近年、自動車の盗難の被害は減少していて、皆さんの防犯対策のおかげとも言えます。車は大きな資産でありその価値は高く、常に外に置かれているものなので狙われやすいです。また、犯行の手口は様々で、昔は車に搭載されたナビが高価なため盗まれやすかったりもしました。現在では特に日本車が盗まれる事件が多発しています。なぜ日本の車が狙われやすいのか、そもそもなぜ車は盗まれやすいのか探っていきたいと考えています。
自動車の盗難が後を絶たない
なぜ自動車を盗難する?
車は宝石箱のようなものです。車の中には売れば高価な部品があり、一昔前まではカーナビが狙われやすい部品であったりしました。車のセキュリティはまだまだ甘い部類にあり、窃盗犯からすれば格好の餌食です。近年ではリレーアタックという車のキーが発する電波を増強させて車を動かす手口が登場し世間を叫喚させました。
車の価値は車種によって変わりますが、中には希少価値が高く海外で高価な価格がつく車も多く存在します。希少価値の高い車でも年代によっては盗まれやすいものと盗まれにくい車があり様々です。なぜ日本車は盗まれやすく目をつけられるのか調べていきます。
日本車は狙われやすい?
日本車の中でも特にトヨタの車が盗まれやすいです。トヨタの車は世界的に有名な競合メーカーと比べても信頼性や車自体の耐久性が高く、新車のみならず中古車も人気があり、高額な価格で売買されるのが要因だとされています。特に近年はスープラやGTRなど90年代スポーツカーが狙われるようになりました。
また海外のタクシーでは日産のNV 200という車が採用されており、その高い燃費性能と故障の少なさからタクシー業界の中では日本車が人気です。アメ車と比べると乗り心地に違いがあり客を乗せるタクシー運転手からすると安心して運転できるとされています。また、プリウスの人気は日本のみならず世界的に人気で、ハリウッドスターが所持していることが広まり爆発的に販売台数を上げてきました。
盗難車の多くは、警察から逃れるために正規ルートではない方法で海外に運ばれます。国内で盗難した売る場合は、出所が判明されるリスクが高いため、車を部品ごとに解体して輸出し日本以外の国で元に戻すなどの作業が行われています。
減り続ける車の盗難
2001年における自動車の盗難件数は、約6万件発生しており社会問題となっていましたが、様々な取り組みによって現象してきました。そして2018年における自動車の盗難件数が約8千件と1万件を下回りピーク時を考えるとかなり減ってきたのではないかと思います。
減り続けているのと同時に盗まれやすい地域も判明しています。1位が茨城県、2位が大阪府、3位が千葉県です。盗難が多発している原因はどの場所も港が近く解体した車のパーツをすぐに輸出できる環境であると思います。外出先で車が盗難されることもあり得ますが、盗難は外出先のみならず自宅のガレージでも起きます。大きな駐車場や自分の敷地など、どこでも盗まれてしまうからこそ防犯の対策が必要なのです。
日々進化する盗難の手口
昔は鍵をこじ開けられて車を盗まれたり、車を丸ごとレッカーで運んでしまう方法が主流でした。車を傷つけてしまう方法しかなく、傷つけないとすると大がかりな方法になってしまうことがありました。しかし近年流行りつつあるリレーアタックはワンランク上の手口です。
リレーアタックは誰でも簡単にできます。クルマのスマートキーが発している微弱電波を拾い、車両近くに用意した送受信機に中継し、スマートキーがクルマの近くにあるような状況を再現します。するとスマートキーがなくても、ドアロックが解除され、そのまま送受信機を車内に持ち込むとエンジン通常時と同じようにエンジンが始動し盗み出せます。
このような手口から車を守るためにも防犯対策は進化していかなければいけません。
盗難対策
防犯ブザーなどの防犯システム
車に搭載されている防犯ブザーなどの防犯システムはセキュリティを一気に高めてくれる優れたシステムです。しかしセキュリティアラームなどの防犯ブザーは誤作動も多く、よく鳴る車の警告音として知られています。花火大会などで花火が打ち上がった後車が鳴っているのはこのセキュリティアラームが音の振動で誤作動したものです。少しデリケートなセキュリティアラームは盗難対策の中でも防止効果が高く、盗難件数現象に貢献しています。
乗らないときはボディカバー
カバーをかけることで車の形や車種がわかりにくくなり、警戒されるのと同時に面倒くさがられて盗難のターゲットになりにくくなります。しかしボディカバーはあまり役に立たないという説も出ています。実行犯が1人の場合は対策として効果があるかもしれません。しかし基本的に複数の実行犯で犯行が行われると考えられるのであまり効果は期待できません。様々な防犯対策と組み合わせれば真価を発揮できるかもしれないです。
ハンドルを外す
ハンドル自体をクイックリリース式のものに変えてしまえば出先や帰宅した際にハンドルを外すことができるので安心です。ハンドルがない車は流石に運転できないので、かなりの防犯対策になるのではないかと思います。もちろん簡単に取り付けできるものもあるので個人で取り付けできるくらい簡単です。ただしクイックリリース式のハンドルにするとエアバックも外す必要があるので運転中の安全性が下がります。非常に効果のある方法ですが、デメリットも踏まえて取り付けることをお勧めします。
GPS車両追跡システム
位置情報サービスであるGPS衛星を利用した追尾システムを利用することで、車を取り戻せる確率が上がります。この防犯システムは盗まれた直後に使用するもので事前に防ぐものではありません。しかし、盗難を防げなかった場合に効果を発揮します。登録すれば盗まれた車体をGPSで追跡し位置を特定できます。位置が特定できれば解体されて国外へ輸出される前に発見できる可能性が上がるので防犯性の高いサービスです。
スマホで追跡
GPS追跡できる製品が近年登場しています。中には大きさが500円玉ほどのものがあり非常に小型で見つかりにくいサイズです。電池持ちも良く最長で1年ととても長く、年に1回忘れずに電池を変えてあげれば安心してカーライフが送れます。この追跡装置はスマホで追跡するので会費などは必要なく維持費も抑えられます。また製品自体も価格が安く抑えられていて、大体3000円ほどで手に入るので導入コストもあまり気になりません。
カーライフを楽しむためにできること
最低限の防犯意識を持つ
旅行先では買い物などで駐車場を活用する場面が必ず訪れます。駐車場は盗難されやすいエリアとそうでないエリアが存在していて、やはり人目につかない場所では盗難の確率が高くて危険です。駐車場に車を停める際はなるべく人目につきやすい安全なところに駐車することをお勧めします。そのほか様々な対策方法やグッズを紹介しましたが一番気をつけるべきなのは日頃からの心構えだと思います。
日頃から大切なマイカーのために盗難対策をすることでカーライフを楽しめるようになると思います。せっかくの旅行先でお気に入りのマイカーを盗まれてしまったらその旅行は楽しい思い出ではなく、悲しい思い出になってしまいます。そんな悲劇を事前に防ぐために盗難対策を見直すことをお勧めします。