自動車整備士になる依然の話ですが、ガソリンの給油中にふと思った疑問があります。 シンプルに「なぜカタログ上の燃費と実際の燃費はこんなに違うのだろう」 こういう疑問を抱えたまま専門学校に入学いたしました。 足っ回り系の授業でその答えを知る事ができたので、今回はあの時の記憶を呼び起こしながらお話しさせて頂こうと思います。
実燃費とカタログ上の燃費が違うワケ
第一に違うのが実際の運転環境の違いです。 カタログ上にある燃費の計測値は実際の走行環境に近づけたシャーシダイナモを使用して計測しています。 2011年まで採用された計測方法である10・15モード燃費という計測方法です。 しかしこのモードでは実際の実燃費と大きく離れてしまう計測方法であるため近年はJC08モードという計測方法でカタログに掲載されています。
JC08モードとは
こちらもシャーシダイナモを使用して計測する部分では方法は同じですが、考えられる走行パターンに応じて1キロ当たりの燃費を計測し、それらのパターンの平均値をだした数字を求めた答えが、燃費であるという考え方です。 しかし、このモードの計測方法をもってしても実際の燃費とカタログ上の計測方法では誤差が出てきてしまいます。 どれくらいの誤差があるかというと。実燃費に比べて20パーセント程数値が良いという結果が出ています。 ではなぜ実燃費とここまで大きく離れてしまっているのでしょうか?
路面のミューは完璧に再現できない
皆さんはミューはご存知でしょうか? 摩擦抵抗といってしまったほうが伝わりやすいと思います。 この抵抗が低いと、物体を動かすのに必要な力は少なくなりますし逆に高ければより大きな力でないと物体を動かすことが出来ません。 これらの路面抵抗は道の状況によっても違いますし、地形の問題から勾配や空気抵抗も考えられるために燃費にとって理想的な環境ではないので、その分カタログスペック上の数値と比べて大きく下がってしまいます。 また運転環境やドライバーの運転方法によってもこの数値が変わってくるので、どのような環境でどのように運転すると燃費がいいか、またその逆に悪いのか、一度計算してみても面白いかもしれません。