ポルシェ911はRRなのになぜレースで速いのか?

RR(リアエンジン・リアドライブ)の代表車と言えるポルシェ911。現代ではスポーツカーなどの部類はFR(フロントエンジン・リアドライブ)MR(ミッドシップエンジン・リアドライブ)が主流で、大半の車はフロントエンジンなのに、なぜポルシェは今もRRレイアウトを続けているのか?RRレイアウトの911はなぜレースでも速いのか?

今回はその理由を詳しく解説していこう。

そもそもRRレイアウト車とは?

RRとはリアエンジン・リアドライブ(Rear Engine・Rear Drive)の頭文字の略語で、後輪の真上もしくは後輪よりも後ろにエンジン搭載して、後輪を駆動させる方式のこと。重いエンジンが後ろにあるということになるのだ。

なぜポルシェ911はRRレイアウトなのか?

遡ること約60年前、ポルシェ911は1964年にポルシェ356の後継モデルとしてデビューした。
1956年からスタートした356の後継車開発プロジェクト(現911)はフェルディナント・アレクサンダー・ポルシェを中心に進められ、356は当初2シーターであり、2年後には補助席としてリアに2座面追加されたものの、室内が狭かったことから室内スペースを広く取るためにホイールベースを延長し、2+2シートを確保するという目的で生まれたのが現911である。

レースではRRレイアウトは特殊な運転技術が必要??

サーキットを走る上において、RRレイアウトにはメリットもデメリットもある。RRは冒頭でもお伝えした通り、後輪に重いエンジンがある。それを踏まえて読んで頂きたい。

例えば、メリットとして重いエンジンを武器に加速時は荷重がリアタイヤに掛かりやすくトラクションが稼げる。そして、コーナリング手前に差し掛かった時に思いっきりブレーキペダルを踏みつけ荷重を一気に前方向に集めていくとブレーキング中の姿勢変化で重い荷重が掛かったリアタイヤからフロントタイヤへ荷重移動をし、前後タイヤの荷重バランスが均等化され、タイヤ4輪の制動力を発揮させる事によって、911のようなRRの車は短い距離で減速が可能となる。

逆にFRなどは、フロントタイヤ2本に大きく荷重が掛かっているため2本の制動力を使って減速しているのでRRよりも減速までの距離が長くなる。そのためRRは、コーナー手前で他車よりも少しブレーキを遅らせる事ができて差を詰められる事になる。しかし逆にフロントエンジン、フロントヘビーなFRとは違い、前のめりの荷重が小さく、しっかりフロントタイヤに荷重を掛けないとアンダーステアとなりコーナーを曲がれない。しっかりと前荷重を掛け、その状態をキープしつつコーナリングを開始し、向きが変わったところで今度はアクセルオンで常にリアタイヤにトラクションを掛けてコーナーを駆け抜けて行くのだ。

この時リアにトラクション(荷重)が掛かりやすいRRはコーナーの出口付近では他車よりも有利となる。ただし911のようなRRは他車(FR)のようにアクセルを抜いて前荷重状態のままコーナリングし続けるとあっという間にスピンする。

感の良い人はピンと来たかもしれないが前荷重のままコーナーを抜けていこうとすると今度は重いリアエンジンが遠心力で振り回されるからだ。この矛盾をバランスよくコントールする技術が必要となる。

筆者が以前、911で国内・世界あわせて長年レースに参戦していたレーサーから聞いた話だが、リアヘビーな911はS字コーナーで縦横の荷重移動を素早く的確に熟さなければならず、その表現を「どっこいしょ」と表現していた。

ポルシェ911はRRレイアウトを辞めかけた?

なぜ他社のスポーツカーメーカーはFRレイアウトやMRレイアウトで開発を続けてきたにも関わらず、レースなどでは不利とされるRRを貫いてきたのか?

そこには色々と諸説あるが、ポルシェはRRレイアウトを辞めたかった説もある。

ポルシェの歴史の中で、MRレイアウトの「914」「916」、そしてFRレイアウトの「928」「944」「946」といった車種も開発、販売を行ってきた。(現在はMRのケイマン、ボクスターなどがある)しかし、そのどちらも残念ながら商業的には成功しなかった。そして、ターゲットとしていたアメリカで「ポルシェ=911」という認識を払拭できなかったのだ。その当時ポルシェはRR「911」を全面改良し、世に送り出したのが当時の911、「964モデル」だ。つまりポルシェはRRからの脱出を試みるが、市場が許してくれなかったということだ。

RRを貫き進化させ続けてきたポルシェ911は唯一無二の執念の賜物

現在の911(市販車)はテクノロジーの塊と言っても過言ではない程、様々な技術が集約されている。

例えば、低速時にハンドルを切るとリアタイヤはハンドル方向とは逆に曲がり、逆に高速時は同方向に操舵される『リアアクスルステアリング』や、内側のリアホイールに軽くブレーキをかけ、外側のリアホイールに駆動トルクを多く伝達し回頭性が向上させる『ポルシェトルクベクトリング』などコーナリング時の弱点を克服する機能などを開発してきた。そうして911は弱点を技術でカバーし続け、唯一無二のRRレイアウトスポーツカーとして今日もトップであり続けている。そして単に商業的に911を存続させて生産し続けてきた訳ではなく、長年にわたって莫大なテストと改良を行いRR独特の挙動と闘いながら進化し続け「ポルシェは最新こそ最良」という言葉までも生み、RRならではのリアトラクションを武器に、世界中の911ファンを魅了し続け、911はいつの時代でも先進的であり、スポーツカーのベンチマークとして存在している。

レースシーンにおいても常に一流であり好成績を残してきた。RRレイアウトに拘り続け、貫いてきたポルシェの執念は、様々な技術を開発し、ご存知の通りレースシーンや自動車企業としても成功に繋がっているのではないでしょうか?

そうしたメーカーの執念とテクノロジーの結晶、そして長年RRレイアウト「911」でレース活動をし続けてきたからこその、「RRポルシェ乗り」による「RRポルシェドライビング」のテクニックが速さの秘訣かも知れない。

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