【負の連鎖】値引きするメーカーで新車を買うな!マツダから学ぶ、損をしないブランドの選び方

車は安く買いたい。

誰もが思うことですよね。車を安く買う方法として「値引き」があります。ディーラーなどの販売店で値段交渉をして、最初の提示価格からなんとか下げてもらう方法です。家電量販店ではよく見られる光景ですね。しかし、この「値引き」には落とし穴があるのです。車は手放す時・乗り換える時に「売る」ものであること。中古車市場という大きなマーケットが存在すること。これら車特有の市場構造を考えると、値引きは最善策ではないかもしれません。ズバリ、値引きするメーカーで新車を買うな。その理由をお話していきます。

新車の値引きはメーカーに負の連鎖をもたらす

「値引き」という販売方法はまさに最終手段。製品本来の価値を向上させ、魅力的な商品を買ってもらう努力ではなく、「売れないから安くする」という初歩的なマーケティングです。そりゃ安ければ買いますよね。しかし、当然のことながら安く売れば薄利になり、薄利多売を余儀無くされ、過酷な価格競争に巻き込まれます。肉を切らせて骨を断つ、血で血を洗う戦い。それが「値引き」です。また、車市場に関しては「値引き」が薄利多売を引き起こすだけでなく、その後の中古車市場にまで影響し、車を購入したユーザーが買い替えをするタイミングで損をする悪循環が生まれます。

ブランド力の低下

ルイヴィトンは値下げをしたことがありません。セールも従業員割も一切なしです。それは、ブランド力を守るためです。メーカーのブランドというのはそれだけで製品の価値になります。「値引き」が常態化すれば、そのメーカーは「安いブランド」として認識され、「値下げ」をしないと売れなくなってしまします。一度下げた価格は簡単には戻せません。59円でハンバーガーを売っていたマクドナルドも値上げにはかなり苦労をしました。

値引きをして販売

ブランド力が低下すると高い車が売れず、「値引き」せざるを得なくなります。ブランド力の低下の原因は「値引き」だけでなく、車のデザインや性能、CMやPR、リコールや不祥事など様々です。先ほども言ったように、一度下がったブランド力を取り戻すのは難しく、負のスパイラルに陥りやすくなります。どんどん「値引き」をしなければ売れなくなっていくのです。

中古車相場が低下

新車が「値引き」して販売される車は、中古車の需要が落ちます。なぜなら、新車も安く買えるから中古で買う必要がないためです。需要のない中古車の相場は当然低くなります。そもそも、中古車の価格は新車価格から加味して設定されるもの。新車価格が下がれば中古車価格相場が下がるのも当然です。このようにして、「値引き」される車の中古車価格相場は崩壊へ向かうのです。

下取り価格が低くなる

最初に新車を「値引き」して購入したユーザーは、その車を売るときに痛い思いをします。全然思っていた価格じゃ売れないからです。それもそのはず、中古車相場が崩壊しているのでどこの買取店に見積もりを作ってもらっても幻滅する金額しか返ってこないのです。ディーラーの下取りも同様に、中古車相場の崩壊に合わせて低い金額での下取りになります。それでも、「下取りなら新しい車を安くしますよ」と、また「値引き」を持ちかけられて、泣く泣く下取りに出すわけです。

高い新車が売れなくなる

ここからはまたメーカー目線の話です。上記のように下取り価格が低い車しか下取りできなくなります。つまり、せっかく買い替えをしてくれるリピーターの買い替え資金が減っていくのです。車の買い替えは基本的に前の車を売ったお金を次の車の当てにします。しかし、どんなに高い車を勝って欲しくても、下取り価格で渡せる金額はあまり出せない。「値引き」をするメーカーはこうして負の連鎖に陥ります。

また、我々消費者も下取りに頼らざるを得なくなるので、同じメーカーでしか買い替えができなくなります。しかも、どんどん下取り価格は下がっていきます。これが世に言う「マツダ地獄」です。かつてのマツダはこの負の連鎖に陥っていたのです。

値引きで勝負しないメーカーは?

「値引き」をすれば負の連鎖に陥る。そんなことはメーカーだってわかっています。「値引き」を控えて、中古車相場を上げ、下取り価格を上げて、高い車を買ってもらう。これが理想のスパイラル。つまり正の連鎖です。ただ、それが簡単にはできないのです。どんなメーカーなら正の連鎖を保てるのかお話しましょう。

値引きをしなくても売れる車を作れるメーカー

自動車メーカーとして一番成功しているのがこれ。「値引き」なんかしなくても商品に魅力があるから希望価格で購入してもらえるのです。しかし、これが非常に難しい。特に国産メーカーは輸入メーカーに比べて個性がありません。メーカーとしての色を持っていないのです。それは良い意味でも悪い意味でも。日本では実用性を重視し、多様なスタイルの車が必要とされています。従って、車そのものに魅力を作りづらいんです。国産車は車の魅力よりも「移動の魅力」が強いと言えるでしょう。軽自動車やミニバンが人気なのはそのせいです。しかし、唯一マツダだけはブランディングに全力で、軽自動車もミニバンも廃止しました。デザインも全ラインアップで統一し、「マツダだけの魅力」を作り上げたのです。だから、マツダは「値引き」をしません。する必要がないからです。その努力から、マツダの「残価設定ローン」は驚異の55%となっています。3年後も55%の価値を残せると自信を持って言えるということです。

オプションをつけてオーダーメイドで買ってもらえるメーカー

基本的に、「値引き」は余った在庫をなんとか売りさばく目的で行われます。オーダーメイドであれば、注文の数だけ生産すればいいので売れ残りができづらくなります。自動車のオーダーメイドとはすなわちオプションです。オプションをつけたくなるような魅力ある車を作ることも大切です。

そもそも車体価格が低くて値引きできないメーカー

そしてもう一つ。そもそも車体価格が低くて値引きができないメーカー。つまり軽自動車を専門としているようなメーカーですね。これは例外と言えるでしょう。

値引きするメーカーを選ばない理由

ここまではメーカー側のマーケティングを中心にお話しました。これが我々消費者にどのように影響するのか。なぜ「値引き」するメーカーを選ばない方がいいのか。最後にまとめてお話します。

リセールバリューで車を選ぼう

自動車にはリセールバリューというものが存在します。一般的には3年後に売却する際の価値を算出したものです。普段買い物をする時はなかなか考えないことでしょう。しかし、自動車は基本的に売却するものです。従って、自動車を購入する時は売却する時のことも考えて選ぶ必要があるのです。「◯年後に◯万円で売れるから、◯◯を買おう。」このようにして選べば、値引きが常態化している車種を自然と選ばなくなるはずです。また、ローンで購入する場合は「残価設定ローン」も比較する必要があるでしょう。数年後に車を返却することを前提として、その分安くなった金額をローンで支払います。その残価が何%に設定されているのかが注目するところ。高ければ高いほど商品としての魅力があり、販売を強化しているということです。

下取りに頼らなくても済むように

「値引き」するメーカーを避ければ、下取りに頼らなくていいようになります。つまり、マツダ地獄のように、そのメーカーの地獄にはまらなくなります。「他のメーカーの車が欲しいのに、下取りじゃないと高く売れない…」というのは非常に悔しいでしょう。

値引きしなくても売れる「いい車」が買える

「値引き」をしない車は「いい車」。100%そうであるとは言い切れませんが、「値引き」をしなくても売れるのですから、それだけ魅力的で評価のある車であるという考え方は間違っていないでしょう。もし、販売員に「値引き」を持ちかけられたら、「えっ、もしかしてこの車、値引きしないと売れないような車なの?」と考えてもいいかもしれません。スーパーの肉が半額になっていたら何かを疑いますよね?賞味期限が近いとか、脂身が多いが多すぎるとか、なにかワケありの商品なんです。車も同じですよ。

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