トヨタ自動車のタクシー仕様車のエースであるクラウンコンフォートの紹介をしています。長年の活躍からファンも多くいるクラウンコンフォートは、自家用車として乗ることができるのでしょうか?そして中古車価格についても紹介していきます。
クラウンコンフォートとは
クラウンコンフォートと言う車をご存知でしょうか。名前だけではどんな車なのか想像できないかと思いますが、実は、皆さんがよく目にするタクシーの車種の名前です。
タクシーの代名詞と言っても過言ではないくらい有名な車種で、クラウンコンフォートを見かけたら大体の人がタクシーだと思うでしょう。そのボディーはフォーマルな装いで高級感が感じられます。
メーカーはトヨタ
クラウンコンフォートを生産・販売しているのは、トヨタ自動車です。トヨタ自動車は大手自動車メーカーであり、タクシー仕様車も多く手掛けています。
そのフォルムと性能にたくさんの支持を得ています。クラウンコンフォートは、タクシーとして走行することを目的に製造された車であり、ノッチバックセダン型のタクシー専用車両です。
クラウンコンフォートはいつ発売されたの?
クラウンコンフォートは、1995年12月に発売されました。そこから20年以上親しまれ、使用されています。同時期にコンフォートという姉妹車も発売されています。
クラウンと名前がついていますが、車体のベースはX80系マークⅡです。クラウンコンフォートは、姉妹車のコンフォートに比べサイズが大きく作られています。
クラウンコンフォートの歴史
クラウンコンフォートは、1995年12月に発売されてから現在に至るまで、様々なマイナーチェンジを行なっており、20年以上に渡りタクシー業界を支え続けています。また、日本以外にも香港、マカオやシンガポールでも販売されており世界も視野に入れて展開しています。
そして、2008年には長年の功績が認められグッドデザイン・ロングライフデザイン賞を受賞しています。グッドデザイン・ロングライフデザイン賞とは、グッドデザイン賞の中でも、10年以上継続して生産販売されるなどの条件を満たした上で、与えられるという特別な賞なのです。
タクシーとして使用されている理由
クラウンコンフォートは、タクシーとして使用するために製造された車です。お客様の命を預かるという重大なミッションをクリアするために、耐久性や安定した装備といった重要な項目があります。
クラウンコンフォートはそういった項目をクリアしているとともに、車両価格や燃料代についてもニーズを満たしていると言えます。長年にわたりエンジンをはじめ、さまざまな改良を続けてきたからこそタクシーブランドとして最前線で活躍しているのです。
クラウンコンフォートの特徴
クラウンコンフォートには、様々な特徴があります。なぜクラウンコンフォートが長年の間愛され第一線で使用されてきたのでしょうか。自家用車とは違い、タクシー仕様車ならではの特徴があります。
ここからは、クラウンコンフォートの外装・内装の特徴とそのスペックについて記述していきます。
外装の特徴
クラウンコンフォートの外装は、高級感あふれるセダン型のボディーとサイドミラーがフェンダーミラーなのが大きな特徴です。ベースの車体はマークⅡですが、フロントグリルの王冠エンブレムがついておりトヨタクラウン高級感を残しています。
クラウンコンフォートと姉妹車であるコンフォートの外装は似ていますが、コンフォートにはフロントグリルの王冠エンブレムはついていません。
内装の特徴
内装については、タクシー仕様であるため無線機や料金メーターなどの機材の設置スペースを設けられていることが、第一の特徴です。クラウンコンフォートは、タクシー仕様ということで、後部座席の寸法を大きくとられており、お客様の乗りやすさを追求しています。
また、後部座席がドア側に回転することができる「ウェルキャブ」が設定されているため、身体障害者や高齢者にも乗りやすい設計になっています。
スペック
クラウンコンフォートは、全長4695mm、全幅1695mm、全高1515~1525mmの中型タクシーです。グレードはスタンダード、デラックスAパッケージ、デラックスの3種類があります。
エンジンは直列4気筒DOHC・VVT-iの1TR-FPE型であり、形式はTSS10です。乗車定員は5~6名であり、タクシー仕様の4ドアセダンです。
クラウンコンフォートは自家用車として購入できる?
タクシーの代名詞でもあるクラウンコンフォートですが、自家用車として乗りたいという人もいるかもしれません。果たして自家用車として購入できるのでしょうか。
結論を言うと、クラウンコンフォートは自家用車として購入が可能です。タクシーとして使用していた車を自家用車として使用できるなんて、ファンにとっては夢のようです。一般の自家用車に比べると流通している数は少ないのですが、購入することは可能です。
クラウンコンフォートの価格は?
クラウンコンフォートは、2018年をもって受注分の生産を終了しています。そのため、新車に比べて中古車を販売しているところが多いです。中古車になると、車体の状態によって価格はかなり変動することが考えられます。
ですが、長年クラウンコンフォートのファンである人にとっては、希少価値があがるでしょう。ここから先はクラウンコンフォートの価格について記述していきます。
クラウンコンフォートの新車価格
クラウンコンフォートの新車価格は、170万円~265万円という幅広い価格帯です。希少価値は高いですが、最新車種に比べると性能に関しては劣る部分があります。
ですが、タクシー仕様の車ということで耐久性や運転のしやすさを評価できる点や、車内のゆったりとしたシートなどが人気であるため、需要がゼロというわけではありません。
クラウンコンフォートの中古車価格
次はクラウンコンフォートの中古車価格ですが、こちらも20~70万円という価格で幅広く設定されています。
価格の決定は装備や走行距離、車の状態によって決まるので個々に価格が変動するのは仕方がないことです。
クラウンコンフォートの維持費
クラウンコンフォートの年間に必ずかかる維持費として、「重量税」や「自賠責」「自動車税」などがあります。これらを計算すると年間でおよそ6万円ていど掛かると言われています。
クラウンコンフォートの燃料・燃費は?
クラウンコンフォートの燃料は、液化石油ガスといってレギュラーガソリンよりも安いものになります。また、排気ガスの中に含まれている有害な物質が少なく、環境にも優しいことが特徴です。
燃費は9.8㎞/Lであり、最新式の車と比べてしまうと、いいとは言い切れません。
クラウンコンフォートのタクシー車はレアになっていくかも
クラウンコンフォートについて記述してきましたが、現在は生産を終えているため、今後街中で見かけることは徐々に少なくなってくると予測されます。
タクシー業界で長年エースを担ってきたクラウンコンフォートに敬意を表しつつ、新たに後継車として販売されたジャパンタクシーにも注目していきたいですね。