賛否両論?他メーカーエンジンを載せるチューニング、実は昔からあります!

エンジンスワップで他メーカーのエンジンを載せるのは珍しい事ではなく、AE86も例外ではありません。


先に話題になったのは、フェラーリのエンジンを搭載した「GT4586」

そもそも最初に話題になったのは、アメリカのプロドリフトドライバー、ライアン・トゥレック選手を中心にした86のエンジンスワッププロジェクト「Gumout GT 4586」です。

トヨタ 86にフェラーリのエンジンを搭載し、豪快なドリフトマシンを作ろうというチューニングで、その名の通りエンジンスワップ元はフェラーリ 458イタリア。

458のエンジンを86に搭載したので「4586GT」というなかなかユーモアのある名前ですが、開発中もエンジン搭載後の動画でも、さらに11月上旬にラズベガスで開催されたカスタムカーショー「SEMAショー16」でも、搭載されたエンジンはむき出しでボンネットも無しという豪快仕様です。

エンジンヘッドが収まらない分は搭載位置を下げるか、あるいはそれはそれでヘッド部分に穴の開けたボンネットでも被せるのかと思いきや、「ボンネットは無いが、それがどうした」と言わんばかり。

それでも0-100km/h加速は3.4秒、最高速度は325km/hに達するというのですから、多少空気抵抗が増えたとして、パワーこそ正義と思わされます。

1,000馬力にチューンしたGT-R用エンジン搭載86!

そして、GT4586に影響を受けて製作したのか、それともこちらが先なのかハッキリしないものの、賛否両論の議論を呼んだのが、オーストラリアのStreetFXが製作したこの86。

GT4586は4.5リッターV8エンジンで570馬力というスペックでしたが、こちらのエンジンは3.8リッターV6ターボエンジンを1,000馬力にチューンして搭載!

より過激な仕様のこのエンジンのベースは、排気量からも想像できる通り日産 R35GT-R用のVR38DETTがベース。
正確にはHKSが製作した4.1リッター仕様の「VR41」との事です。

GT4586よりハイパワーな上に、こちらはちゃんとボンネットが閉まるようドライサンプ化してオイルパンを廃し、フロントデフがついたままのスバルミッションからレース用の6速シーケンシャルミッションに換装してエンジン搭載位置を下げました。

最初は86ノーマルのFA20エンジンをターボチューンしようとしたものの、545馬力までしか上がらなかったので、もっとハイパワーにしたいとVR41を選んだ結果、随分こだわりのある仕様になっています。

しかし、このマシンが紹介されると「なんでスバル製トヨタ車に全然関係の無い日産のエンジンを載せるのか。」「水平対向エンジンを搭載していた意味が無い。」という意見が意外と多かったのには驚きました。

ここまでこだわったのに批判されてしまうのは、エンジンがGT-R用だからでしょうか?フェラーリのエンジンを搭載したGT4586ではそれほど批判を見なかったので意外です。

エンジンスワップで他社エンジンを積むのは普通にアリ

そもそも、気に入ったクルマをハイパワー化しようと考えたところで、そのメーカーにちょうどいいエンジンがあるとは限りません。

大排気量ハイパワーエンジンが無ければ必然的に他社製になりますし、用途などを勘案した上で優れていれば、何も同じメーカーのエンジンにこだわる必要も無いわけです。

それがメーカーワークスのレーシングカーであれば問題ですが、そうでも無ければカスタムカーではむしろ定番と言えるでしょう。

FD3S型RX-7などはエンジン高が低くてあの低いボンネットでも収まり、大トルク大パワーでロータリーよりも燃費が良いからとシボレーのスモールブロックV8エンジンなどを搭載する例があります。

また、日本国内のレースなどでも、頑丈で軽量な初代ダイハツ ミラにスズキの傑作エンジンK6Aを搭載してNAクラスでホンダ ビートと激闘を繰り広げた軽レーサーもいました。

最良のエンジンを求めた結果他社製エンジンを載せても、それで良い結果が出れば面白いと思います。

過去のAE86にはSR20や13B搭載車も

86のネタ元である昔のAE86カローラレビン / スプリンタートレノも、さまざまなエンジンスワップが行われたクルマでした。

ノーマルの4A-Gをベースに排気量をアップした7.5A-Gや8A-Gはもちろん、2リッター直4の3S-Gや3リッター直6の2JZ-GTEなどトヨタ製は当たり前。
日産のSR20DETや、マツダの13Bロータリーターボまで搭載されていたのです。

そのため、漫画「イニシャルD」で拓海のハチロクがエンジンブローした時には、次に搭載されるエンジンは4A-Gとは限らないと色々な憶測を呼びました(結果的にはグループAレース用の5バルブ仕様4A-Gという、ある意味無難な結果になりましたが)。

もちろん、トヨタの直6であるJZ系エンジンを搭載できたのですから、当然のように日産のスカイラインGT-R用直6傑作エンジンの傑作、RB26DETTも搭載されています。

そう考えると、StreetFXが製作したR35GT-R用エンジン搭載86は、かつてのAE86と世代を超えて同じチューンが施されたわけで、そう考えれば禁じ手や邪道というより、むしろ面白いですね。

何でもアリほど面白いのがカスタムカーですから、ここはひとつ、広い心で楽しみましょう!

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