1978年に発売を開始し、2002年に現役を引退したスープラ。トヨタのフラッグシップスポーツカーとして多くの人気を集め、特に最終年式のA80はチューニングベース車として今でも色褪せることのない人気があります。まさか、そんなスープラに新型が出るなんて思ってもいませんでしたね。音楽で言えばハイスタ復活。映画ならインデペンデンス・デイのリメイク。「Supra is Back」この言葉にはそれくらいの衝撃がありました。逆に、これほどの期待に応えることができるのかというのが心配なところ。スープラはどんな進化をして帰ってきたのでしょうか。また、今回はBMWとの共同開発ということもあり、エンジンやその他の仕様についても気になるところです。期待が高すぎたこともあって、評判は賛否両論ですが、まとめて紹介いたします。
新型GRスープラの最新情報
スープラの弟分である86も待望の復活を遂げ、現在はトヨタの人気車種として名を連ねています。スープラもきっと素晴らしい進化を遂げて帰ってくるのでしょう。果たして、いつ帰ってくるのか。その性能と価格も気になりますよね。
ピュアスポーツカーとしてふさわしい性能
ピュアスポーツとして、伝統を忘れることなくスープラは帰ってきました。特に嬉しいのが「直6FR」ということ。3.0Lのツインスクロールターボエンジンはスポーツカーらしいパワフルな走りを実現させます。さらに、レイアウトもピュアスポーツらしく、2シーターにすることでホイールベースを短くし、重心も下げてハンドリング性能を向上させています。また、前後車重バランスは50:50になっていてコーナリング性能もバッチリです。ここまで基礎からしっかりとスポーツカーな車というのは他の国産車にはないのではないでしょうか。
発売日は2019年春
トヨタのHPでは2019年春頃とされていますが、3月9日から販売店での予約受注が開始されています。そして、現在は発売日が5月17日という情報が有力となっています。スープラはグレードがRZ、SZ-R、SZの3つがあり、直6 3.0LのグレードはRZのみになります。そのRZが予約受注開始から1週間で完売してしまったというのです。他のグレードはまだ完売していませんが、RZを買うなら2020年モデルを待つしかないとのこと。さすが、待望のスープラですね。それだけファンが多かったのでしょう。
価格は490万円から!意外と安い!
- RZ(直列6気筒3.0Lターボ) 690万円
- SZ-R(直列4気筒2.0Lターボ) 590万円
- SZ(直列4気筒2.0Lターボ) 490万円
ベースグレードから最上級グレードまで200万円も差がありますが、直6 3.0Lともなれば仕方ないですね。同じく春に発売の兄弟車BMW Z4は600万円から1,000万円と予想されていますから、ピュアスポーツカーとしては安く感じますね。しかし、弟分の86は260万円ですので、国産車にしては高い方です。
エンジンはBMWの直列6気筒 3.0L
スープラといえば直列6気筒ですが、トヨタが作れるのか。どうせ直4 2.0にダウンサイジングされると思っていましたが、BMWと共同開発とは。その手があったかという感じです。おかげで馬力は340馬力と高出力。GT-RやLFAのようなスーパーカー寄りのスポーツカーには流石に劣りますが、重量を減らし高回転で目一杯回すというのがピュアスポーツの真髄なので十分にスポーツ性能を楽しめると思います。
業務提携でBMW Z4と共通化
GRスープラはトヨタは2011年から技術提携を結んでいるBMWとの共同開発車です。なぜかといえば、それは簡単なことで、開発当時に直列6気筒エンジンを製造しているメーカーがBMWしかなかったからです。スープラを復活させるなら、直列6気筒エンジンで後輪駆動(FR)というのは絶対に捨てれない根幹となる部分です。開発コストの問題からも共同開発というのが妥当な手段でしょう。エンジンやシャシーなどのプラットフォームはBMWのZ4と共通化されています。一見、別物のように見えますが、よく見ると骨格は同じですね。
ウインカーは左側、開発はBMW中心だった
トヨタのスープラが帰ってきた!と喜びましたが、開発はBMWが中心なんだそうです。それが顕著に現れているのがウインカーの位置です。本来なら右側にあるはずですが、Z4とプラットフォームが同じであるため左側に付いています。少し悲しいですよね。ウインカーを右側にするだけでもかなりコストがかかるようで、断念したそう。他にも、BMWのATセレクトバーと走行モードなど、本当にトヨタの車なのかと疑ってしまう点が多くあります。
伝統の旧スープラ「FR直6」を継ぐ
とはいえ、スープラをFR直6で開発してくれたのは嬉しいことです。伝統を忘れないというのは車好きとしてアツいところですよね。最高出力は最高出力250kW(340PS)で申し分ないパワーがあります。国産車は86やロードスターなどライトスポーツが多かったですが、このようにパワーのあるスポーツカーが出てくると国産車もまだまだ捨てたもんじゃないと思えます。そして何よりも、FRというのがいいんです。往年のクラシックカーのようにロングノーズショートデッキになるFRはスポーツカーらしく美しい味わいを出しています。FRもBMWの十八番なんですけどね。
デザインがダサい!?評判は賛否両論
2019年の1月にGRスープラが初めて世界に披露されて以来。ネット上では様々な感想や意見が飛び交いました。特に多いのがデザインに関する評判です。確かにグリルなどが個性的なデザインになっていて賛否両論になりそうな感じですよね。
期待が大きかった分、デザインにはがっかり
新型スープラはケツが絶望的にダサい
やっぱりスープラはリアもフロントもダサい
異論は認めない
新型スープラ
デザインがちょっとなぁ
やはり、個性的すぎる顔のせいでかなり評判が別れているようです。また、空力の関係で天板の中央が凹んでいるのも少し残念です。先代のスープラとも雰囲気がガラッと変わり、長年のスープラファンはがっかりしてしまった人も多いでしょう。先代スープラの面影もありますが、骨格がまるで違ったりゴツゴツとしたフォルムになったことで違和感を感じる人が多いですね。
エンジンはまさかのシルキーシックスで高評価
エンジンのダウンサイジングの流れで絶滅しかける直列6を搭載するというのはスープラファンにとって嬉しいことです。トヨタが開発した直6ではなく、BMWのエンジンというのが悲しいですが、シルキーシックスと呼ばれるほど直6エンジンで名高いBMWのエンジンの方がむしろ嬉しいですね。おそらくトヨタがスープラのために直6エンジンを開発するよりも、ノウハウのあるBMWのエンジンを使った方が良い車になります。コストもかかってしまいますしね。
生産もBMW、トヨタはスポーツカーを作れないのか
ここまで読んでいただいた方は気づいたかもしれませんが、トヨタはBMWと共同開発しないとスポーツカーを作れなくなったのかという疑問があります。今回のスープラはBMWが中心となって開発し、生産もBMWが請け負います。同じように86もスバル製ですよね。トヨタは「スポーツカーは儲からない」として自社だけの開発に慎重になっています。社長はスポーツカーを作りたいが、意見が通らない。「共同開発でもいいからスポーツカーを作りたい」という意見がなんとか通り、86が開発されました。スープラも思うようにはいかなかったのですね。ただ、今回のスープラはGRスープラとしてGRブランドで販売されます。将来的にはGRブランドが大きくなってトヨタだけのスポーツカーが開発されるといいいですね。