2種類のナンバープレートが新しく追加
最近車で道路を走っていると、珍しいナンバープレートを目にすることはありませんか?皆さんもご存じの通り、2020年の東京オリンピックを前にオリンピックナンバーが平成29年10月10日より交付されました。特に、変更が大きかったのは軽自動車で、いままでは軽自動車のナンバープレートのデザインは黄色に黒字でしたが、寄付金なしの場合は白に緑字となりました。そのため、現在ではナンバープレートにおいて軽自動車と普通乗用車を見分けることが難しくなっています。オリンピックナンバーの交付で、特徴的な新しいナンバープレートの人気が高まっています。
今回は、最近新しく追加された図柄入りナンバープレートとアルファベット入りナンバープレートの2つを紹介します。
①図柄入りナンバープレート
図柄入りナンバープレートとは、ナンバープレートの背景にイラストやロゴなど図柄が含まれている2017年4月に導入された新しいナンバープレートです。以前から原動機付自転車のナンバープレートには、デザインが施されていましたが、自動車用ナンバーとしては初めてとなります。
図柄入りナンバープレートには、2019年に日本にて開催される「ラグビーワールドカップ」の応援を目的とするラグビーナンバーや、2020年の「東京オリンピック」の応援を目的とするオリンピックナンバーも含まれます。オリンピックナンバーにおいては、寄付金の有無によってデザインが異なり、寄付金有りの場合はカラーに緑字のデザイン、寄付金なしの場合は白に緑字のデザインです。
他には、地方版図柄入りナンバープレートも存在します。これは、地方を紹介する目的のイラストがナンバーにデザインされており、41地域の導入が決定しました。
②アルファベット入りナンバープレート
アルファベット入りナンバープレートとは、ナンバーの分類番号にアルファベットが使用されている2018年1月に交付された新しいナンバープレートです。以前からオートバイのナンバープレートには、分類番号が存在しないことから地域名の横にアルファベットの「C」が使用されていましたが、自動車用ナンバーとしては初めてとなります。
分類番号は、ナンバープレートの中でも地域名の横に記載されている3桁の数字です。分類番号は、自動車の種別、及び用途による分類を表す役割があります。例えば、普通乗用自動車であれば「3」からはじまる、「30〜39」もしくは「300〜399」の分類番号が割り当てられます。エンジンの総排気量が660ccを超え、2,000cc以下の小型自動車であれば、「5」もしくは「7」からはじまる「50〜59」「500〜599」「70〜79」「700〜799」の分類番号となります。
図柄入りナンバーについて
図柄入りナンバーが導入された理由
図柄入りナンバープレートが導入された理由は「走る広告塔」と「寄付金の活用」の2つです。
ナンバープレートは全ての車に取り付けされるものです。そのため、日本において8000万台以上走る自動車は効果的な宣伝方法の1つとなり国や地域をあげての広告として利用されました。また、図柄入りナンバーには寄付金の制度が存在するため導入地域においては交通改善、観光振興などにも活用できます。
図柄入りナンバーの取得方法
図柄入りナンバープレートの導入理由については紹介しましたが、実際に取得するにはどのようにしたら良いのでしょうか?図柄入りナンバーの取得方法は簡単で、ナンバー取得時にディラーに要望を伝えるもしくは国土交通省が指揮する各地域の自動車技術安全部管理課に申し込みを行うだけです。ただし、地方版図柄入りナンバープレートはその地域に対応する方しか申請できませんので注意してください。
図柄入りナンバーの取得にかかる費用
図柄入りナンバーの取得にかかる費用は、各地域によって異なります。小型・普通自動車の場合、取得にかかる費用は7,000円〜9,200円程度と高めに設定されています。さらに、図柄入りナンバーには、モノクロと完全カラーがありますが完全カラーの場合は、1000円以上の寄付金が追加で必要です。
アルファベット入りナンバーについて
アルファベット入りナンバーが導入された理由
アルファベット入りナンバーは先ほども紹介したように、分類番号にアルファベットが使用されているナンバーのことですが、その導入の理由は希望ナンバー制度による一部番号の不足のためです。
希望ナンバー制度は、自動車登録番号表と呼ばれるナンバープレートの中で、一連指定番号と呼ばれる4桁の数字を取得者が自由に選べる制度です。最近では希望ナンバー制度の人気は高く、自分の誕生日や語呂合わせを指定したり、車好きならばその自動車の名称や開発コードを指定する人が増えています。しかし、所有者の好きな番号を指定できるため同じ4桁の数字が多く使用され、ナンバープレートの平仮名と分類番号では、希望の番号が不足する事態となりました。
希望ナンバー制度だと、人気の番号は抽選ですが、地域によっては3桁の数字の分類番号だけでは対応できなくなってきました。そのため2018年1月より、下2桁にアルファベットが導入されました。最初の導入は、人気が高く抽選となっている「…1」や「1111」の練馬ナンバーと横浜ナンバーです。実際に、「練馬30A」や「横浜50C」の目撃情報も有ります。
アルファベット入りナンバーの取得方法
アルファベット入りナンバーの導入理由については紹介しましたが、実際に取得するにはどのようにしたら良いのでしょうか?現在、アルファベット入りナンバーを指定することはできません。しかし、「札幌」「練馬」「足立」「品川」「横浜」「名古屋」「神戸」「岡山」「岐阜」「大阪」「福岡」「滋賀」の13地域では、アルファベット入りナンバーの交付が始まっているため、人気の希望ナンバーを申請すればアルファベット入りナンバーを取得できる可能性があります。また、アルファベットナンバーには「B」「I」「O」「Q」といった数字との見分けがつきにくいアルファベットは使用されません。
アルファベット入りナンバーの取得にかかる費用
アルファベット入りナンバーの取得にかかる費用は、ありません。しかし、先ほどから紹介している通りアルファベット入りナンバーは希望ナンバー制度を補うために設けられたものであるため、希望ナンバーを申請する費用のみ必要となります。小型・普通自動車の希望ナンバーの申請にかかる費用は、ペイント式のもので3,900円~4,400円程度です。
今後も新しいナンバーは増えるのか
今回は、新しく追加されたナンバープレートについて紹介しました。ナンバープレートは以前までは、その自動車が登録されている証明でした。しかし、近年ではその普及率の高さから広告塔としての役割が追加されました。今後も、図柄入りナンバーの種類は増加していくでしょう。また、希望ナンバー制度と組み合わせてアルファベット入りの図柄入りナンバーを目にする機会も増えていくことでしょう。このような制度により、現在では自動車だけではなくナンバープレートも自分好みにカスタマイズできるので、ぜひ自分だけのナンバープレートを愛車につけてはいかがですか?