【最後の自然吸気シルキー6エンジン!】 BMW M3(E46)をご紹介

BMWがモータースポーツで培ってきた技術を惜しみなく盛り込み、最高のパフォーマンスを実現したモデルたち。それがBMWの頂点に位置するMモデルです。

そんなMモデルの中で今ひときわ魅力的なモデルが、E46 M3です。20年以上前にデビューしたこのモデルがなぜ今魅力的なのか?

今回は、E46 M3の魅力とおすすめの楽しみ方をご紹介していきます。

そもそもMモデルとは

Mモデルとは、1972年に創業したBMWの子会社「M社」が開発を手がけたモデルを指します。

M社は長年BMWのモータースポーツ部門を担っており、そこで得られた技術やノウハウを凝縮したモデルがMモデルです。Mモデルは強力なエンジンと強靱なボディにより、スーパーカーにも匹敵する高性能を実現しています。

M社はMモデルの他にも、専用のチューニングを施しスポーツ性と街乗りの快適性を両立した「Mパフォーマンスモデル」、BMWの通常モデルに専用パーツを装備し、スポーティな雰囲気を高めた「Mスポーツ」をラインナップしています。

こうしたラインナップの頂点に位置するMモデルは、1978年にデビューした初の市販車「M1」を皮切りに、現在はBMWのほぼ全てのラインナップにMモデルを設定しています。

E46 M3とは

車両概要・特徴

BMWのDセグメントクラスである3シリーズをベースとしたMモデルのうち、3代目に当たるモデルがE46 M3です。E46 M3は1999年のフランクフルトモーターショーでデビューし、2008年まで9年間販売されていました。

ボディバリエーションは2ドアクーペとカブリオレの2種類の設定で、ステアリング位置は左右いずれの設定もあります。また、トランスミッションはマニュアルトランスミッションかセミオートマチックトランスミッションである「SMGⅡ」(いずれも6速)の2種類が設定されています。

 

E46 M3は、車体剛性や耐久性アップのために先代のE36 M3から100kg以上重量アップしながらも、足廻りの強化や新型エンジンの搭載による出力向上などによって、デビューから20年以上が経過した現在においてもハイレベルな走行性能を実現しています。

また、大幅に拡幅されたフェンダーや盛り上がったボンネット、空力を考慮したフロントバンパーなど、比較的控え目な外観だった先代と比べ、高性能であることが一目で伝わる力強い外観となっています。

E46 M3の魅力

E46 M3の魅力は、まず何といっても最高出力343ps、最大トルク365Nmを誇る排気量3.2リッターの直列6気筒自然吸気エンジンです。現在の感覚からすると驚くほどのハイスペックというわけではありませんが、環境規制の厳しい現代では希少な自然吸気エンジンならではの自然なフィーリングと、6連スロットルによるまるでバイクのような鋭い吹け上がりは、現行のM3では味わえないE46 M3ならではの魅力です。

また、現役当時先進的なトランスミッションとして話題になったセミオートマチックトランスミッション「SMGⅡ」は、洗練されたDCTやトルコン式トランスミッションが主流の現代から見ると荒削りで快適とは言いづらいものの、1段1段ギヤの変速をしっかりと感じられるダイレクト感は、クルマを操っている感覚を強く感じることができます。SMGⅡは、ダイレクトで高いスポーツ性能を誇るE46 M3の性格をより一層際立たせているといえます。

さらに、当然走り方によって差はありますが、これだけの高性能を誇りながらも下道で約9km/L、高速で約12km/Lほどと燃費性能が思いのほか良いというのも、燃費が悪いことが当たり前の高性能モデルにおいて魅力の一つといえるでしょう。

E46 M3の弱点

高いスポーツ性能を誇り、まさに「駆け抜ける歓び」を色濃く感じることのできるE46 M3ですが、デビューからすでに20年以上が経過していますので、経年劣化による故障の発生は避けられません。ここでは、E46 M3でよく発生する故障箇所をご紹介します。

・VANOSフィリスターボルト

E46 M3が搭載するエンジンには、「VANOS」と呼ばれる可変バルブタイミング機構が採用されていますが、この機構のギヤを固定しているボルトが強度不足で破損し走行不能に発展するケースが見られます。クルマの特性上、スポーツ走行により高回転域を多用し負荷が蓄積している可能性がありますので、購入を検討する際は前オーナーの整備履歴を確認し対策済みの車両を選ぶか、整備履歴が確認できない場合はトラブルが発生する前に対策をしておくと安心でしょう。おおよそ走行距離7万キロを目安に対策を行うのがおすすめです。

・オイルプレッシャーバルブ

エンジン内の油圧を調整するための部品ですが、ここからのオイル漏れはE46 M3の定番といえるほど多くの車両で発生するトラブルです。即座に走行不能に陥るといった緊急性は低いですが、放置するとオイルが不足しエンジンを傷めることになりますので、ここからのオイル漏れが発生しているようでしたら、交換するようにしましょう。

・SMGユニット

E46 M3の魅力の一つでもあるSMGⅡですが、多くの場合走行距離8~9万キロ程度で故障が発生します。SMGユニットの故障の多くは半クラッチの多用などによる油圧ポンプの劣化が原因で、油圧が保持できなくなることで変速ができなくなったり、ニュートラルに入ってしまったりして走行不能に陥ります。

クラッチ操作をするための油圧ポンプの交換だけであれば15万円程度で修理が可能ですが、ユニット交換の場合60万円以上の費用が必要となり、これがきっかけで泣く泣く手放すケースも多いです。

ただし、E46 M3のSMGⅡは45万円ほどでMT化することが可能ですので、ユニット交換が必要な場合や故障に悩まされたくない場合は、思い切ってMT化するというのも一つの手といえます。

これらのほかにも、E46 M3に限った話ではありませんが、発電するためのオルタネーターや冷却水を循環させるためのウォーターポンプ、エンジンに燃料を送り込むための燃料ポンプなども経年劣化により次第に作動不良を起こし、最終的には走行不能に陥ります。リビルド品やOEM品などで比較的費用を抑えて交換できる場合もありますので、過去の交換履歴が確認できない場合は放置せず早めに対策することで安心してE46 M3を楽しむことができます。

前期・後期

E46 M3は、2003年を境に前期・後期に分けることが出来ます。切り替わりの前後は仕様が入り混じったモデルもあり厳密に分類するのは難しいですが、おおよそ2003年の8月以降の車両から後期型に切り替わっています。

前期・後期それぞれの主な違いは下記の通りです。

【前期・後期の主な違い】

1.前期型はフォグランプのレンズカットが無い

2.トランクリッドの長さが変更されている

3.テールランプが前期型は電球、後期型はLED

4.ルームミラーが前期型は楕円形状で、後期型はスクエアな形状

5.SMGのCPUが前期型の32ビットから、後期型で64ビットに変更

6.エンジンキーのリモコンが、前期型は赤外線で後期型が電波式

前期型か後期型、どちらを選ぶべきかは好みもあるため一概には言えませんが、後期型の方が前期型でのトラブルなどが改善され品質が安定していることが多いため、安心して乗ることができるのは後期型の方でしょう。

【前期型テールランプ】

【後期型テールランプ】

気軽に購入できるのは今がラストチャンス

ここまで、E46 M3についてご紹介してきました。デビューから20年以上が経過してもなお多くの魅力があるまさに名車ですが、気軽に購入できるのは今がラストチャンスかもしれません。

通常、多くのクルマはデビューから年数が経過するほど中古車相場が下落していきますが、ここ数年E46 M3の中古車相場は上昇傾向にあります。車両の程度が良かったり希少なマニュアルトランスミッション仕様だったりした場合は、前期・後期はあまり関係なく400万円以上の価格帯となることも珍しくありません。

年式や走行距離を考えると割高に感じてしまいがちですが、まだ手が届かないほどの価格帯ではないこと、また今後も価格相場が下がることは考えづらく、リセールバリューが期待できることからも、今が買い時といえます。

また、そろそろ廃番となる補給部品も出てくるため、今が部品の手配などに神経質にならずに楽しめる最後の機会といえるでしょう。

まとめ

まさに名機と呼ぶにふさわしいエンジンを搭載し、20年以上もその魅力が衰えないE46 M3。

気軽に乗れる最後のチャンスに、あなたも是非E46 M3に乗ってカーライフを満喫してみてはいかがでしょうか?

 

◆E46 M3主要諸元

・全長:4,490mm

・全幅:1,780mm

・全高:1,370mm

・ホイールベース:2,730mm

・車両重量:1,570kg

・エンジン:3,246cc 直列6気筒DOHC24バルブ

・最大出力:343ps/7,900rpm

・最大トルク:365Nm/4,900rpm

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