BMWグループであるMINIは3月30日〜4月8日まで開催中の「ニューヨーク国際オートショー」で、クラシックMiniをEV化したコンセプトカー、「Miniエレクトリック」を世界初公開しました。
MINIは2019年、MINI『エレクトリックコンセプト』をベースにしたブランド初の量産EVを発売する予定です。今回初公開されたMINIエレクトリックは、2019年のEV市販を記念し、MINIの原点であるクラシックMiniをEV化。「ゼロエミッション技術を採用しながら、ブランドならではのキャラクターを維持する」というコミットメントを示す1台にとのこと。
フルレストアされたクラシックMiniに、最新のEVパワートレーンを搭載。電気モーターのパワーによって、ゴーカート感覚のハンドリングに新次元をもたらす、としています。
ただ残念ながらこのショーの為に作ったワンオフモデル。量産予定は「ない」とキッパリ。
2019年発売予定のMINI『エレクトリックコンセプト』は英・オックスフォード工場で生産開始されます。
BMWミニの電気自動車の取り組みは2010年から抽選のリースによる「MINI E」から取り組んできました。約10年の年月をかけて誕生するEVミニが、クラシックミニが「20世紀を代表するクルマ」であったように、「21世紀を代表するクルマ」であってほしいですね。
MINI Eとは
2010年に生産された「MINI E」は、BMWが実証実験との為に約600台生産され、世界中から選ばれた一般ユーザーに貸与されました。日本でも20台輸入され、うち14台が一般ユーザーの元に。ベースとなったのはBMWの傘下に入って2世代目です。後部座席は取り払われ、巨大なバッテリーが搭載。最高航続距離は240km。このMINI Eは、街中への買い物・通勤といった100km以下の移動を想定しており、充電システムも高価かつ設置場所がネックな急速充電の機構を採用していません(家庭用200V 15Aで約4時間。専用のウォールボックス経由。)
走行性能は、最高出力が200馬力とスポーツモデル「ジョン・クーパー・ワークス(211馬力)」に近い数値です。しかも電気なので、踏み込んだ分瞬時にモーターがトルクを発揮するので数値以上の軽快な加速が味わえたそうです。エンジンルームは、インバータやEVユニットがぎっしりと搭載されています。そのため車体重量は、ベースモデルから300kg増の1460kg(うち260kgは後部座席スペースに設置されたバッテリー)。ただお陰でFF車両ながら前後重量配分が「50:50」となりダルさはなかったそうです。
BMWは、このMINI Eのレース仕様をワンオフ製作しニュルブルクリンクを9分51秒49でラップした記録を持っています。