【種類別】FA20エンジンの特徴を解説|DITタイプの特徴5つ

FA20エンジンはスバルが開発したエンジンで、NAタイプとDITタイプという2つの種類があります。この記事ではNAタイプ、DITタイプそれぞれの特徴や、ドライブ方法から選ぶFA20エンジンなどをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

FA20とはどんなエンジン?

FA20とはスバルの水平対向4気筒エンジンです。

FA20は日本の自動車メーカーであるスバルの代名詞とも言えるエンジンです。左右にあるピストンがパンチを繰り出すボクサーのようにも見えることから、「ボクサーエンジン」とも呼ばれています。

また、FA20は2012年にアメリカの自動車専門メディア誌である「ワーズ オートワールド誌」の「2013ワーズ 10ベストエンジン」にも選ばれています。

FA20エンジンの種類

FA20には「NAタイプ」と直噴ターボの「DITタイプ」の2種類があります。

FB型をベースにしたNAタイプのFA20は、2012年に「スバル・BRZ」や「トヨタ・86」に初めて搭載されました。

一方、ターボモデルの「DITタイプ」は「スバル・レガシィツーリングワゴン」や「スバル・レガシィB4 」に搭載されたエンジンですが、NAタイプとの共通点は一部のみで、セッティングなどは大きく異なります。

【種類別】FA20エンジンの特徴

FA20エンジンの特徴についてご紹介します。

2012年から採用されているスバルが誇る水平対向4気筒エンジンであるFA20エンジンには、具体的にはどのような特徴があるのでしょうか。

ここではFA20エンジンの特徴についてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

NAタイプの特徴4つ

NAタイプのFA20エンジンにはどのような特徴があるのでしょうか。

スバルを代表するFA20エンジンには、NAタイプとDITタイプの2種類があります。この2つのエンジンは同じFA20エンジンという型式を持ちながらも、それぞれ全く異なった特徴を持っています。

ここではNAタイプの特徴4つをご紹介しますので、FA20エンジンの仕様の違いを知るうえでぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

NAタイプの特徴1:最高出力・最大トルク

NAタイプの最高出力は200ps/7,000rpmで、最大トルクは205Nm/6,400-6,600rpmです。

NAタイプの最高出力は147[200]/7,000、152[207]/7,000、最大トルクは205[20.9]/6,400-6,600、212[21.6]/6,400-6,800となっています。

また、滑らかなエンジンでありながら加速の際のレスポンスにも優れているという特徴があります。

NAタイプの特徴2:スクエアストローク方式である

NAタイプはFB型エンジンをベースにしたスクエアストローク方式となっています。

スクエアストロークとはボアストローク比が1:1であるものを指し、ショートストロークとロングストロークの中間的な性格のエンジンです。

NAタイプはFB型エンジンをベースとしながら、ロングストロークタイプであるFB型エンジンとは異なり、スクエアストローク方式になっているという特徴があります。

NAタイプの特徴3:バルブ駆動にはローラーロッカーアームを採用

NAタイプはFバルブ駆動にはローラーロッカーアームを採用しています。

バルブの駆動方式はローラーロッカーアーム式を採用しており、カムシャフト配置の自由度を持たせながら、フリクション低減を図っています。

また、カムシャフト駆動もチェーン式となっており、FB型と同じく補機はサーペンタイン式を採用しています。

NAタイプの特徴4:燃料噴射装置にD-4Sを採用

NAタイプは燃料噴射装置にはD-4Sを採用しています。

NAタイプの燃料噴射装置はスバルとトヨタの共同開発となっており、スバルの水平対向4気筒にトヨタのD-4Sが組み合わされています。

D-4Sは希薄燃焼直噴エンジン「D-4」を進化させたもので、吸気ポート噴射と筒内直接噴射を組み合わせたデュアル燃料噴射方式となっています。燃料の噴射を状況によって切り替えることにより、全回転域で均質燃焼できます。

DITタイプの特徴5つ

DITタイプのFA20エンジンにはどのような特徴があるのでしょうか。

ここまでNAタイプの特徴についてご紹介してきましたが、ここからはDITタイプの特徴5つをご紹介します。

FA20エンジンの仕様の違いを知るうえで、DITタイプの特徴をぜひ参考にしてみてください。

DITタイプの特徴1:最高出力・最大トルク

DITタイプの最高出力は300PS/5,600rpm、最大トルクは400N・m/2,000-4,800rpmです。

DITタイプの最高出力は221[300]/5,600、206[280]/5,700、最大トルクは400[40.8]/2,000-4,800、350[35.7]/2,000-5,600となっています。

DITタイプの特徴は、優秀な燃費性能かつ実用性のあるエンジンとなっています。

DITタイプの特徴2:直噴方式である

DITタイプはその名のとおり直噴方式を採用しています。

DITとは「Direct Injection Turbo(ダイレクト インジェクション ターボ)」を略した言葉で、日本語では「直噴ターボ」と訳すことができます。

その名のとおりDITタイプには筒内に直接噴射する直噴方式が採用されています。また、NAタイプよりもDITタイプのほうが直噴方式の高出力に耐えられるような設計になっているという特徴があります。

DITタイプの特徴3:TGVの調整機能

DITタイプはTGVの調整機能を持っています。

DITタイプは空気の量や流れを調整する「TGV(タンブル ジェネレーター バルブ)」を採用しています。このTGVの機能により、吸気の段階で空気の通り道を分割することができます。

エンジンが低回転、低負荷の場合に流路を絞ることで燃焼効率を向上し、スロットルが全開の場合はTGVを全開にすることで、吸気通路面積を最大にし、充填効率を高める仕様になっています。

DITタイプの特徴4:優れた燃費性能

DITタイプは優れた燃費性能を誇ります。

DITタイプは前述のTGVによって、エンジンが低回転、低負荷の場合に流路を絞ることで流速を向上させてタンブルを発生させ、非常に効率のよい燃焼を行うことが可能となっています。

さらに高性能インジェクター、ターボというさまざまな機能により、優れた燃費性能を保ちつつも、低回転でも十分な出力が発揮できるようになっています。

DITタイプの特徴5:低回転域でも十分な出力を発揮

DITタイプは低回転域でも十分な出力を発揮できます。

最大トルクが発生する回転域を見ると、DITタイプの低回転側となっています。つまりDITタイプは低回転域から過給機によってトルクを出し、低燃費でも走行が可能となっています。

さらに高性能インジェクター、ターボを組み合わせることで、優れた燃費性能を保ちつつも、低回転でも出力が発揮できる、実用的で使い勝手に優れたエンジンになっています。

FA20エンジン搭載車の選び方2つ

FA20エンジン搭載車の選び方をご紹介します。

FA20エンジンを搭載した車の購入を検討している場合、普段車をどういった目的で利用するか、どのようなドライブをするかよって選ぶべき車は変わります。

ここではFA20エンジン搭載車の選び方2つをご紹介しますので、ぜひご自身の用途やドライブ方法を参考にFA20エンジン搭載車を検討してみてはいかがでしょうか。

選び方1:NAタイプの場合

NAタイプのFA20エンジン搭載車は高回転側を重視した仕様になっています。

NAタイプは燃費よりも高回転側に重きを置いているため、普段街乗りに利用するよりも、曲がりくねったワインディングロードを流したり、週末のサーキットでの利用に向いています。

もちろん家族とのレジャーなどに使用しても良いですが、最大トルク6000回転前後でピークを迎えることもあり、高回転側に割り切って作られたエンジンだと言えます。

  • ワインディングロードのドライブ
  • 週末サーキットでの利用

選び方2:DITタイプの場合

DITタイプのFA20エンジン搭載車はさまざまな用途に利用できるようになっています。

DITタイプはレヴォーグの2000ccモデルやフォレスターなどさまざまな車種に搭載されているエンジンです。

DITタイプのFA20は市街地での走行はもちろん、ワインディングでも走行しやすく、高速道路での走行にも適している非常に実用性の高いエンジンです。

  • 高速道路やワインディングロードでのドライブ
  • ストップ&ゴーの多い市街地での走行

FA20エンジンを採用している車種3つ

FA20エンジンを採用している車種をご紹介します。

FA20エンジンはさまざまな車に搭載されています。ここではFA20エンジンを採用している車種3つをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

採用している車種1:スバル「レヴォーグ」

スバルのレヴォーグは国内専用として登場したスポーツワゴンです。

レガシィの後継車として登場したスバルのレヴォーグには、1.6Lのダウンサイジング版直噴ターボのFB16型エンジン搭載モデルと、2.0LのFA20型 DITエンジン搭載モデルがラインナップされています。

レヴォーグは2014年にはグッドデザイン賞を受賞しており、年間販売台数8万台を記録しています。また、現在では国外にも販路を広げつつあります。

採用している車種2:スバル「BRZ」

スバルのBRZはトヨタとの共同開発で生まれたスポーツカーです。

2012年に登場したスバルのBRZは、企画やデザインなどはトヨタが行い、生産はスバルが行うことで誕生しました。

FA20にD-4Sを組み合わせたことで、一気に高速回転域に至るレスポンスの良さが特徴です。車名はボクサーエンジン(Boxer Engine)+後輪駆動(Rear Wheel Drive)+究極(Zenith)の頭文字から来ています。

採用している車種3:トヨタ「86」

トヨタの86はスバルBRZの兄弟車です。

前述したスバルのBRZの兄弟車として生まれたトヨタの86は、FA20型エンジンを搭載しています。

スペック自体はBRZとほぼ同等となっていますが、BRZにスバルらしいグリップ性能があるのと同様に、86にも機敏で小回りの良い個性が備わっています。

漫画に登場するなど知名度も高く、多くのファンがいる86は現在でも中古車市場でも人気が高い車種となっています。

FA20エンジンの特徴を理解しよう

FA20エンジンはNAタイプとDITタイプで全く異なります。

FA20エンジンにはNAタイプとDITタイプの2種類があり、同じ名前を持つものの、それぞれ全く異なった特徴を持ちます。また、適したドライブ方法も異なります。

ぜひこの記事でご紹介したFA20エンジンのタイプごと特徴や、FA20エンジン搭載車などを参考に、FA20エンジンへの理解を深めてみてはいかがでしょうか。

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