オールシーズンタイヤって本当に良いの?使うべき?【メリット/デメリット】

これから寒い時期を迎え、冬タイヤに履き替えなければなりません。そんなときに考えるのはどのタイヤを使用するかということ。一口に冬タイヤといっても多くの種類がありますからね。

そのような悩みを抱えるくらいならオールシーズンタイヤにしよう、と考えたこともあるのではないでしょうか。一方で「オールシーズンなんて都合が良すぎる。何か裏があるんじゃ…」という疑問があるのも理解できます。

今回は「オールシーズンタイヤは本当に良いのか?オールシーズン使えるのか?」を見てみます。

オールシーズンタイヤのメリット

タイヤ交換の手間が省ける

オールシーズンタイヤのメリットは何と言っても1セットを1年中使い続けられることです。夏用と冬用の2セット用意する必要がないというのは利点ですね。寿命に関していうと夏用タイヤ(ノーマルタイヤ)とオールシーズンタイヤは4~5年、冬用タイヤ(スタッドレスタイヤ)は3年ほどで、それぞれの価格に違いはほとんどありません。つまり、夏用と冬用を1セットずつ併用するよりも、オールシーズンタイヤを2セット使う方が割安だといえます。さらに、夏用と冬用を併用する場合、それぞれタイヤだけでなくホイールも用意するのでその分費用がかかります。オールシーズンタイヤであればタイヤを交換するだけで済むので費用を抑えられます。

またタイヤの交換がいらないということは、保管場所が必要ないということでもあります。タイヤは外してみると意外と大きいものです。保管するスペースが不要なのはありがたいですね。

凍結路以外はそこそこ走れる

オールシーズンタイヤはその名の通り一年を通して使用可能なタイヤです。晴天・降雨時の路面がドライ、ウェットな状況ではノーマルタイヤに近いグリップ力があり、これについてはスタッドレスタイヤよりも勝ります。冬季も浅雪や圧雪路、シャーベット状の雪であれば走行に問題はありません。しかし凍結路(アイスバーン)ではスリップの恐れがあり、走行できません。

JAFは雪道での走行テストを行っています。3種類のタイヤ(ノーマルタイヤ、スタッドレスタイヤ、オールシーズンタイヤ)と、ノーマルタイヤにチェーン、オートソック、スプレーチェーンを装着した計6パターンで圧雪路、氷盤路(凍結路)を走行し制動距離を比較するというものです。

オールシーズンタイヤの圧雪路での制動距離は22.7mで3番目に良い結果でした(とはいえ上から4番目だった「チェーン」との差は1.4mのみ)が、氷盤路では101.1mで3番目に悪い結果でした。ちなみにスタッドレスタイヤの圧雪路での制動距離は17.3m、氷盤路では78.5mでした。

また、同様のテストを勾配12%、20%の坂道(圧雪路)でも行っています。平坦路および坂道の途中から発進し、坂道を登り切れるかを検証しました。

オールシーズンタイヤは「勾配12%・平坦路から発進」のみ登り切ることができましたが、それ以外の条件では登ることができませんでした。一方、スタッドレスタイヤは「勾配20%・坂道の途中から発進」を除くすべての条件で坂道を登り切ることができました。

チェーン規制がある高速道路を走れる

これは商品にもよりますが、最近のオールシーズンタイヤは高速道路で冬用タイヤ・チェーン規制が出ていても走行が可能です。突然雪が降っても慌てずに済むのは安心ですね。

オールシーズンタイヤのデメリット

中途半端でそこそこの性能

大きな差があるわけではありませんが、ドライやウェットな路面を走る際には夏タイヤほどのグリップ力、耐久力があるわけではありません。とりわけウェットな路面ではやや滑ります。また「低燃費タイヤ」と比較すればもちろん燃費は落ちます。雪がない道路ではややノイズが出るという声もあります。

すでに述べたように、冬用タイヤと比べると圧倒的にグリップ性能は劣ります。凍結路を走行できないというのは大きなデメリットだといえます。年間を通して悪くはない程度の能力を発揮できるのがオールシーズンタイヤの良さでもあり悪さでもあるのです。

冬用としての寿命は短い

先ほどオールシーズンタイヤは夏用タイヤと寿命が同じだと述べました。ですが当然ながら冬用としての耐久性が冬用タイヤに勝るわけがありません。冬用として十分な性能を発揮できるのは冬用タイヤと同じく3年です。通年で十分な性能を発揮するならば定期的な交換が必要です。この点でメリットである費用を抑えられるということも、タイヤの摩耗度合い、溝の残り具合から変わってきそうです。

どの地域ならオールシーズンタイヤで十分なのか

オールシーズンタイヤの特徴について確認してきましたが、ではどういう地域で運転するときにオールシーズンタイヤを着用すると良いのでしょうか?

スタッドレスタイヤは凍結路面だけじゃない

概ね最低気温が7度を下回るようになると、冬用タイヤに交換してよい時期です。冬用タイヤと聞くと雪道・凍結路用というイメージがありますが、「低温用タイヤ」という重要な側面もあります。自動車のタイヤは温度によってゴムの硬さや成分が最適化されたときに、最大の効果を発揮します。低温では夏タイヤの性能がガタ落ちします。

ノーマルタイヤ(夏タイヤ)がその性能を発揮できる気温の下限は7度と言われます。それを下回るとゴムが硬くなって路面をつかむ力が弱くなり、グリップ力とブレーキ性能が低下します。一方の冬タイヤは0度前後で最も性能を発揮します。

ではオールシーズンタイヤはどうかというと、ちょうどその間の0~7度での走行が適しているとされます。もちろんタイヤの種類によっては一年を通してまずまずな走行が可能なものもあれば、より雪道の運転に強いものもあります。

オールシーズンタイヤが性能を発揮できる場所

では、どの地域ならオールシーズンタイヤで運転しても良いのでしょうか。北海道、東北や北陸など降雪が当たり前の地域では冬用タイヤを着用すべきだということはおわかりでしょう。ですのでここでは気温からタイヤについて考えることにします。

各都道府県の最低気温で考えます。最低気温が0度未満かどうかを見てみます。2014年、最低気温が0度未満であったのは以下の都道府県でした。

北海道、東北6県、群馬県、栃木県、茨城県、埼玉県、山梨県、新潟県、長野県、富山県、福井県、奈良県

これらの都道府県では冬季は冬用タイヤを着用する必要があります。もちろん1つの都道府県の中でも気候は異なるので一概には断言できませんが、目安としていただければと思います。またここに入らなかった石川県、岐阜県、滋賀県、鳥取県、島根県も積雪の多い地域なので冬用タイヤを着用すべきです。

これら以外の地域では年間を通してオールシーズンタイヤを使用するのが便利だといえます。しかし、他の都道府県でも部分的に降雪の多い地域はあります。例えば、静岡県は全域で見るとほとんど雪が降りませんが富士山に近い地域では気温は低く降雪もあります。みなさんが車を利用する地域の気候を理解したうえでタイヤ選びを行いましょう。

【結論】オールシーズンタイヤの性能は・・・

「オールシーズンタイヤは本当に良いのか」への答えですが、タイヤへの出費を抑えたい人、タイヤ交換に時間を割けない人にとっては良いのではないでしょうか。また運転する地域が降雪や気温の条件を満たすかを考えることで、その名の通りオールシーズンで最大のパフォーマンスを発揮してくれる強い味方になってくれるはずです。

おすすめのオールシーズンタイヤ

最後に筆者おすすめのオールシーズンタイヤをご紹介します。

GOODYEAR(グッドイヤー)  べクター フォーシーズンズ

ドライ路面では剛性感のある走りを実現し、ウエット路面では高い排水性能を発揮。軽微な雪道も走行できるので、突然の降雪にも慌てる必要がなくなります。

MICHELIN CROSSCLIMATE+

 

耐摩耗性能が高くロングライフなタイヤです。低ノイズ、優れた低燃費性能を誇ります。凍結路面においての走行でも安全性が確保されています。


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