車を買う際にどの車がいいか迷いますよね。正直どれも良くて、なんとなく値段や燃費、ぱっと見の見た目などで判断しがちです。車選びをする中で大事になってくることの中に、エンジンタイプ選びがあります。エンジンタイプには大きく4つあり、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、ハイブリッド系エンジン、そして電気自動車です。しかし車のエンジンタイプには燃費などの数字の違いだけでなく、これらにはそれぞれ個性があり、メリット・デメリットがあります。今回はそれぞれのエンジンタイプの特徴、そしてメリットとデメリットをご紹介するコーナー第2弾、『ハイブリッドエンジン』です。
プリウスに代表される、近年進化しつつあるエンジンであるハイブリッドエンジン。どのような仕組みで、どのようなメリットデメリットがあるのか、ご紹介します。
ハイブリッドエンジンとは?
『ハイブリッド』と聞くと、『燃費が良いもの』という意味ととらわれることも少なくありません。
しかし、そもそもの『ハイブリッド』の意味は、『異なった要素を組み合わせたもの』ということで、極端に言えばガソリンエンジンとディーゼルエンジンの掛け合わせでも『ハイブリッド』と呼べてしまうということです。
しかしもちろん、ガソリンとディーゼルの掛け合わせなど効率が悪すぎて開発する自動車メーカーはまずないので、自動車業界での『ハイブリッド車』は『エンジンとモーターの2つを組み合わせて生じた動力で走る車』ということになります。

エンジンとモーターの組み合わせと聞くと、ハイブリッドエンジンをイメージしやすいかと思います。現在ではほとんどのものが通常のガソリンエンジンと電気のモーターを組み合わせたものです。
そんなハイブリッド車は、組み合わせた電気モーターが、ガソリンエンジンの発進や坂道など比較的大きなパワーが必要とされる場合に、サポートのように働いて動きます。さらにハイブリッド車によっては走りながら自分で動力エネルギーを利用して、使用する電気モーターの充電まで行ったり、車自体を電気だけで動かすことも可能です。
組み合わせるモーターの大きさで名前と役割が異なってきます。主には『ストロングハイブリッド(通常ハイブリッド車と呼ばれるもの)』と呼ばれる大きいモーターが付いたものと、『マイルドハイブリッド』と呼ばれる小さなモーターが付いたものがあります(『プラグインハイブリッド』というエンジンも存在しますが、少しコンセプトが異なるとも言えるため、後日公開の電気自動車の特徴などをまとめた記事でご紹介いたします)。
その中の、ハイブリッドとマイルドハイブリッドとの違い
よく『マイルドハイブリッド』という名前を耳にしますが、マイルドハイブリッドとは主に出力48Vの小さなモーターがガソリンエンジンと組み合わされたもののことで、200Vを超える程の大きなモーターを備える通常のハイブリッド(ストロングハイブリッド)とはモーターのアシストの規模が違います。具体的な違いは、通常のハイブリッド車ではEV走行(電気のみでの走行)が可能で、マイルドハイブリッド車ではそれができないということが一番明確な違いです。
マイルドハイブリッドでは、エンジンを主要動力源として使用し、停止時や発進時などエンジン駆動時に48Vのモーターでアシストします。1つの小型モーターと電池によるシンプルな仕組みで、燃費改善も期待することができるというのが、マイルドハイブリッドです。
『マイルドハイブリッド』という名前の由来は2つほどあると言われています。1つはそのモーターのアシストの規模の小ささを表しているというもので、もう1つは通常のハイブリッドよりも構造が単純なため車両価格そのものが比較的安く、価格的にもマイルド(やさしい)ということです。近年では出力の弱いマイルドハイブリッドでも通常のハイブリッドに十分引けを取らないようなものが登場してきています。

ハイブリッドエンジンのメリット
そんなハイブリッドエンジンすべてに言えるメリットにはこんなものがあります。
①とにかく何と言っても燃費が良い
これがハイブリッドエンジンの真骨頂というか、譲れない部分です。ガソリンエンジンに電気モーターを組み合わせて走るというわけですから、もちろんガソリンエンジンの負担が小さくなります。燃費は燃料1Lでどれだけ走るのか、を表したものですから、ハイブリッドエンジンの燃費が悪いわけがありませんね。