【高速道路なのに】首都高の法定速度50km/hって遅すぎない⁈理由は?

東京都内で車に乗る人、また遠方から車で東京を訪れる人は首都高(首都高速道路)を利用します。かく言う筆者も上京した時には夜行バスで八重洲(東京駅に近い首都高の出入口)に降り立ったものです。東京で生活して数年、首都高を走る機会も何度となくありますがそこで疑問に思うことがあるのです。それが「高速道路なのに最高速度50㎞/h」ということ。

「高速道路は100㎞/h」じゃなかったっけ?…これは首都東京だからなのか?大都会だからなのか?

東京の人も意外と知らない首都高の基礎知識をご紹介。これから東京に行くという人も必見です。

首都高速道路の基本〈料金・速度〉

まずは首都高がどんな道路なのかを見てみましょう。

「首都高」というのは正式な呼び名だった

首都高速道路は、首都高速道路㈱が維持・管理等を行っている都市高速道路です。都市高速道路とは都市内の道路交通を円滑にする目的で建設された自動車専用道路のことで、東京・名古屋・大阪・広島・福岡・北九州の6つの大都市圏に建設されています。

首都高はその名の通り首都圏の4都県、東京・神奈川・埼玉・千葉にまたがり、その全長は337.8kmです。その始まりは1962年まで遡ります。この年、首都高初の路線として京橋-芝浦が開通しました。当時から2011年までは均一料金制がとられていました。1962年の通行料金は50円で、これは現在の価値に換算すると100~200円です(企業物価指数、消費者物価指数から算出)。高いとも安いともつかない、妥当な金額ですね。

ちなみに、私たちが普段よく使う「首都高速」「首都高」という略称ですが実は首都高速道路㈱の登録商標です。

【首都高の料金】
首都高では料金距離に応じて基本料金が決まります(ETC車では0.1kmごとに10円加算)。ETC有りの普通車では上限1,320円、下限300円です。ETC無しの普通車では一律1,320円です。ETCを搭載したほうがお得なんですね。

首都高の法定速度が50㎞なのはなぜ?

首都高はその名の通り高速道路なわけですが道路脇の標識を見ると制限速度は50km/hとなっています。一般道での法定速度は60km/hですので、それよりも遅い速度ということになります。高速道路では車両ごとに法定速度が異なり、大型貨物やトレーラーは80㎞/h、それ以外の自動車(いわゆる乗用車など)は100km/hです。これを考えると首都高速の50km/hは全く高速ではないように思えますが…。ではなぜ首都高は「高速道路」と呼ばれ、その制限速度は50㎞/hなのでしょうか?

高速自動車国道と自動車専用道路

高速道路というのは2種類に分けられます。ひとつは高速自動車国道。これが私たちにとってのいわゆる“高速道路”です。高速自動車国道法によると、「自動車の高速交通の用に供する道路で、全国的な自動車交通網の枢要部分を構成し、重要な地域を連絡する」とあります。“高速”に全国各地を移動することが目的だというわけです。高速自動車国道の定義ですが、要件として以下を満たす必要があります。

・国道である

・走行車両はインターチェンジから出入りする

・自動車専用である

・中央分離帯がある

・立体交差である

・サービスエリア、パーキングエリアがある

ちなみにこれは要件ではないですが高速自動車国道はすべて有料です。

そして高速自動車国道の法定最高速度こそが「普通自動車100㎞/h、大型貨物80km/h」なのです(最低速度は50km/h)。「高速道路は100㎞/h」というイメージはこの高速自動車国道によるものだったんですね。

首都高は自動車専用道路

もうひとつが自動車専用道路。これは道路法第48条の2で定められていて、その名の通り自動車のみが通行できる道路です。より詳しく言うと、「交通が著しく集中している市街地及びその周辺の地域、またはある道路の区画内において交通の円滑や騒音の防止を図るために必要がある場合」に指定されます。

つまり、自動車専用道路は交通の円滑が目的であって高速運転は意図していないのです。首都高を含む都市高速道路は「市街地及びその周辺地域」に該当しています。

そしてその法定速度は道路によって異なります。首都高では都心部の多くが50km/h、中央環状線は60㎞/h、湾岸線は80km/hとそれぞれ決められています。同じ首都高といっても法定速度は一律ではありません。走行時には道路標識を確認して、それぞれの法定速度に合わせた速度で走行してください。

首都高の特徴「初心者には難しい」と言われる理由

首都高速道路は道路法上では都道、県道、指定市道です。一般道路や河川に高架で建設されていることが多く、高速自動車国道など他の高速道路と比較してカーブが多いのが特徴です。道路がビルとビルの合間を縫っていることから分岐が複雑で、景観を損ねるという問題も生じています。

東京の名所である日本橋の上には首都高の高架がまたがる。景観を損ねるとして地下に移設する動きも。

【助走距離が短い】
また同様の理由から道幅が狭く、本線に合流するまでの助走距離が短いのも首都高の特徴の一つです。都心部に近いほど本線の法定速度も50km/hと低いので本来それほどの加速は必要ないはずなのですが…正直なところ法定速度を超えて走る車が多いのが事実なので、本線の状況を瞬時に確認してある程度の加速をして合流しましょう。

【右側合流】
助走距離が短いことの他に合流で気をつけたいことが、右側から合流することがあるということです。高速道路というと左側合流が一般的ですが、首都高には左右両方に出入口があります。合流時はもちろん本線を走っている際にも気をつけたいポイントです。

首都高は高速道路なのに信号機がある⁉

高速道路ながら首都高には信号機が設置されている場所があります。美女木ジャンクションと箱崎ジャンクションです。

とりわけ特殊なのが美女木ジャンクション。これは首都高速5号池袋線・埼玉大宮線と東京外環自動車道を接続しています。これら高速道路の高架下には国道17号新大宮バイパス、国道298号があり、さらにその地下には新大宮バイパスのアンダーパスも走っているため立体交差5層構造となっています(立体歩道橋を含めると6層構造)。

 

美女木JCT周辺は住宅地で用地が不足していたため、首都高と東京外環道を行き来するための接続道路が平面交差点で信号処理されることとなりました。ちなみに、「首都高は50km/h」という話をしてきましたがこの交差点付近の最高速度は30km/hとなっています。

 

また箱崎ジャンクションにも信号機があります。「箱崎ロータリー」や渋滞の名所としても有名な箱崎JCTは首都高速6号向島線と9号深川線とが分岐しています。箱崎JCTの信号機は浜松入口にあり、入口ランプとロータリー本線が合流に際して信号機処理を行っています。

首都高で事故を起こさないために

首都高の法定速度ですが、実際のところ守られていない印象です。歩行者がいない高速道路ですので、どうしても速度が上がるのはわかります。ですが法定速度によってスピードが制限されているからには道路の複雑さ、狭さなどそれ相応の理由があるのです。

また信号機があるということは減速、停止する必要があるということです。こうしたことを頭に入れておかないと大事故に繋がりかねません。車は急には止まれません。高速道路ならなおのことです。

首都高速で運転する前に・・・

首都高は複雑で、特に初心者には運転が難しいと感じるところも多いと思います。運転の前には必ず路線図や難所、渋滞などの交通情報を確認するようにしましょう。その際にはパーキングエリア(首都高に20ヶ所)の位置も確認して、休憩もしっかりとることが大切です。紹介した箱崎ロータリー内にもパーキングエリアがあります。

最後になりますが、箱崎JCTの信号機ですが夜間は赤色点滅信号に変わります。赤色点滅信号はどうすればいいか覚えていますか?一時停止&安全確認ですよ!

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