレードのタリスマンビジネスは、ライフ、ゼンに搭載の機能に加えて、DABデジタルラジオ、Bluetooth接続、Android AutoおよびApple CarPlayとの互換性もあり、運転席のシートにはマッサージ機能も完備されています。タッチスクリーンは7インチの大きさで、ホイールは、17インチバヤデール軽合金ホイールが採用されています。
タリスマンのグレード4:インテンス
タリスマンインテンスには、万が一の際に運転を補助するマルチセンスや、車線を逸脱した際に警告をするシステム、踏切警報システムや車間距離を安全に保つアラート、標識認識による速度超過警報などの安全運転をサポートする機能が充実しています。そして、このインテンスからはタッチスクリーンの大きさが8.7インチになります。ホイールは18インチのデュエットアロイホイールが採用されています。
タリスマンのグレード5:イニシャルパリ
タリスマンのイニシャルパリは、最上級グレードの車種であるため、内装にはシートの素材が腐らないように鞣し加工された子羊の専用本革が使用されていたり、フロント電動シート、ヘッドアップディスプレイ、BOSEのサラウンドサウンドシステムが搭載されたりしています。フェンダーに専用エンブレムが設置されていたり、ホイールは、イニシャルパリ専用にデザインされているなど、最上グレードにふさわしい内容となっています。
タリスマンの魅力5つ
ルノーのタリスマンには、様々な技術やアイデアが導入されているため、数え切れないほどの魅力が詰まっています。グレードやボディタイプも幅広いので、ここでは共通した魅力について5つを紹介していきます。タリスマンには、他の車と違った魅力が盛り沢山なので、車選びに迷われている方は、是非ご参考にして下さい。
タリスマンの魅力1:2種類のボディタイプがある
ルノーのタリスマンには、2種類のボディタイプがあります。一つ目は、セダンモデルのサルーンです。二つ目は、ステーションワゴンモデルのエステートです。それぞれ、共通にグレード分けされているので、価格、外観、機能を吟味し、自らの用途や希望にあったモデルを選択することができるようになっています。
タリスマンの魅力2:精悍なエクステリア
ルノーのタリスマンは、元々フラグシップカーとして発表されたこともあり、外観が非常に洗練されています。それまでのフラグシップモデルは、5ドアのハッチバックでしたが、タリスマンにはハッチバックが採用されていません。これまで、フラグシップモデルを求めていた客層の趣向の移り変わりを察知し、セダンタイプを求める声を反映したことによって生じたデザインのようです。
タリスマンの魅力3:インテリアが上質
ルノーのタリスマンは、フラグシップカーとして重要な外観だけでなく、内装にもこだわりが強く反映されています。ワイドなパノラマ電動サンルーフを採用しているので、天気の良い日の車内への光の入り方が開放的です。多数の運転支援機能を備え、安全な旅を提供するヘッドアップディスプレイとタッチスクリーンもデザイン性に優れており、機能性の面でも、シートに暖房機能やマッサージ機能が備えられているなど、インテリアも上質です。
タリスマンの魅力4:大容量のラゲージ
フランス現地のメディアではタリスマンのインテリアを史上最高の仕上がりと絶賛しました。それは、インテリアや外観だけでなく機能性の観点も含めた評価であり、その要因の一つに大容量のラゲージがあります。ラゲージは、荷室のことですがセダンモデルのエステートでは通常時は572L、座席などのレイアウト変更で最大1681Lもの容量を誇り、他の車と比べても容量の大きなラゲージを完備する車となっています。
タリスマンの魅力5:高いハンドリングと回頭性
ルノーのタリスマンは、後ほど紹介するサスペンションの特性によって、高いハンドリングと回頭性が実現されています。運転制御システムが状況に応じたタイヤの操舵を行うので、これまでにない乗り心地を体験することが出来ます。安全面においては、最新の技術を採用したサポート機能が充実しており、高性能かつ上質なシートも相まって、運転することが楽しくなることでしょう。
タリスマンに搭載されている技術2つ
ルノーのタリスマンには、数々の技術が搭載されています。ここでは、サスペンション周りに関する技術を2つ紹介していきます。サスペンションは、タイヤと車体をつなぐ役目を果たしており、四輪全てについている装置です。乗り心地や、走行性能に大きな影響を与えると言われており、とても重要な役目を担う部分となっています。
技術1:サスペンション機能
タリスマンのサスペンションは、フロントタイヤ部分と、リアタイヤ部分では異なるサスペンションが使用されています。それぞれ、マクファーソンストラットとトーションビームというサスペンションを使い分けています。それぞれに、メリットがあり、運転者の乗り心地や操作性に影響を与えるので、ここではその2つのサスペンションについて紹介していきます。
<フロント>マクファーソンストラット
タリスマンのフロント部分にはマクファーソンストラット、別名ストラット式サスペンションと呼ばれる技術が使用されています。アール・マクファーソンという技術者が開発し、フォードによって市販車に導入された技術です。多くの乗用車、特にFF車でフロントに使用されているもので、サスペンション自体がアッパーアームの機能を兼ねることで、その他の部品は少ない数の部品でナックルを支えることが可能になるというものです。
<リア>トーションビーム
タリスマンのリア部分には、トーションビームというサスペンションが使用されています。これは、構造がシンプルなので、部品の数や可動する部分を減らすことができ、開発側にとって低コストで採用することができるというメリットがあります。乗り心地については、メーカーの開発姿勢によって差が生じると言われている中で、ルノーはトーションビームを使用して、乗り心地や操作性を高めることに定評があります。
技術2:ステアリング制御システム「4Control」
タリスマンには、4Controlという特徴的なステアリング制御システムが導入されています。これは、4輪ステアといって前輪と後輪の4輪全てを操作するシステムです。高いハンドリング性が求められる場面と、安定性が求められる場面でタイヤの操縦が変わるので、シーンに最適化した制御システムとなっています。
タリスマンの人気モデル2つ
タリスマンは、コンセプトカーとして発表された時から、世界中の人気を得ていましたが、一般向けに販売が開始されても、その勢いは衰えませんでした。ここでは、ルノーのタリスマンを支える人気モデル2つを紹介していきます。
タリスマンの人気モデル1:フラッグシップモデル
ルノーのフラグシップモデルとして製造されたタリスマンには、これまでルノーが培ってきたノウハウが惜しみなく投入されています。外観、内装のプレミア感はもちろんのこと、IT技術との親和、独自技術の投入、洗練されたデザイン性など、どこをとってもフラグシップモデルにふさわしいとの評価を受けており、ガソリンが切れるまで走っていたいと言われるほどの人気の理由の一つであると言えます。
タリスマンの人気モデル2:エステートモデル
ルノーのタリスマンの中でも、セダンモデルであるエステートの人気は高く、グレードによって違いはあるものの、共通して上質なインテリアと、最新技術による安心安全の運転体験を得ることが出来ます。ステーションワゴンモデルは販売地によって異なった名称で呼ばれており、中でもフランス仕様のものが、エステートの名で販売されています。普段使いでも便利なセダンモデルは、世界中で愛されており、タリスマンの人気を支えていると言えます。
ルノーのタリスマンで快適なドライブを!
ルノーのタリスマンは、コンセプトカーの洗練されたデザイン性は継承しつつ、一般向け製品は、実用性、安全性、操作性など、どこをとってもルノーのフラグシップカーとしてふさわしいスペックを兼ね備えています。車選びに迷われている方は、これを機会に是非ルノーのタリスマンで快適なドライブを楽しんでみてはいかがでしょうか。