スズキのニューワゴンRはどこが変わったか|新たに加わった4つの性能

ワゴンRはスズキの車種の中でも高い人気を誇り、フルモデルチェンジの度に大きく進化してきました。この記事では、ニューワゴンRの新しい性能についてご紹介していきます。ニューワゴンRについて詳しく知りたい方はぜひ参考にしてみて下さい。

ワゴンRってどんな車?

ワゴンRは、日本の二輪車・四輪車メーカー「スズキ」が製造・販売している軽自動車です。1993年に初代ワゴンRが発売され、1998年にはCMのイメージキャラクターにハリウッドスターを起用して話題になりました。以降のCMにも有名な芸能人を起用して注目を集めています。高い人気を誇り、誰もが一度は耳にしたことがある車種といえるでしょう。

軽ハイトワゴンのパイオニア的存在

ワゴンRは、軽ハイトワゴンのパイオニア的存在です。軽ハイトワゴンとは、通常よりも全高が高く、鼻先の短いボンネットが一体となった室内およびトランクの2つから成る1.5BOXスタイルの軽自動車をいいます。現在の軽自動車は背の高いデザインが増えていますが、その原点が1993年にスズキが発売したワゴンRです。軽でありながら広い室内空間を実現させたワゴンRは、軽自動車の歴史を変えたといわれています。

ワゴンRスティングレーは上級車種

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ワゴンRの上級車種として、「スティングレー」があります。元々はワゴンRのラインアップの1つとして2007年に発売されましたが、2008年のワゴンRフルモデルチェンジに際し、「ワゴンRスティングレー」という独立したモデルが誕生しました。ワゴンRとの大きな違いは、ターボエンジンが搭載されている点です。少ない排気量でもパワーが出せるため、坂道や高速道路の走行に強いというメリットがあります。

福祉車両にも使われている

ワゴンRは福祉車両としても使われています。スズキにはWITHシリーズというモデルがあり、エブリイやスペーシアなどから福祉車両を出しています。その1つに「ワゴンR 昇降シート車」があります。助手席にスライド・回転・昇降機能がついており、車外にスライドさせて車いすからの移動をサポートする仕様になっています。電動での座面位置・背もたれの調整、胸部固定用ベルト装備など、操作性や安全面にも配慮されています。

ニューワゴンRの新たな性能4つ

ワゴンRは根強い人気があり、幾度とモデルチェンジがされてきました。2020年8月現在の最新モデルは、2017年に発売された6代目のワゴンRです。2020年1月に一部改良したニューワゴンRが発売されました。ニューワゴンRには4つの新たな性能が加わりました。ここでは、それぞれの機能についてご紹介していきます。ニューワゴンRについて詳しく知りたい人、購入を検討している人などはぜひ参考にしてみて下さい。

ニューワゴンRの性能1:前後の衝突被害軽減ブレーキを標準設定

1つ目は、前後の「衝突被害軽減ブレーキ(AEBS)」が標準設定されている点です。スズキのラインアップには、一定の運転支援機能を備えた安全運転サポート車(サポカー)があります。ワゴンRは、特に安全装置が充実しているサポカーSワイドに分類されます。中でもAEBSは、障害物を感知して自動的にブレーキをかける機能であり、国土交通省が認定する制度です。ニューワゴンRは、このAEBS認定車に該当します。

ニューワゴンRの性能2:後方誤発進抑制機能を標準設定

次にご紹介する性能は、後方誤発進抑制機能の標準設定です。シフトレバーをバックに入れたままアクセルペダルを踏みこんだときに、エンジン出力を抑えてゆるやかに発進することで、後ろに飛び出すことを抑制する機能です。停車・徐行中に超音波センサーが後方の障害物を検知すると作動し、ブザー音・メーター内にある表示灯の点滅によってエンジン出力の抑制を知らせます。

ニューワゴンRの性能3:リヤパーキングセンサーを標準設定

ニューワゴンRには、リヤパーキングセンサーが標準設定されています。リヤパーキングセンサーにより後方にある障害物との距離を測定し、衝突の回避をサポートします。障害物との距離によって変化する4段階のブザーで、障害物への接近を知らせます。衝突の可能性が高い場合は自動でブレーキが作動します。

ニューワゴンRの性能4:新パワートレインで優れた燃費性能を実現

最後にご紹介する新性能は、新開発のパワートレインです。パワートレインとは車の動力源のことで、エンジンによって作られた回転力をタイヤに伝えるための装置を指します。軽自動車は普通車と比べてエンジンが小さいため、積載量が大きい場合やスピードを出した場合に燃費が悪くなるとされています。ニューワゴンRのパワートレインは、軽快な走りと優れた燃費性能を実現しています。

新開発R06D型エンジンと新開発CVTとの組み合わせ

ニューワゴンRの燃費の良さは、新開発R06D型エンジン、新開発CVTを組み合わせたことによります。R06D型エンジンは、スズキが開発する排気量約0.66 リットルのR型エンジンモデルです。高い熱効率向上技術が採用されており、高速道路でも快適な走りと高い燃費性能を可能にしました。CVTは、エンジン・ギアの制御操作を行う無段変速機です。加速をスムーズにし、回転数を抑えることで燃費を向上させます。

ニューワゴンRの価格帯

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ニューワゴンRには3つのグレードがあります。それぞれ、主要装備や諸元が異なり、価格も分かれています。ここでは、ニューワゴンRの価格帯をご紹介します。2020年8月現在のメーカー希望小売価格(税込)をグレード別に記載しますので、ぜひ参考にしてみて下さい。

FA

ニューワゴンRにはガソリン車とハイブリッド車があります。FAは、ガソリンエンジン搭載モデルです。セーフティサポート装備車の場合、2WD・CVT車1,163,800円、4WD・CVT車1,289,200円です。セーフティサポート非装備車では、2WD・CVT車1,098,900円、4WD・CVT車1,224,300円、2WD・5MT車1,098,900円、4WD・5MT車1,222,100円です。

HYBRID FX

HYBRID FXは、マイルドハイブリッドシステム搭載の標準グレードです。マイルドハイブリッドは、減速時のエネルギーで発電を行い、加速時にエンジンをサポートするシステムです。セーフティサポート装備車の場合、2WD・CVT車1,280,400円、4WD・CVT車1,403,600円です。セーフティサポート非装備車は、2WD・CVT車1,186,900円、4WD・CVT車1,310,100円になります。

HYBRID FZ

HYBRID FZは、マイルドハイブリッドシステム搭載の上級グレードです。スタイリッシュなデザインのエクステリアやホイールをはじめ、赤外線やUVカット率の高いフロントガラスなど、快適な装備が備わっています。HYBRID FZはセーフティサポートが標準装備となり、価格は2WD・CVT車1,421,200円、4WD・CVT車1,544,400円です。

ニューワゴンRのライバル車種は?

ニューワゴンRと比較される車種にはどのようなものがあるのでしょうか。広い室内空間と充実した装備の軽ハイトワゴンはとても人気があります。他の自動車メーカーでも様々な車種が販売されています。ここでは、ニューワゴンRのライバル車種を3つご紹介します。

ダイハツ・ムーヴ

一つ目は、ダイハツの看板車種「ムーヴ」です。スズキのワゴンRに次ぐ軽ハイトワゴンとして、1995年に誕生しました。6つのグレードのほか、派生車種「ムーヴ カスタム」・「ムーヴ キャンバス」があり、雰囲気の違うモデルが豊富にある点が魅力です。リヤシートは左右別々にスライド・リクライニング可能で、快適に乗ることができます。小回りのきく車体に広々とした室内空間を持つオーソドックスで乗りやすい車種です。

ホンダ・N-WGN

N-WGNは、国内累計販売台数250万台を誇るホンダNシリーズの一つです。標準モデルと上級車種「N-WGN Custom」があります。N-WGNのイメージカラーであるホライズンシーブルーやツートーンなど、豊富なカラー展開が魅力です。特筆すべき点は、ホンダの軽自動車で初めて採用された「テレスコピック&チルトステアリング」です。運転者の体格に合わせ、ハンドルの位置を前後上下に調節することができます。

日産・デイズ

3つ目は、日産デイズです。三菱自動車のeKシリーズとの共同開発車です。2019-2020日本カー・オブ・ザ・イヤーで、「スモールモビリティ部門賞」を受賞しました。軽自動車で初めて運転支援システム「プロパイロット」を搭載しました。車間距離や車線中央をキープし、走行中の操作をアシストすることで、高速道路や長時間のドライブでも快適に走ることができます。

進化したニューワゴンRに今後も注目しよう

自動車の技術は日々進化しています。ワゴンRも、初代から最新モデルに至るまでの間、軽量化やセーフティシステムの開発など、多くの改良・開発が重ねられてきました。この記事では、ニューワゴンRの新しい性能やグレード別の価格帯についてご紹介しました。今後も、大きく進化したニューワゴンRは必見です。

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