車に必要な基本的な機能の一つ、ライト。
昔の車は一つのライトしか車にはついていませんでしたが、時代と共にライトの数は多くなり、最近ではスモールランプやらフォグランプや車幅灯などたくさんのライトを表す言葉があります。
数が多くなりすぎて、ライトの違いをよくわかっていないまま車に乗っている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回はそんな車幅灯・スモールランプ・フォグランプの違いとそれぞれのスイッチを表す記号についてお話していきます。
実はスモールランプと車幅灯は同じもの
まず最初に結論から言ってしまうと、スモールランプと車幅灯は呼び方が違うだけで全く同じライトを指しています。
ポジションランプと言われることもありますね。
ここではそんなスモールランプについてお話していきます。
スモールランプがある理由
スモールランプは、もともと夜間時に自分の車幅を他の人に知らせる目的で作られました。
昔はバッテリーの持ちが悪く、ライトを点けっぱなしにしておくとすぐにバッテリーが上がってしまうため、それを防ぐために信号で停止した時はライトを消して、少しでも長くバッテリーを持たせようとしました。
しかし、夜間時にライトを消してしまうと他の車から自分の車の位置や車幅がわからなくなってしまい大きな事故に繋がります。
そこで、ライトを消しても少ない電力で自分の位置と車幅を知らせるためにスモールランプが出来たのです。
ただ、これらは昔の話で今現在ライトを信号で消している人は誰もいませんし、そうする必要がないくらい車は進化しています。
そのため昔に作られた規則がそのまま残っていて、形だけ残っていると言っても良いかもしれません。
次はこの規則についてお話してきます。
基準を守らなければ公道を走れない
スモールランプは今はあまり必要とされておらず規則だけ残っていましたが、実はこの規則を満たさないと公道を走行できません。
この規則を保安基準と言い、ランプの明るさ・色・位置・大きさ・個数まで全て決められています。
基準と違うものを付けてしまうと、車検に通らず走行ができなくなってしまうのです。
フォグランプはなんのためにある?
車幅灯やスモールランプのある意味はお話した通りですが、ではフォグランプは一体なんのためにあるのでしょうか。
霧や小雨時に視界をよくするため
フォグランプの働きは単純でその名の通り霧の時などに視界を良くするためにあります。
霧や小雨など、細かい水滴が空中にある場合、通常のヘッドライトでは水滴が光を乱反射させてしまうため、ハイビームにすると余計に前が見づらくなってしまいます。
フォグランプではヘッドライトよりも縦に狭く・横に広く照らすため、反射を抑えることができ、視界を確保することができます。
それぞれのスイッチを示すマーク
ではそれぞれのランプの働きが分かったところで、次はそれぞれのスイッチを示すマークを紹介していきます。
スモールランプ
スモールランプの記号は両側に光を飛ばしているような記号になっています。
車幅を表すものなのでライトが2つ書いてあるというのが特徴ですね。
一般的にヘッドライトのスイッチと一緒の所にスイッチがある場合が多く、すぐに切り替えができるようになっています。
フォグランプ
フォグランプの記号はもともとのヘッドライトの記号に波線を追加したものとなっています。
波線が霧を表していて、そこにライトを当てるというイメージなのでしょう。
フォグランプは独立したスイッチの車が多く、その位置はだいたいの車がわかりにくい場所にあるため、車を所有している人でもどこにあるのかわからないという人が多いです。
自分の車は、どこにフォグランプのスイッチがあるのか把握しておいた方が何かと便利でしょう。
スイッチがない車もある?
フォグランプは最近ではどの車も標準で付いていますが、昔はオプションで選んでつけるものだったため、昔の車でスイッチがないのもわかります。
しかし、中には装備が義務付けされているスモールランプのスイッチがない車もあります。
特に輸入車に多く、海外ではスモールランプではなくデイライトという昼夜問わず付けっ放しにする、スモールランプより明るめのライトが主流となっているため、わざわざスモールランプを作る必要がないのです。
昔の日本の保安基準では、海外のデイライトをそのまま使用すると違反でしたが、その保安基準も改定され、海外のデイライトをそのまま使用できるようになったのでスモールランプをわざわざ作っていないメーカーが多くなっています。
デイライトは基本的に付けっ放しのため、特にスイッチはありません。
ヘッドライトを点灯すると同時に消灯します。