車を購入時の初期費用を安く抑えるポイント5選|維持費にも注意しよう

この記事では車の購入にかかる費用、特に初期費用について詳しく紹介していきます。初期費用には、車の本体代金や消費税など含めた法定費用と諸費用とがあります。これら初期費用について、具体例や相場を踏まえながら解説していきますので、ぜひ参考してみてください。

車にかかる初期費用とは?

初めて車を購入する時、多くの方がメーカーやモデル、車のタイプなどを考えますがその時に忘れてはいけないのが初期費用です。車の購入を検討している際、その初期費用や相場を知っておくことは大切なポイントになります。以下では、車を購入する上でチェックしておくべき初期費用についてみていきます。

初期費用はいくらぐらい?

車を購入する際、車そのものの代金と合わせて様々な費用が発生します。初期費用と呼ばれ、購入時のみに必要となります。車の本体代金の10~20%となることが多いため、事前に用意しておくことが大切になります。この初期費用は法定費用と諸費用に分けられており、法定費用には消費税・自動車税・環境性能割・自動車重量税・自賠責保険料・リサイクル料、また諸費用としては登録費用・車庫証明費用・納車費用などがあります。

車の購入にかかる7つの初期費用

車の初期費用には、大きくは必ず納めなければならない法定費用とそうではない諸費用とがあります。以下では、法定費用と諸費用それぞれの相場や具体例を踏まえて詳しく解説していきます。車の購入時には、ぜひ参考にしてみてください。

初期費用1:車両価格

車の初期費用として最も高い割合を占めるのが、車本体の代金になります。車の代金は、国産車や外車といったメーカー(ブランド)だけでなく、セダンタイプやスポーツタイプ、さらに環境に配慮したハイブリッドタイプなどといった車種によっても大きく異なります。カーナビやバックモニター、ワンプッシュでドアの開閉ができるスマートキーシステムなどのオプションを装備するかによっても、車の代金が変わってきてしまいます。特に、メーカー推奨の純正タイプほど高額になる傾向があります。

初期費用2:税金

初期費用のうち、法定費用の中で税金として支払う必要があるのが、消費税・自動車税・環境性能割・自動車重量税の4つになります。消費税は車本体代金やオプション、また各種サービス料の10%が請求されます。次に、車の排気量によって額が異なるのが自動車税です。自動車税では、たとえば2015年4月1日以降に新車購入した場合の自家用軽自動車(660cc)では10,800円、自家用車(1000cc以下)では25,000円となります。また、環境性能割とは2019年10月に廃止された自動車取得税に代わって新しく導入された制度です。これは車の取得価格に対し、車の燃費性能に応じて1~3%、あるいは非課税といった税率になります。そして、自動車重量税は車の重さに対してかかる税金のことを言います。新車購入の場合には、自動車重量税を3年分支払う必要があります。(2020年4月現在)

初期費用3:自賠責保険料

車の初期費用にかかる自賠責保険料は、交通事故被害者の救出を目的としているため全ての自動車が加入する義務があります。この自賠責保険料は、毎年1月に金融庁の自動車損害賠償責任保険審議会で審議され決定されています。2020年度は、「第141回自動車損害賠償責任保険審議会議次第(配布資料:自賠責保険基準料率改定の届出について)より」のとおりになります。平均改定率は、2019年度よりも下がり16.4%となっています。

初期費用4:リサイクル料

車の初期費用として、リサイクル料も必要になります。このリサイクル料は、2005年1月1日に施行された自動車リサイクル法によって定められています。車のリサイクル料は車種(グレード)別に7,000円~18,000円程度となっています。また、新車の購入を行なう場合には、買い手がリサイクル料を支払いリサイクル券を受け取ります。一方で、中古車の場合にはリサイクル料は車の代金に含まれます。

初期費用5:登録費用

新車、中古車を問わず車を購入した際には、その車の名義登録や変更(移転登録)を行なう必要があります。車の販売店を通さずに自分で車両登録や変更を行なう場合、直接運輸支局に赴き登録手続きを行います。登録費用は約3,000円、移転登録費用は約4,000円程度になります。一方で、登録手続きを販売店に任せることも可能です。登録代行費用の相場は10,000~30,000円とされています。

初期費用6:車庫証明費用

車購入の初期費用の1つとして、車庫証明書の交付費があります。車庫証明書は、車の保管場所を確保していることを証明するもので、保管場所の住所を管轄する警察署に申請を行なう必要があります。交付費(申請時と交付時それぞれの手数料)は、手続きを行なう都道府県の警察署によって多少の差があります。たとえば、千代田区霞が関にある警視庁では申請時手数料は2,100円、交付時手数料は500円がかかります。(2020年4月現在)また、車庫証明書の取得を販売店に頼むこともできます。代行費は、相場で約20,000円程度とされています。

初期費用7:納車費用

車の初期費用の中でも比較的抑えやすいのが、納車費用です。この納車費用は、購入した車を自宅まで販売店の方に運んでもうらうための費用になります。費用は、販売店から自宅までの距離によって変わりますが、車で30分以内の距離では5,000円~10,000円が多くなっています。この納車費用は、自分で販売店まで車を取りに行くことでかからなくなります。その際には、販売店に納車費用の有無についてなどを確認しておきましょう。

初期費用を抑えるための5つのポイント

ひと口に車を買うといっても、車両価格や税金をはじめ自賠責保険料などの様々な初期費用がかかります。以下では、初期費用を少しでも抑えるために、チェックすべき5つのポイントを紹介していきます。特に、初めて車を購入する方は参考にしてみてください。

ポイント1:新車か中古車か?

車の初期費用を少しでも多く抑えたいのであれば、やはり車の状態を考える必要があります。つまり、新車にするのか中古車にするのかということです。まだ誰も登録していない新車は、中古車よりも車の本体代金が高くそれに比例して消費税なども高くなります。一方で、中古車は新車よりも安価なため、初期費用を抑えることができます。ただし、中古車を購入する際には、車検の有無について確認しておきましょう。車検ありとなしを比較する時には、次の車検までの期間と車の本体代金の両方を合わせてトータルで計算することが大切です。

ポイント2:支払いはローンか一括か?

車を購入する際に、その支払い方法についても十分に検討しておくことで初期費用を抑えることができます。支払い方法としては、一括払いか、あるいはフルローンや一部頭金払いのローンがあります。最も初期費用を抑えられるのが、利息負担のない一括払いになります。一方で、ローンを組む場合には、フルローンよりも一部頭金の方がおすすめです。その理由が、ローンの総額を減らせることと与信審査に通りやすくなるためです。

ポイント3:頭金は必要か?

新車購入の場合、初期費用が高額になりやすい傾向があります。その時、支払いをローンにするかを考える方も少なくありません。支払いをローンにする際、フルローンか一部頭金払いのローンにするかを決める必要があります。フルローンの場合、車の初期費用すべてをローン返済するため、頭金の用意はありません。ただ、フルローンの返済負担比率は、年収の30%程度に設定するようにしましょう。一方で、一部頭金のローンは、その名のとおりに頭金を用意する必要があります。この頭金の相場は、一般的に総支払額の20~30%が目安とされています。

ポイント4:自分でできる手続き

車の初期費用のうち、検査登録や納車などへの諸費用については、車の販売店に依頼せずに自分でおこなうことで大幅に減らすことができます。たとえば、車の検査登録手続きは普通自動車であれば住所地を管轄する運輸支局か自動車検査登録事務所に、軽自動車であれば軽自動車検査協会に行き、所定の登録の手続きを行ないます。また、納車については自分で販売店に取りに行くことも可能になるので費用を抑えることができます。

ポイント5:不必要な費用はないか

車の購入時には比較的高額な初期費用の用意が必要になるため、余計な出費がないかを十分に検討することが大切になります。たとえば、車のオプション装備は主に車を運転する人にとって必要なものだけにすることで無駄を省くことができます。また、納車や車庫証明書などの手続きを自分で行なうことでも、初期費用を抑えることができます。ただ、必要な書類や手続きが多いため事前に確認しておきましょう。

購入後の維持費にも注意しよう

車にかかる費用としては初期費用以外にも、車を乗り続けるために車検・点検代や燃料代などの費用がかかります。以下では、車の維持費について押さえておくべきポイントを紹介していますので、参考にしてみてください。

車検・点検代

車を安全に快適に乗るためには、購入後も車検や定期的な点検が必要になります。特に車検は、道路運送車両法に定められている継続検査を受ける必要があります。この車検(継続検査)費用は、法定費用・整備点検費用・部品交換費用の3つに分けることができます。また、整備点検費用と部品交換費用は、車検を代行するディーラーや整備工場での費用となり、車検を行なうところによって価格に差がありますので事前に見積もりをとることをおすすめします。

燃料代

車を乗る上で欠かせないのが、燃料代です。燃料代を抑えるためには、燃費の良い運転やタイヤの空気圧管理が大切になります。燃費の良い運転とは、特定の速度域を一定の速度で走ることです。特に、急加速や急減速は燃費が悪くなってしまいます。周囲の道路状況を踏まえた上で、穏やかな加速や減速をすることで好燃費につながります。また、タイヤの空気圧の低下も燃料代がかかる原因になります。そのため、2か月~3か月に一度はガソリンスタンドなどで空気圧の確認をするのがおすすめです。

任意保険料

車の保険には大きく分けて、強制加入の形を取る自賠責保険と損害保険会社の任意保険があります。この任意保険は、その名のとおりに加入することが義務ではありません。けれども、自賠責保険よりも補償の対象や範囲が広い特徴があります。日本経済新聞によると損害保険大手の任意保険料は、年間で約75,000円程度となっています。(2020年1月現在)任意保険は一般的に1年更新になるため、その負担は小さくありません。そのため、更新のタイミングで自分に合った内容かどうかをチェックすることが大切です。

費用を抑えて車をお得に購入しよう

今回の記事で、車の購入には様々な費用がかかることが分かりました。特に初期費用では、車の本体代金や消費税だけでなく自賠責保険料やリサイクル料、また自分の名義にするための登録費用など多くの費用があります。車の購入時には、ぜひ紹介してきたポイントを参考にしながら、車をお得に手に入れてください。

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