フォルクスワーゲングループがレースから消える?!EVスポーツへの転換へ

アウディ、過去18年におけるWECの栄光が終結

それは突然のニュースでした。 2016年10月26日、ドイツの自動車メーカー、アウディがWEC(世界耐久選手権)から2016年シーズンを最後に撤退する事を明らかにしたのです。 WECはル・マン24時間耐久や富士6時間レースを含む世界各国で戦われる耐久レースで、メーカーの威信をかけた最新技術の集大成とも言えるレーシングカーが戦う場でした。 今年は日本からトヨタがTS050HYBRIDで参戦、ル・マン24時間レースにおいて残り1周で優勝を逃し、またしても総合優勝に手が届かなかった事を記憶している人も多いでしょう。 今年のル・マンはポルシェが勝ちましたが、アウディも今年までの18年間連続で参戦し、その間13勝という異常な強さを誇ったメーカーワークスでした。 2016年も事実上ポルシェ、アウディ、トヨタの戦いとなった、最高峰のLMP1 Hybridクラスには、来年からもうアウディの姿を見る事はありません。 来年はポルシェとトヨタの対決になると見られていますが、ポルシェも2016年で撤退するかもしれないという情報もあり、LMP1 Hybridクラス自体の存続が危ぶまれます。 ハイブリッドカーではないLMP1 non Hybidクラスにはプジョーが新たに参戦すると言われていますが、アウディに加えてポルシェまで抜けると、その穴は用意には埋まらないでしょう。

フォルクスワーゲンも4連覇していたWRCから撤退

さらに同年11月2日、アウディの属するフォルクスワーゲングループの総本山、フォルクスワーゲンも2016年限りでのWRCから撤退を発表しました。 ここ最近は常勝といかなくなっていたアウディとは異なり、ポロR WRCで4連覇を達成した直後の発表でしたから、ある程度予想されていた事とはいえ大変な驚きをもってむかえられたのです。 これで2017シーズンはヒュンダイとシトロエンに加え、フォルクスワーゲンの代わりにトヨタがヤリス(ヴィッツ)WRCで参戦しますが、王者不在の中で寂しい開幕になるのでしょう。

フォルクスワーゲンはEV開発へ、アウディはEVスポーツへ注力

この動きと直接の関連があると両社が認めているわけではありませんが、フォルクスワーゲンは現在、30車種以上のEV(電気自動車)を投入すべく、急速に開発を進めています。 これまでディーゼルエンジンやダウンサイジング・ターボで環境対策車として、ハイブリッド車などあまり作ってこなかった同社ですが、一足飛びにEVの高性能化と現実的な航続距離を実用化に持ち込むべく、全力を上げているところです。 さらにアウディはWEC撤退と同時にEVフォーミュラで戦われるフォーミュラEへの参戦を発表。 また、レッドブルが公式スポンサーとなっているオフロードレース「グローバル・ラリークロス」に2018年からEVクラスが創設される事が決まり、これにもアウディの参戦が予想されています。 ラリークロスは元々フォルクスワーゲンもビートルなどで参戦していましたから、こちらもEVクラスに転換する可能性があるでしょう。

キッカケと言われるドイツ連邦政府の「2030年問題」

この動きに関して、フォルクスワーゲンの排ガス検査偽装問題もさる事ながら、ドイツ連邦政府が2016年10月に可決した決議が大きな影響を与えたと言われています。 その内容は「2030年以降、EVまたはFCV(燃料電池車)いずれかのZEV(排ガスゼロ車)以外の新車販売を禁止する」という過激なものです。 ただし、この決議については誤解があり、その内容を強制する法律ができたわけでも、また連邦議会が可決したからと言って何らかの強制力が発生するわけではありません。 しかも、ドイツは州の集まりによる連邦国家であるため、アメリカなどと同様、連邦議会の判断で全てが決まるわけではなく、明確に反対している州もあります。 少なくとも現時点においては「2030年以降、ガソリン車やディーゼル車どころか、ハイブリッド車さえ売れなくなる」というわけではありませんし、ましてや輸出先で販売していはいけないというわけでもありません。 しかし、ドイツ連邦政府がこのような議決をしたからには、ドイツを代表する自動車メーカーとして何らかのアクションを起こさなければいけないのも事実であり、それが今回のフォルクスワーゲン、アウディ両社の既存レースからの撤退・新レース参入につながったと見られています。 気になるのは同じフォルクスワーゲングループでもポルシェなど同じドイツ企業がどうなるかで、さすがにEV版のポルシェ911など見たくは無いような気もするので、新しいEVスポーツを作るなら面白いかもしれませんね。

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