アルピーヌはフランスを代表するスポーツカーを専門とする自動車メーカーです。
スポーツカーを専門としていることから、様々な高性能車両を生産しています。
そんなアルピーヌですが、アルピーヌと聞くセットでルノーという言葉を聞くこともあるのではないでしょうか。
よく聞く理由には、アルピーヌとルノーの関係性が関わっています。
よくセットで聞くことから、どんな関係性なのか気になっている人も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、アルピーヌとルノーの関係性について紹介していきます。
本記事を読むことで、2社の自動車メーカーの関係について、詳しく知ることができます。
アルピーヌの誕生経緯

第二次世界大戦が起こる前まで、フランスにはブガッティを筆頭に様々なスポーツカーがありました。
しかし戦後には、様々なメーカーがスポーツ業界から撤退してしまう事により、フランスからスポーツカーが途絶えてしまいます。
そんな中、フランスの地方都市ディエップのルノー販売の代理店オーナーの息子がいました。
のちに父親から代理店を引き継いでオーナーとなったのが息子のジャン・レデレです。
オーナーとなったジャン・レデレは、ルノーの「4CV」用のコンポネーションを流用した小さなスポーツカーを製造しました。
それがのちのアルピーヌと呼ばれる車両です。
1955年には自分で作った車両で、自ら運転してイタリアのミッレミリアに挑戦していきました。
そこで思いのほかよい成績を残したことから、同じ1955年に「ソシエト・デ・オートモビル・アルピーヌ」を設立しました。
ルノーの「4CV」を使った事もあり、ルノーという大きな後ろ盾を獲得し、フランスを代表するスポーツカーの道を歩み始めます。

アルピーヌとルノーの関係性

アルピーヌはルノーの傘下という関係です。
元々はルノーの主力機種の4CVを流用したことから始まります。
ルノーが主力機種を新しくすると、アルピーヌも新しくして更にに進化していました。
このような関係性で、アルピーヌの後ろ盾にルノーという大きなメーカーが存在していました。
これによりアルピーヌは、今でも人気のA110を製造することが出来ています。
しかしフランスでは、1970年代に石油ショックや公害問題が起こります。
さらに、受動安全対策の影響で、市販ピュアスポーツカーにとっては、冬の時代と言われました。
これらの影響もあり1973年をもって、完全に100%ルノーの傘下に収まりました。
傘下に加入してからは、状況が変わっていき、そのことにより今でもアルピーヌの名前が残っています。
ルノーからF1チームを引き継いだ

アルピーヌはルノーから2021年にF1チームを受け継いでいます。
これにはルノーの経営方針が大きく関わっています。
ルノーでは昔から様々な理由があり、F1チームが必要なのか疑問視されてきました。
コストの削減などの話が社内で上がると、いつもF1チームの話題も上がってくるほどです。
これほど、社内で話題になるのには、ルノー自動車のメーカーとしての立ち位置があったからです。
ルノーの自動車を販売するうえで、F1チームは必要がないと考えられていました。
その反面、アルピーヌはパフォーマンスを追求したスポーツカーを販売しています。
これにより、ルノーよりもアルピーヌの方が適していると判断され、2021年にアルピーヌF1チームとして変更されました。
アルピーヌがいなかったら、ルノーのF1は終わっていたのかもしれません。
まとめ

アルピーヌとルノーには傘下という関係性があります。
元々は後ろ盾として、ルノーの存在がありましたが、色々な状況が重なった事により100%ルノーの傘下へとなりました。
それからのアルピーヌは、良い方向へと変化していき、今のアルピーヌになりました。
救われたのはアルピーヌだけではなく、ルノーも同じです。
ルノーはアルピーヌの存在がなければ、F1チームを解散しなければならなかった可能性があったからです。
傘下に入ったことにより、お互いに利益のある状況になっています。
1973年に傘下に入ることを決意していなければ、アルピーヌは現在存在していない可能性もあったでしょう。