自動車を購入するとき、好きな自動車メーカーやスペックを気にしてみたり好みのデザインのものを購入したりすると思います。しかしほとんどの場合は車を購入する際にどのメーカーの車を選べばいいかわからないそんな人が多いかもしれません。初めて車を購入する方や車についてあまり知識のない方は特にわかりにくいように感じている人が多いと思われます。各自動車メーカーの生産している製品はさまざまな特徴があります。歴史も深くメーカーの歩んできた道を知ることでどのような車を世に送り出してきたのかがわかります。その各社持ち合わせている特徴を吟味し、消費者のライフスタイルに合った車を選び購入することで初めていい買い物ができるのではないかと考えています。今回は数多くの自動車メーカーの中からマツダについて紹介していきたいと思います
マツダ自動車はどんな企業?
マツダはかつてロータリーエンジンを搭載した車を製造していたりと、他のメーカーとは違った魅力のある企業です。中でも人気のマツダロードスターは2人乗りスポーツカーの生産累計世界一としてギネス世界記録に認定されています。
マツダ設立からの歩み
マツダは本社が広島県安芸郡府中町にある自動車メーカーです。1920年にマツダの元となる東洋コルク工業株式会社が設立されました。マツダはもともとコルク栓を製造する会社でした。そして数年後に東洋工業と名前を変え、広島に本社があることから軍備産業への道を進むこととなります。当時は掘削機などの製品が人気となりますが時代は戦争へと進んでいきます。
そして戦後の1940年以降に小型4輪トラックCAやオート三輪モデルのTシリーズなどを販売し人気を博しました。1961年にマツダはNSUおよびバンケル社とロータリーエンジンに関する技術提携をしました。
マツダの黒歴史5チャンネル体制とは?
5チャンネル体制は1989年からマツダが展開していた国内における販売戦略です。複数のチャンネルを整備することで複数のラインナップを実現し販売網の強化を図っていました。バブル絶頂期の物を作れば売れる時代に考案されたこの戦略は上手くいかず、マツダは経営難に陥ってしまいます。しかしこのチャンネルのおかげで今でも名車と呼ばれる車が数多く生まれたのは事実です。
マツダが生み出した名車たち
マツダが誕生してから長い年月が経ちましたが、その中で数々の名車と呼ばれる車が誕生していきました。ロータリーエンジンを搭載した車や絶大な人気を誇ったオープンカーなどバラエティ豊かです。そんな数々の名車の中から一部抜き出して紹介していきたいと思います。
マツダ・コスモスポーツ
マツダコスモスポーツは1967年に販売された世界初のロータリーエンジン搭載車です。このマツダコスモスポーツに搭載されているロータリーエンジンの10A型エンジンはこれまでの課題を克服したモデルであり、初めて量産と実用に耐えられるエンジンでした。1968年にニュルブルクリンクで行われた自動車のスピードと耐久性が競われる84時間耐久レースでは完走を果たし総合4位入賞となりました。マツダコスモスポーツの販売台数は前期後期型全てを合わせて累計1,176代が販売されました。
マツダ・787B
マツダ787BはR26Bという4ローターのロータリーエンジンを積んだプロトタイプレーシングカーです。1991年に行われたル・マン24時間レースにおいて総合優勝を果たすなど性能が優れていました。ロータリーエンジン搭載車としては初で、レシプロエンジン以外の総合優勝も初。まさに快挙でした。
マツダ・RX-7
サバンナクーペの後継機としてサバンナRX-7として1978年に販売が開始されました。サバンナRX-7はマツダSAプラットフォームが用いらており、12A型水冷2ロータリーエンジンを搭載していました。その後フルモデルチェンジを機に、5チャンネル体制の一つであったアンフィニティブランドからアンフィニ・RX-7へと名前が変更されました。フルモデルチェンジ後のRX-7はシーケンシャルツインターボ搭載13B型ロータリーエンジンを搭載していました。
マツダ・ロードスター
当時のマツダが行なっていた5チャンネル体制のうちの一つであるユーノスが販売する車種第一弾としてユーノス・ロードスターが発表されました。人馬一体をキーワードに開発されたロードスターは非力ながら操る楽しさを教えてくれると高い評価を得ていました。デザインは日本の伝統を記号化したものが多く採用されました。フロントマスクは能面の一つである小面、リアコンビランプは江戸時代の両替商が使った分銅の形をデザインに落とし込んでいます。
マツダの魅力って一体どんなところ?
マツダは日本を代表する自動車メーカーですがなぜここまで世界的に人気のある自動車メーカーに成長してきたのでしょうか。その人気の裏には何か魅力があるからこそ支持されているのかもしれません。
マツダのデザイン
1990年代に販売されていたRX-7やユーノス・ロードスターは今見ても美しい曲線美と造形は今の車と比べても優れているように感じます。しかし近年のマツダデザインも負けていません。新しいマツダの戦略で車のデザインは統一されているものの、一目見ればマツダとわかるかっこいいフロントグリルはマツダの新しいブランドイメージを築き上げています。
マツダのクリーンディーゼル
ガソリン価格が高騰するこの時代ではお財布の救世主であるディーゼルエンジンを搭載する車は環境に悪影響を与えるのではないかと言われ一時期絶滅しかけていました。しかしディーゼルエンジンはCO2の排出量がガソリンエンジンよりも少なく済み、環境に優しくできています。マツダのクリーンディーゼルはディーゼルのデメリットであった排気ガスの浄化や黒煙のカット率が上がりエンジンの騒音も抑えられ静かなエンジンです。
マツダ独自のロータリーエンジン
今現在マツダのラインナップにロータリーエンジンを搭載した車は残念ながらありません。しかしマツダの乗用車用エンジンとして量産する力や技術は他のメーカーにはないものであり、マツダを代表するエンジンでした。製品の製造はしていないものの、ロータリーエンジンの研究開発は今現在も行われており、次世代の自動車としてRX-9出ると噂されているほど期待されています。