ここではBMWのオープン2シーター「Zシリーズ」の祖である「Z1」ロードスターの特徴やスペックを紹介しつつ、「Z1」の魅力を徹底分析していきます。
「BMW」の「Z」シリーズは、ドイツ語で「Zukunft」、「未来」を意味する言葉の頭文字「Z」から由来しており、BMWがこのオープン2シーター・ロードスター「Zシリーズ」に描く思いが、うかがい知れます。
それでは、BMW「Z1」ロードスターを紹介していきます。
BMW「Z1」とは?
BMW「Z1」は、1985年から開発がスタートし、’87年のフランクフルトモーターショーで発表されました。
1989年に販売をスタートしますが、’91年には生産終了となってしまいました。わずか2年ばかりの販売であったために、世界で約8000台のみの生産しかされませんでした。しかも日本には正規輸入されなかったため、並行輸入車のみが販売されるカタチとなったのです。
そのため「BMW Z1」は、非常にレアなモデルであり、希少価値が非常に高いのです。
「BMW」「Z1」の特徴
「BMW」の「Z1」の特徴として、当時の一般向け自動車の構造とはまったく違った構造になっています。
骨格を成すインナーモノコックは、シャーシと溶融亜鉛メッキ鋼板にシーム溶接された複合材製アンダートレー型床構造式となっていて、剛性が確保されているため外装ボディ無しでも走行が可能です。また、その外装は樹脂製のボディパネルを組み合わせるという特殊な構造となっています。
もうひとつ、外観的な大きな特徴として、昇降式のドアです。ドアが電動で上下に昇降することによりドアの開閉が行われるほか、ドアを下げたままの状態での走行も可能となっているために、一般のオープンカーよりも更に開放感ある走行を楽しむこともできます。
サスペンションも「Zアクスル」と呼ばれる後輪サスペンションも、「Z1」用に特別に設計されました。このサスペンションは、BMW車が装着した最初のマルチリンク式サスペンションで、 のちに、「セントラルアーム式・リアアクスル」と呼ばれるようになります。
この特徴的な構造のため「Z1」の1日あたりの生産台数は6~10台がやっとだったと言われています。
BMW Z1のスペック
Z1 主要諸元
・ボディタイプ:2ドア・ロードスター
・全長:3,921mm
・全幅:1,690mm
・全高:1,248mm(幌展張時:1,277mm)
・ホイールベース: 2,450mm
・車両重量:1,250kg
・最高速度:220km/h
・乗車定員:2人
コンパクトなボディサイズで、伝統的なロング―ノーズのデザインが特徴的でスポーティなそのルックスはとても美しいです。
Z1 エンジン
BMW M20B25型エンジン
・エンジン形式:水冷直列6気筒12バルブ SOHC
・総排気量:2,494cc
・最高出力:170bhp(127kW)/5800rpm
・最大トルク:222N·m(164lb・ft)/4300rpm
エンジン(BMW M20B25)とゲトラグ製260/5型の5速マニュアルトランスミッションは、E30系の「325i」からの流用ですが、改良され性能向上が図られています。
Ancarで販売中
現在Ancarでは以下の「BMW」「Z1」の車両を販売しております。
成約済みになっていた場合はご容赦ください。
BMW Z1 年式:1991年
Ancar Channel関連記事
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まとめ
「BMW」「Z1」の魅力を徹底分析ということで紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
生産期間わずか2年という短い期間ではありましたが、そこには「BMW」の「Z」(未来)への想いが存分に込められていたのではと推察します。
リアサスペンションの「Zアスクル」をはじめ、BMWの次世代技術への礎でもあり挑戦でもあった「Z」シリーズの幕開けとなった「Z1」の魅力を感じていただけましたでしょうか?
当時の「BMW」の最新技術が詰め込まれ、昇降ドアを装備した「Z1」の魅力が伝えられたのなら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ライター:Ancar編集部 呉東和虎