【高級車の欠点】ドアクローザーシステムにより指が切断!?ソフトクローズによる事故

最近のクルマは完成形と言われるほど、人が操作しなければならない機能が極限まで減り、将来的には運転の大部分もクルマが受け持つこととなります。そして、現在高級車では様々な機能が標準装備として購入時から付帯しており、半ドアを防ぐドアクローザーシステムと呼ばれる機能もその中の一つです。しかし、ドアクローザーシステムはその利便性の傍ら今までにない事故を起こす原因ともなっています。

今回は、ドアクローザーシステムが引き起こす可能性のある事故の実例と、事故を防ぐ方法について紹介します。

ドアクローザーシステムとは

ドアクローザーシステムとは、名前の通りドアが半ドアの位置まで閉まると、自動的にドアが完全に閉まる機能のことで、高級車を中心に取り付けられている装備です。ドアクローザーシステムは、ドアの開け閉めを担う機能であり、エンジンが停止中でも作動します。この機能は、メーカーによって呼称が異なり、オートクロージャーやソフトクローズ、スマートクローズドシステムと呼ばれます。

そもそも半ドアがある理由は?

先程、ドアクローザーシステムは半ドアを防止するための機能と紹介しましたが、そもそも通常の建物のドアには半ドアは存在しないにも関わらずどうしてクルマのドアには半ドアという機能がついているのでしょうか?半ドア状態だとドアの警告灯がなり、面倒くさいと感じた方は多いでしょう。実は、半ドアは「安全性確保」の為の機能として採用されています。実際に半ドアの状態になると、もう一度ドアの開閉を作業をしてロックする必要がありますが、半ドアでも「ドアが開く」という事はなく、目視でもわかります。ドアを完全にロックするにはある程度力が必要です。

しかし充分な力でドアを閉めず、そのまま走り出すケースは非常に多く、もしそのままドアが開いてしまうと中の同乗者だけではなく他車にまで影響を及ぼす重大な事故に繋がります。そのため、なにかの理由でたとえドアが完全に閉まらなかった状態でも、半ドアがドアにフックがかかる一次ロックとしての機能を持ちます。

ドアを完全にロックする為には、力を入れてドアを閉める必要があります。これは、車内の気密性を確保する理由が挙げられます。車内の機密性は、空調管理や車内の気圧が変化によるドライバーの「耳」の保護にも繋がります。気密性が高ければ高いほど内外の気圧の関係で半ドアになりやすいため、少しだけ窓を開けてドアをしめると半ドアになりにくいです。

つまり、半ドアという面倒くさい機能は安全性やその他諸々の影響を踏まえて意図的に作られた機能なのです。

ドアクローザーシステムにより指が切断!?

今まで紹介したように、ドアクローザーシステムは半ドアを防止するために設けられた非常に便利な機能ですが、ソフトクローズによる事故が国内外ともに発生しています。
事故の内容としては、クルマのドア部分に手をかけたままドアを誤って閉めてしまい、ドアクローザーシステムが作動したことで本来であれば指を挟むだけで済む事故が、骨折やひび割れ、最悪の場合指が切断されるという大事故につながっています。また、ドアが閉まってしまう理由として道路の斜面の影響で意図せずしまってしまうという事故も確認されているので、ドアクローザーシステム搭載者に乗られている方は注意が必要です。

国内の事故は16件

ドアクローザーシステムによる国内で発生した事故については、古いデータではありますが国土交通省が半ドア状態からドアを自動的に閉める補助装置「ドアクローザーシステム」の事故の発生状況などを公表しています。国土交通省は、自動車メーカーに対して、2006年から過去5年間に販売されたクルマにおいて、ドアクローザーシステムの装着状況と事故発生状況の報告を求め、国内ではドアクローザーシステムにより16件の事故が発生していることがわかっています。ドアクローザーシステムはトヨタ、レクサス、日産、三菱といった国産車メーカーとBMW、メルセデス、Audi、ロールスロイスといった輸入車全46車種に装着されており、販売済みでドアクローザーシステムを装着しているクルマは12万1960台にのぼります。

事故発生車種については、トヨタ自動車の「セルシオ」で14件、メルセデス・ベンツの「S550L」で1件、日産の「シーマ」で1件発生しています。いずれも、骨折や内出血といった事故で国内では切断という事故は起きていません。
しかし、トヨタ自動車の「セルシオ」での事故件数が圧倒的に多く、ドアクローザーシステムが作動する前に事前予告や警告音を発生する必要があると考えられます。

国外の悲惨な事例

ドアクローザーシステムによる国外で発生した事故として、ニューヨークで発生した半ドア防止機能により右手の親指を挟まれ切断されるという事故が挙げられます。この事故は、BMWの「X5」により発生し被害者がフロントドアのピラー部分に手をかけ、友人が来るのを待っている際に、ドアは30cmほど開いておりそこでドアクローザーシステムのセンサーがモーターを作動させてしまい、切断という痛々しい事故につながっていますます。

事件の際は、ドアが激しく閉じてしまい被害者の第一関節より先を骨ごと切断してしまったのです。多くのメディアは、この事件についてこういった事故を防ぐべき機構が備わっていないといけない、そうしなければドアクローザーシステムはギロチンに等しいと批判しています。

ドアクローザーシステムによる事故を防ぐ方法3つ

方法①:ドアやピラー周辺に手を置きっぱにしない

ドアクローザーシステムによる事故を防ぐ方法として、ドアやピラー周辺に手を置きっぱにしないことが挙げられます。
国内で起こった事故のほとんどがピラーとドア周辺に手を置きっぱなしにしたことにより、発生しています。ドアは実際に閉めてみると重いものの、強風や道路の傾きによってはすぐに閉じてしまう傾向があります。そのような、もしもの時にドアが閉じても事故につながらないようになるべく手を置きっぱなしにするのは避けましょう。また、たとえドアに手をかけてしまっても、ドアのヒンジあたりでとまるように抑えるのであれば、手全体でドアを抑えるように心がけると、手の甲がひっかかり指が骨折、最悪切断といった悲惨な事故を未然に防ぐことができます。

方法②: 風や斜面の影響を考慮する

ドアクローザーシステムによる事故を防ぐ方法として、風や斜面の影響を考慮することが挙げられます。
先程も紹介したように、ドアは風や道路の斜面の影響を受けやすく締まりやすくなります。そのため、ドアクローザーシステムによる事故を防ぐのであれば、強風のときはドアを占めるときに注意を払い、地面が傾いている場合はクルマの場所を移動させるもしくは、すぐにドアを閉めるといった配慮が必要です。

方法③:よそ見したままドアを閉めない

ドアクローザーシステムによる事故を防ぐ方法として、よそ見したままドアを閉めないことが挙げられます。
国内で発生した事故の一部に、よそ見したままドアを閉めたことで、指が挟まれ事故となった事例が存在します。ほとんどの人は、ドアを閉めるときに無意識に目線を逸らしてしまいがちですが、開閉部分が機械化されているのであれば、注意する必要があります。まだまだ機械は異物か人の指か判断することはできず、理解が不十分な点があります。よって、目視で確認し自分の指や子どもが挟まれていないか、確認することを心がけましょう。

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