元々ダイハツが販売する軽自動車のコペンは、本格的なスポーツ走行を楽しめる2シーターのオープンカーとして人気の車です。
その中でも、2019年10月に発売されたコペンGRスポーツは、トヨタのスポーツカープロジェクトである「GR(ガズーレーシング)」がダイハツとコラボレーションして生まれた注目の車となっています。
通常このようなOEM(他社ブランドで製造した製品)であれば、異なった車名で販売するのが一般的(スバルBRZとトヨタ86など)ですが、コペンに関しては同じ名前で販売しています。
その理由をトヨタの開発担当者に伺ったところ「コペンの世界観を大切にしたかったから」と、軽自動車とは思えないほどの熱い思いを語ってくれました。
今回は、そんなトヨタとダイハツ「コペン」の中古車事情について紹介します。
コペンの歴史
初代 L880K型(2002年-2012年)のダイハツコペンは、約10年間にわたりダイハツ専属で販売され、自動車の本場ドイツにも輸出されるほど注目された車でした。
しかし、初代コペンの製造と販売は、2012年に多くのコペンファンに惜しまれつつも一旦終了します。
初代コペンの販売終了から1年10か月後、2代目 LA400K型(2014年-)のダイハツコペンがモーターショーに登場し、コペンファンならずとも軽自動車の本格スポーツカーとして再注目されました。
フルモデルチェンジされた2代目の特徴は、新しく導入された骨格構造「D-Frame」と、脱着構造「Dress-Formation」です。
骨格構造の「D-Frame」では、高い走行性を維持するために、ボディの一体構造を実現。
脱着構造の「Dress-Formation」では、多くの外装パーツを販売店で脱着してドレスアップできる遊びとオシャレを楽しめるのがポイントとなっています。
この2代目のコペンでは、ダイハツから4グレード、トヨタでは最高クラスの1グレードが販売されています。
コペンのグレード
それでは次に、コペンのグレードについて詳しく紹介していきましょう。
コペンのグレードは「Robe」「XPLAY」「Cero」「GR SPORT」の4つに分けられます。
この中でもハイパフォーマンスモデルとして位置づけられている「GR SPORT」は、トヨタのモータースポーツ部門である「TOYOTA GAZOO Racing」と共同開発され、トヨタの販売店でも販売されています。
ただし「GR SPORT」を除く各グレードでも「S」(スポーツ)がついたハイグレードモデルも用意されており、ダイハツコペンとしての魅力も十分に堪能できるラインナップが魅力です。
美しいデザインが魅力の「Robe」は、曲線が特徴的なスポーツカーらしさと流麗さを兼ね備えたモデルです。
その躍動感溢れるスタイルは、街中でも注目を浴びることでしょう。
「XPLAY」のコンセプトは「新しいジャンルを拓く」タフ&アグレッシブです。
多面体からなるボディと、多角形のグリルを組み合わせた車体は「Robe」よりもさらに迫力のあるスタイルとなっています。
雫をイメージしたという「Cero」は初代を彷彿とさせる外観が特徴で、楕円形のヘッドランプは美しさを象徴しています。
LEDのリアコンビランプには、万華鏡のような美しいきらめきを表現したスパークルリフレクションを採用するなどのこだわりも見られます。
また、高級感のあるアルミホイールは「Robe」と共通仕様です。
この「Cero」と「Robe」については、着脱構造「DRESS-FORMATION」によって、購入後も外板部のエクステリアを着せ替えることができるのも楽しみの1つです。
そして最後に紹介するのが「GR SPORT」です。
これは先ほども紹介したように「TOYOTA GAZOO Racing」とのコラボレーションによって誕生したハイグレードモデルです。
「GR SPORT」の特徴は、アンダーボディの補強や形状変更によりボディ剛性を高め、足回りの最適化や空力パーツによる走行性能の強化にあります。
まとめ
このようにトヨタのコペンとして販売されているのは「GR SPORT」のみで、販売から2年ほどしか経っていないため、中古車相場は新車価格と大きくは変わっていません。
ただし、新車価格と同じでも走行距離が短く、オプション装備が整っている中古車はおすすめできます。
トヨタのコペン「GR SPORT」を購入される場合は、ぜひ中古車も候補に入れてみてはいかがでしょうか?