エアコンが効かない!エアーコンプレッサーの故障による症状と原因、実際の修理事例まで|ベテラン整備士が教える!

夏が近づいてきて、車のエアコンが効かないととても困りますよね。ですから、エアコンに関する修理依頼がこの時期に沢山入庫して来ます。エアコンの故障で非常に多いのがコンプレッサーの異常で送風口からの風がとても弱くなるというものです。

今回はよく起こるエアーコンプレッサーの故障による症状と原因、実際の修理事例をご紹介します。

実際の修理事例

今回はラパンのコンプレッサー修理です。

お客様が、運転中にエアコンスイッチを入れたら「ガリガリガリガリー」っと大きな音がしてエアコンスイッチを切ると止まるという症状で入庫しました。

点検してみると、コンプレッサーが焼き付いていました。コンプレッサーにはマグネットクラッチという物が付いていて、コンプレッサー自体はベルトにより常に回転していますが、エアコンスイッチのON・OFFでマグネットクラッチは動き出しエアコンを作動したり止めたりします。コンプレッサーにも潤滑油としてオイルが入っていますが、このオイルが漏れて無くなると摩擦が発生して焼き付きの原因になります。そしてマグネットクラッチが動かなくなり、異音やエアコンが効かないといった症状が現れます。

コンプレッサー自体の回転が止まるとベルトが駆動しなくなるのでエンストやエンジンがかからない。という事にもつながります。コンプレッサーオイルがどこから漏れていたのか探索して、漏れ箇所を修理交換してエアコンガス・コンプレッサーオイルの漏れを防止します。

今回はあまり大きな漏れは見当たらなかったのですが、中古車として購入後、異音がありコンプレッサーやエアコンの調子があまり良くなかったということと、走行距離もかなり長く乗っていることからコンプレッサーを交換する事になりました。交換する前に残っているガスをチャージャーで回収します。エアコンガスはフロンでできているので大気に放出されると地球温暖化を悪化させて気象や生態系にも影響すると言われています。

今は全自動のエアコンガスチャージャーもあり、エアコンガスの量を測り、回収、クリーニング、規定量充填と一台でガス量を測り、残っているガスを回収してきれいにして充填しなおし、足りない分を補充してくれるというとても便利な機械を扱っている工場もあると思います。2年に1回などエアコンリフレッシュとして点検してもらうと常に快適なエアコンを使う事が出来るのでお勧めです。

コンプレッサを外してみると、やはりいくらか焼き付いていました。マグネットクラッチの動きもかなり鈍く、鉄粉が付着していました。コンプレッサーオイルを出してみるととても少なくなっていてオイルの中にも鉄粉の様な物が混じっていました。オイルやガスが自然に抜けていき動きが鈍くなっていったのでしょう。

コンプレッサーはとても高級品なので最近はリビルト品を使用する事がとても多いです。リビルト品とは専門の業者がその部品をオーバーホール(分解)して、内部部品などを清掃・交換して新品同様に組みなおして使う部品です。新品よりも安く、中古品よりも良いものとして多く使用されていると思います。コンプレッサーを組み付けたら、コンプレッサーオイルを注入します。このオイルには蛍光剤が入っていて、今後エアコンガスが漏れるようなことがあったら専用の蛍光ライトで漏れている個所を特定する事ができます。今までは透明なオイルだったので漏れている個所はほんの少しの濡れ具合などではなかなか特定する事は難しかったのですが、蛍光剤オイルを入れたので漏れ箇所の特定がとても簡単になりました。オイルもエアコンガス同様にガスチャージャーで注入します。オイルとエアコンガスを規定量注入したら、エアコンがばっちり効くことを確認して作業終了です。

もちろん漏れが無くても、経年によりガスが減っていくこともあります。毎年エアコンの時期になったら、効きを確認してみて、冷たい風が出にくいなと思ったら点検に出す事をお勧めします。

エアコンガス補充であれば、あまりお金も時間もかからずに済むでしょう。

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