スピードオーバーには気を付けたい、キャディラックになるかも?
GMの長い歴史の中には、色々なクルマがありました。 低コストを最優先したあげく品質に問題が出たり、ドイツ勢のクルマを単純コピーしてアイデンティティーを失ったりと、評判の良くない政策も少なからずあったものです。 キャデラックもそうした迷走の時期を経験しているため、今度こそメルセデスやBMWと真剣勝負を挑めるように計画中のようです。
BMWやメルセデスも「7シリーズ」や「Sクラス」で電動化に向けて動いている中、キャデラックも自らアクションを起こさなければ、またそうしたライバルたちに置いて行かれるリスクがあると感じています。 約1兆2000億円もの資金を投じて新型車を開発するなど、ブランドの再構築を実行中のキャディラックなので、他社の後塵を拝するわけにもいかないでしょう。 そこでまず登場するのが、数年掛けて開発した、プラグインハイブリッド仕様(PHEV)の「CT6」です。 2017年春のデビューを予定しており、ライバル各車に引けを取らないスペックとなっています。 PHEVで期待される燃費は約27.5km/Lで、640kmに達する航続距離が売りとなっています。 そのうち約48kmを、モーターのみの走行に充てることができる(速度が125km/h以下の場合)としています。
1基あたり100PSの最高出力を達成するモーターを2つ搭載し、エンジンは2.0Lターボの4気筒で、システム全体で335PS、586N・mのパワー&トルクを発揮します。 キャデラックのトップを務めるJohan de Nysschen氏によると、はじめから軽量化を意識して造られたCT6のボディー構造に、ハイブリッドは絶妙にマッチするとのことです。 「CT6は、新技術の見本市と言って良いほどに目新しいテクノロジーが詰め込まれており、クラストップの軽さを誇るクルマであるゆえ、電動化には最適なのです。」 高性能パワートレーンを軽量ボディーに搭載するということは、パフォーマンスもかなり期待できるということになり、0〜96km/h加速はわずか5.2秒(エンジンがV6場合)となっています。
燃費を気にしなければ最高速度は250km/hに達し、ドイツ勢の高級サルーンと同等の性能を誇ります。 このCT6のPHEV、価格は、車両価格が他国より安価なアメリカでも、800万円を切ることはないと予測されています(国土が広い米国では、納車に際して、地域によって10万円ほどの「デスティネーション・フィー」が追加で課金されます)。 ただこの車両価格は、州や郡によっては減税が行われる可能性もあります。 PHEV仕様はCT6の中の最高グレードではないものの、ナイトビジョンカメラ、リアカメラミラー、後部座席用のエンターテインメントシステムが設定され、上級グレード「プレミアム・ラグジュアリー」と変わらぬ内容として、ユーザーにアピールすることになるようです。 日本市場にもいずれ導入される確率が高いCT6、いまやアメリカ発の貴重なフルサイズセダンとして、上陸を楽しみに待ちたいものです。
Cadillac Makes Up For The ELR With An Astonishingly Quick CT6 HybridAncar | Ancar(アンカー) – 中古車の個人間売買