個性的なデザインとモータースポーツでの活躍が人気を支えるアルファ ロメオ155は、間違いなく1900年代後半を代表する名車のひとつと言えます。
近年では、さすがにその姿を普段見ることは滅多になくなりましたが、今もアルファフリークの絶大な支持を集めるアルファロメオ155はどんな車なのでしょうか?
発売当初は不人気だった155
発売当初には、FF(前輪駆動)になってアルファロメオらしい牙が抜けたとも言われ、決して人気のあるモデルではありませんでした。
4ドアのボディは当時としては先進的なウェッジシェイプで、インテリアとともに広大なスペースのラゲッジも実現する見事なパッケージングは高い評価を受けました。
一方で、アルファロメオに相応しいアグレッシブなデザインではない、フィアットティーポなどと基本骨格を共有するFFセダンと受け止められていました。
しかし蓋を開けると、やはりアルファロメオの熱き思いが伝わってくるのです。
1992年に登場した日本仕様車を見ても、オールアルミ製2リッター直列4気筒エンジン搭載車と、ランチアデルタ・HF・インテグラーレの2リッターターボエンジンと4WD採用車の2種類で登場しました。
その後1995年のマイナーチェンジでは、日本仕様車は16バルブ2.0L と2.5L V6エンジン搭載車が登場します。
手頃な大きさとパワフルな155は、日本においてはデザインの評価も高くヒットモデルとなります。
また、限定車として1996年にエアロパーツやレカロ製シートを装備した250台限定の「V6リミテッドバージョン」、1998年には販売終了を記念した特別仕様車がV6が250台、ツインスパークが500台と販売されています。

サーキットで実力を証明!一躍名車の名声を得る!
155は各国のツーリングカーレースに参戦しています。
1992年には155GTAがイタリア・ツーリングカー選手権にて全20戦中17勝を挙げて制覇し、ドライバータイトルでもランキングの1位から3位を占めました。
1993年は155GTAをベースに155V6 TIでドイツツーリングカー選手権に参戦し、全20戦中12勝を記録しメイクスタイトルを獲得すると同時にドライバータイトルも獲得しています。
このように、サーキットで優れたパフォーマンスを発揮し結果を残したことにより、155の評価は高まり、歴代アルファロメオでも最強と呼ばれる名車となります。
中古車で手に入れられるの?
155は1992年9月~1998年12月まで生産されていますが、中古車を検討される前に、日本で発売された155のバリエーションをまとめてみましょう。
2.0L ツインスパーク8Vと、四輪駆動のQ4の2種類からスタートし、1995年のマイナーチェンジ後は、2.0L ツインスパーク16Vスーパーと2.5リッターV型6気筒のエンジンを搭載した2.5L V6スポルティーバとQ4の3車種。
1996年には2.0L ツインスパーク16Vスーパーに変えて2.0L ツインスパーク16Vスポルティーバが導入されています。
1996年に250台限定のV6リミテッドバージョン、1998年には販売終了を記念した特別仕様車が販売されました。
155の中古車相場
155の中古車の平均価格は100万円で、価格帯は55万円~495 万円となっています。
新車時の販売価格が345万円〜518万円であることから、22年~23年前に生産を終えた車種としては驚異的な価格ですが、最高価格をつけているのはドイツのチューナーによるコンプリートカーなので特別な一台。
これを外せば155ツインスパークの178万円が最高値なので、全体的にはもう少し下がっています。
それでも現状で流通量は少なく、今後も減る一方なので相場がこれ以上下がる傾向はありません。
もし、155を検討されるなら、なるべく早く動いた方が良いでしょう。
特に155ツインスパークの限定車やファイナルエディションを見つけたら速攻勝負に出ましょう!
まとめ
そろそろクラシックカーの仲間入りをしても良いアルファロメオ155ですが、快速FFセダンとして現代でも充分通用する性能と実用性を保持する車。
良くも悪くもイタリアンテイストが溢れています。
そして、最新の国産車が忘れてしまった運転する楽しさが満載の車なのです。