国産エンジン史軽自動車・これからの軽自動車用パワーユニット

今やどれも同じようなエンジン

2016年8月現在、国産各社の軽自動車用エンジンは以下の通りです。
(※OEM車や軽自動車登録の超小型モビリティは除く)
スズキ : R06A ・K6A(ジムニーのみ)
ダイハツ : KF
ホンダ : S07A・E07Z(アクティ、バモス、バモスホビオのみ)
日産/三菱 : 3B20 ・Y51(i-MiEV、ミニキャブMiEV用モーター)
旧来のスズキK6AやホンダE07Z、モーターの三菱Y51、そして設計思想の古い三菱3B20を除けば全て「高圧縮ロングストローク、NAとターボの2種類」という共通点があります。
元々はi(アイ)専用エンジンの再活用で代替のきかない三菱3B20を除けば、K6AやE07Zもいずれ搭載車種のモデルチェンジで消える運命です。

既に始まっている差別化、筆頭はスズキ

軽自動車用パワーユニットとして特異な三菱のEV(電気自動車)用モーター、Y51はモーターだけでなくバッテリーにも左右され、エンジン(モーター)単体で能力を語れない「パワーユニット」でしょう。
ガソリンエンジン同士なら一番他社と差別化されているのは、スズキのR06Aです。
S-エネチャージと呼ばれるマイルドハイブリッドのISG(強化オルタネータ)で、限定的ながらモーターアシスト能力を持たせたほか、ジャトコの2段副変速機でCVTの変速幅を大きくしました。
「新技術の採用で、ユーザーへの請求力をアピールしている」わけですが、この技術は同時に登録車(ソリオやイグニス、次期スイフト)にも採用され、スズキ車全体のシェア拡大に貢献しています。
今やスズキにとって、メカニジム面で登録車と軽自動車の垣根は無いと言っていいでしょう。

ガソリンエンジンの究極の効率化を図るダイハツとホンダ

対照的なのがダイハツとホンダで、ダイハツは本来はエンジン屋、ホンダもF1を始めとするエンジンテクノロジーを大きな売りにしてきた歴史があり、スポーツエンジンから実用エンジンまで優れたエンジンを数多く輩出してきました。
軽自動車用エンジンでも、「飛び道具」は使わず、CVTとの統合制御や燃焼の最適化、アイドリングストップ技術の向上という「地道な積み重ね」で小型内燃機関の究極を狙うのは両者共通です。
ただし、両者の違いはそのエンジンバリエーションにあります。
ダイハツは軽自動車を輸出しておらず、KFエンジンは国内専用と言って良いでしょう。
ただし、1リッター版の1KR-VE、輸出版の1KR-DEはトヨタ車やマレーシアのプロドゥア車でも使われており、国内外の低価格車用としてしばらく需要があります。
一方、ホンダも軽自動車を輸出していませんが、S07Aは純軽自動車用で需要も限られます。
開発中の3気筒1リッターVTECターボも、カムシャフトがS07Aのチェーン駆動と違いベルト駆動なので、関係性は無さそうです。
軽自動車の販売規模もダイハツの半分程度ですから、このまま軽自動車用エンジンを作り続けても、採算が取れない時期が来るかもしれません。

日産と三菱は最初にEVメインとなるか

三菱の軽自動車は既に単独販売車種(i-MiEVとミニキャブMiEV)いずれもEVです。
日産と共同開発のekシリーズ(日産 デイズシリーズ)はスズキ同様に副変速機仕様にも関わらず、既に燃費性能で限界を迎えています。
日産が新エンジンを作らない限り先がありませんが、これから20年は使う軽自動車用エンジンを新たに作るでしょうか?
ここらで大きく舵を切って、当面は3B20を使いつつ「日産と三菱の軽自動車は、OEM供給を除き今後はEV」という時代が意外と早く来るかもしれません。
それに続くのは、先に書いたようにS07A以降が厳しくなるホンダでしょうか。

ダイハツは事実上トヨタの1部門となった事でどう変わるか

2016年8月から事実上トヨタの1部門となったダイハツは、それがどう影響するのでしょうか。
トヨタとしては、新興国向け低価格車にダイハツブランドを活かしたいので、そうした地域でEV需要が増えないと、そう簡単にガソリンエンジンから手を引く事は無いでしょう。
ダイハツ自身は水化ヒドラジンから水素を改質する独自の燃料電池を開発していましたが、水化ヒドラジンを供給するインフラが存在しない以上、現実的ではありません。
案外、最後までガソリンエンジンの軽自動車を作っているのはダイハツかもしれませんね。

スズキはS-エネチャージをどう進化させるか?

スズキはR06Aでも採用しているS-エネチャージから、次期スイフトで本格的なストロングハイブリッドの採用が噂されています。
とはいえ軽自動車でS-エネチャージの次に続くなら、「エンジンで発電してバッテリーにチャージし、その電気でモーターを駆動する」レンジエクステンダーEVになるでしょう。
もちろんプラグイン方式で、充電してもガソリンエンジンで発電しても良し、ただしコストダウンと軽量化のため、エンジンで走行するためのメカニズムは廃止。
そうすると副変速機つきCVTも不要になるので、モーターやバッテリーの重量とコストを相殺できます。
そうした未来のため、今S-エネチャージをやっている、というのは考えすぎでしょうか。


さて、国産軽自動車用エンジン史はこれで最終回です。
スバル360用の360cc2気筒空冷に始まり、第1次・第2次パワーウォーズを経て、2016年の現在は各社ついに横並びの同じようなエンジンとなりました。
すっかり個性が無くなりましたが、10年後にはまた各社バラバラになっているかもしれません。
そのような中でも、面白く個性があり、誰にも受け入れられる軽自動車のために必要なパワーユニットは何なのか。
最後に想像してみましたが、最初に答えを出すメーカーは一体どこになるのでしょうか?


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コメント:
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