ダイハツの軽商用車「ハイゼットカーゴ&アトレー」が2021年12月20日にフルモデルチェンジしました。
1960年にダイハツ初の軽四輪車として誕生したロングセラーカーで、累計生産台数は750万台以上と人気ある車種です。
特に、ハイゼットカーゴについては、17年ぶりにフルモデルチェンジをしたとのことです。
では、両車ともいったいどんな車で何が変わったのでしょうか。
この記事では、両車のこれまでの歴史や変更内容を解説していきます。
軽商用車の購入検討している人やダイハツファンの人は、ぜひ最後までご覧ください。
歴史
ここでは、両車の歴史を簡単にご紹介します。
ハイゼットカーゴ
「ハイゼット」という名前が60年間続いていますが、そもそもの由来は1957年にダイハツが生産を始めた三輪自動車「ミゼット」です。
初代の車は、全長は約3mへ伸び、エンジンは世界初のオイル・マチック機構が採用され最高出力は17psを誇っていました。
ボディタイプはトラックとライトバンの2種類が用意され、プライベート用ではなく商用車として人気を集めました。
2代目は、1976年に発売されました。
この年、排ガス対策のため軽自動車の規格が見直され、エンジンの排気量は550cc以下へとアップされたのです。
これを踏まえてハイゼットはエンジンを新開発しました。
その後、1999年にバンタイプが発売されて、運転のしやすさや快適性を追求し「セミキャブ」スタイルとなりました。
2004年に、デザインを一新するとともに、クラストップのロングホイールベースなどで安定性を向上させました。
それからフルモデルチェンジがないので、17年ぶりに新たなハイゼットカーゴが出たことになります。
アトレー
初代は、「本格レジャーに対応できる新軽RV」というコンセプトとして1986年に発売されました。
最初はフルファブリックシート、フロアカーペットなどの軽装備のみでしたが、マイナーチェンジをするごとにオプションによるエアコンの追加など、快適性がアップしていきました。
1999年に登場した4代目のアトレーから、これまでの貨物登録から乗用登録へと変更しました。
それによって、スペースが格段に広がり、軽自動車とは思えぬほどのシートアレンジを可能としました。
2016年には、アトレーワゴンという名に変わり、5代目として販売されています。
先代と比較すると、充実させた安全装備や、より広くなったラゲージスペース、人数や荷物の量に関係なく、安定した走りを実現できるようになりました。
それからはフルモデルチェンジがないので、5年ぶりとなります。
変更内容
ここでは、両車の変更内容をご紹介します。
ハイゼットカーゴ
ハイゼットカーゴは、広く使いやすくをモットーに室内を広くしました。
ボディーのスクエア化を図るなどして積載スペースを前よりも拡大させ、荷室の側面や床面も凹凸のない形状としました。
これによって、荷物を傷つけることなく使用できるようにしたので、荷下ろしがスムーズにできます。
また、運転席周辺についても、インストゥルメントパネルの形状を見直しアッパートレーを新設しました。
頭上には「オーバーヘッドシェルフ」を設け、荷物の取り出しやすさやを重視した作りとなります。
他にもスマートキーによるキーフリーシステムや、ワンタッチオープン機能・ウエルカムオープン機能付きのパワースライドドアなど、快適装備の充実さもさらにレベルアップしているので、使い勝手が良いです。
アトレー
以前までのアトレーは、ハイレッドカーゴをベースに作られており、5ナンバー規格の乗用車でした。
しかし、フルモデルチェンジをしたことで、軽商用車バンに進化したのです。
商用車は、後席よりも荷室面積を広く確保しなければならないとルールが定められています。
そのため、後席の取り付け位置は前寄りになるので、後席の足元空間は狭くなりました。
5ナンバーワゴンの先代アトレーでは、後席の膝先空間は握りコブシ3つ半ほどでしたが、4ナンバー商用車の新型アトレーは握りコブシひとつほどと狭くなりました。
しかし、その分、ニーズの多様化に対応した車にしているので、使い勝手が良く特に仕事には最適の車と言えます。
主に、以下のような使い勝手が魅力です。
・汚れたアウトドア用品を積んでも掃除がしやすいイージーケアマット搭載
・荷物の取り付けや固定に便利な荷室ナット(ユースフルナット)とマルチフック搭載
・車中泊時などに換気ができ、快適な車内空間を演出できるポップアップ機構付きリアガラスがある
・後席での快適性を向上させるボトルホルダーやデッキサイドポケットなどの収納スペース
仕事以外でもキャンプや旅行などにも適した車と言えるでしょう。