中古の電気自動車は大丈夫?値落ちが激しいEV中古車市場の背景とは

政府が補助金を出すなどの政策を行い、これからの自動車産業を担っていると言われている電気自動車・EV。これからさらに普及が進んでいくことは想像に容易いですが、まだ価格的には同じクラスのガソリン車に比べ比較的高価と言えます。しかし、普及が進んでいくということはそれだけ中古車も多く出回るということ。電気自動車はどうしても値落ちしやすいため、これからかなり安価な中古車も多数出てくることでしょう。その値落ちしやすさの背景にはバッテリーの容量問題が存在しています。電気自動車の中古を選ぶ上でバッテリーの劣化という問題はみなさんも心配するポイントなのではないでしょうか。そこで今回は電気自動車の中古車市場、中古車のバッテリー劣化は大丈夫なのかについてお話していきます。

どうしても値落ちしやすい中古車市場

冒頭でもお話した通り電気自動車の中古車価格はどうしても値落ちしやすいと言われています。中古車を買う側からすれば嬉しい限りですが、それは一体なぜなのでしょうか。

バッテリーの劣化

電気自動車のバッテリーとてやはり普通のバッテリーと同じように劣化します。この劣化が中古車価格を下げているのは紛れもない事実です。みなさん知っての通り電気自動車はバッテリーの電気を使い走行していますから、劣化によって航続距離が短くなるということは、まだまだ電気自動車の充電設備が整っていない日本において大きな心配となってしまいます。ガソリン車のエンジンと比較してみますと、エンジンが寿命を迎えるのが大体12〜13年ほど、そして電気自動車のバッテリーが寿命を迎えるのが5年ほど(元々の7割程度の性能になる)とそこには大きな差が見られます。しかし、そのことはメーカーとしても分かっているため5年以内であればバッテリー交換の保証範囲としている場合も多く一概に電気自動車が劣っているとも言えません。ただ、中古車ということを考えると5年を過ぎているものや逆に4年落ちくらいのものはどうしても安くなってしまいそうです。

セグ欠け

少し先ほどの話と被ってしまうところはありますが、バッテリーの劣化が目に見えて分かるようになるのがこのセグ欠け。略さずに言うとセグメント欠けという日産のリーフで見られる現象です。このセグメントとはバッテリーの容量を表示したもので満充電時の容量が全部で12個のセグメントに分けられています。そしてそのセグメントが欠けるのがセグ欠けです。このセグ欠けが起こると満充電をしても元々の容量よりも少ない量しか充電されなくなってしまう、つまりバッテリーが劣化したことを指します。これはメーターの表示を見れば一発で分かるのでバッテリーが劣化していることが素人から見ても一目瞭然です。直そうにも中古車ディーラーでは直せないもののため、中古車価格を安く下げて売るしかなくなり、値落ちしていきます。

車種ごとに違うバッテリー劣化速度

電気自動車も車種によってバッテリーの劣化速度もかなり変わってきます。メーカーごとにどのくらい変わるのでしょうか。

日産 リーフ

日本国内で電気自動車と言えば日産リーフですね。価格も他の電気自動車に比べ安く抑えられており普及という面では他メーカーを大きくリードしています。バッテリーの劣化については先ほどお話した通りセグ欠けで確認できますが、走行距離で言うと大体2〜4万kmほどで1セグが欠ける(つまり単純計算で8%減少)という電気自動車の中で言うと割と早いペースとなっています。もちろん使い方によっては10万kmで1セグしか欠けていないということもありますが、価格の安さから高級車メーカーに比べると劣化は早いと言えるかもしれません。

テスラ Model S

価格面を考えるとかなり高く、そこまで広く普及しているとは言えないテスラですが、その価格に見合ったパフォーマンスや技術が盛り込まれています。テスラのバッテリー劣化はおよそ30万kmで10%減少とされていてその性能の良さが伺えます。また、保証も8年間距離無制限と手厚くなっているためテスラの中古車ならばあまりバッテリーの劣化については気にしなくても良いでしょう。

三菱 i-miev

実は日産のリーフよりも前に電気自動車を発売していたのが三菱。mievの電気自動車版、i-mievを2010年4月に発売していました。バッテリー劣化はどのくらいかと言いますと、大体6〜7万kmで30%近く減少してしまいます。初期に発売された車とは言えかなり早い劣化スピードとなってしまっています。また、i-mievに関してはバッテリー容量が70%以下になると交換してれる保証があるものの、73%あたりから一向に下がらないため、本当に容量をそのまま表しているのか疑問の声もあるようです。

狙うなら何年落ちまでが狙い目?

ガソリン車に比べれば電気自動車というもの自体、まだ比較的新しい技術なのでそこまで古い個体はないですが、仮にもし中古を狙うとしたら何年落ちくらいが狙い目なのでしょう。

3年落ち

電気自動車の走行距離に注目してみますと3年落ち以上の車は大体5〜7万km以上走っているものが多く、やはりバッテリーが劣化していると思われるものが大半です。また、逆に少ない走行距離でもバッテリーは適度に使わないと放電によっても劣化してしまうため、あまりおすすめはできません。それに対し3年落ち以内の車は大体1〜3万km以内に収まっており、比較的バッテリーの劣化が少ない状態のものが多くなっています。電気自動車の中古を選ぶのは難しいですが、もし狙うのであれば3年落ちくらいから探すと良いかもしれません。

総合的に見て中古の電気自動車は”買い”?

ここまではバッテリーの劣化ということに焦点を置いてお話してきました。では総合的に見て電気自動車は買いと言えるのでしょうか。

普段、近所でしか車を使わない人にはおすすめ

電気自動車を買う時にバッテリーの劣化を考えるのは遠出した時に充電設備がないと走れなくなってしまうリスクがあるからです。しかし、逆をいえば特に遠出したいわけではない人にとっては別にそこまでバッテリーの劣化を気にしなくても良いわけです。そうなれば電気自動車の中古というのは価格も非常に安く燃料代もガソリンに比べ圧倒的にかからないためかなり魅力な選択肢と言えるでしょう。

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