高級なシートほど対策が必要
乗っている車のシートが安いものほど、対策についてはあまり深く考える事はありません。
商用車のビニールシートなどは多少汚れても拭き取れば済みますし、安い車のシートの場合は最悪の場合壊れたと思って買い換えるのもひとつの方法です。
また、最近のミニバンやSUVには、アウトドアで使い倒しても問題が無いような生地を使って、濡れたり汚れたまま車に乗り込んでも問題が無かったり、汗などの吸水性が高いシートもあります。
しかし、レカロなどの高級シートや本革シートともなると、そういうわけにもいかないのが実情です。
まずはシートクリーニングで掃除機がけ
シートの汚れやゴミなどを放置しておくと傷みが早くなる原因にもなりますので、まずはシートクリーニングしていきましょう。
洗車やカーケアの専門業者に依頼してもいいのですが、ここでは自分でやる方法を紹介していきます。
まず第一段階として掃除機をかけましょう。
自動車のシートは凸凹の無いフラットなものが少なく、大抵はどこかの隙間にゴミなどが入り込んでいるものなので、硬めで細いブラシのついた吸引ノズルを使うのがオススメです。
もし、そのタイプの吸引ノズルが無い場合には、ブラシのみ別個に準備しても良いので、シートからゴミやホコリをかき出しながら吸い込んでいきます。
なお、この時に使う掃除機はなるべく大きくて強力な物を選んだ方が良いです。
カー用品店などで販売している小型のカークリーナーは、シガーソケットなどのカー電源が掃除機用としては出力不足なことに加え、本体が小型なため中のファンも小さいので、実用的な吸引力を持ちません。
自宅と駐車場が目と鼻の先なら、コンセントの延長コードを引っ張ってきてでも家庭用の掃除機を、それが無理ならガソリンスタンドや洗車場に備え付けの掃除機を使いましょう。
そうした備え付けの掃除機の中には「吸引」だけでなく「排気」モードで、強力なスポット排気でゴミを吹き飛ばすモードをもっているものもあります。
その「排気」モードですと外にゴミを飛ばしたり、外したフロアマットに吹き付けてホコリや砂を落とすのにはいいのですが、普通の掃除機のつもりで使うと車内がかえってホコリまみれになるので、注意が必要です。
シートクリーナーから仕上げ!
掃除機で十分にゴミやホコリを吸い取ったら、次はシートクリーナーの出番です。
目には見えなくとも、表面にこびりついた汗などの成分が臭いの原因になっていることもあるので、単に汚れを取るだけでなく、消臭のためにもオススメです。
カー用品店やホームセンターでシートクリーナーを販売していますし、中性洗剤を10~100倍程度に薄めて霧吹きで吹いても良いです。
まず大胆にシートの全面にシートクリーナーを吹きかけ、泡だらけにして構いません。
泡が落ち着いたら硬く絞った清潔なタオルを被せ、少し寝かせたところでこすらないように気をつけながら、シートの表面に押し付けて吸い取らせるようにして拭き取ります。
どうしても汚れがシミになって落ちないような部分に限っては、クロスなどにシートクリーナーを染みこませて、叩いて汚れを落とします。
この時の叩く力はよほどの力自慢でも無い限り、強烈にパンチして大丈夫です。
交通事故でも無い限り壊れないように作られているので、そのくらいの激しいシミ抜きで問題無いのです。
この時ゴシゴシと擦ってしまうと生地が傷んだりそのまま破れたり穴が開く原因にもなりますから、擦るのはNGです。
また、シートクリーナー自体がシミになる場合もあるので、まずはシートの裏面や側面など、目立たないところで試してみて、乾いてもシミにならないかはチェックしておきましょう。
その後は乾いた布を手に巻いてシートを叩き、水分を除去していきます。
仕上げには乾いたタオルをシートに敷いて、車内にエアコンをかけ、外気導入+暖房で乾燥させます。
この最後の工程を省くと、湿気でかえって臭いがこもったり、水垢で汚れたりするので、根気よく乾かしましょう。
もちろん、よく晴れてほどよく風のある日などは、そのまま日当たりの良いところで窓を開け、ノンビリと虫干しをしても構いません。
どうしてもの場合はシートカバーという選択肢も
最初から見た目に落ちそうも無い汚れだったり、破れなどまで発展してしまったシートの場合は、あきらめも肝心です。
業者に依頼してシートの補修と清掃を依頼する事も可能ですが、費用的には現実的ではありませんから、シートカバーがオススメです。
カー用品店や通販で入手できますし、満足度を上げたいならオーダーメイド業者を探すのも良いでしょう。
車内の色や雰囲気とコーディネートさせたものを選べば、決してシートカバーでも見劣りしないはずです。
また、安価な車での応急処置や、カジュアルにキメたい場合は、Tシャツをシートに着せるのも有効です。
そう高いものではありませんし、着せ替えも洗濯も簡単にできますから、それで雰囲気が壊れないような車なら、積極的に使っていきましょう。
以上、愛車のシートメンテナンスのお話でした!