「走るからにはちゃんと止まる!」ブレーキシステム解体新書其の三

第3章:ホンダ先進の「電動サーボブレーキシステム」とは?

ブレーキシステムは、次なる次元へ!

そもそもブレーキとは第1章で「運動エネルギーを熱エネルギーに変換し、車速を減速させるシステム」ということを学びました。 そしてそれをコントロールする方法もブレーキペダルを踏む力を油圧を通じて伝達・制御するという極めてアナログな仕掛けです。 しかしこの自動車にとっての根源的なシステムに疑問を投げかけ、新たな発想を持ち込んだエンジニアたちがいたようです。 「ブレーキを電動でコントロールできないか?!」「油圧を介するより、ダイレクトかつ素早くコントロールできるのでは?!」と考えた訳です。 「電動ブレーキ」なら運転者の意図通りに反応し、最適な制動力を発揮できるブレーキシステムが実現できるのではと考えたのです。 「乗り味」ならぬ「効き味」の良いブレーキを造る!技術者たちの思いが一致し、プロジェクトがスタートしました。 しかしなにせ業界初の試みです。 ことはそう簡単に進む訳もありません。 完全電気制御を目指す電気系エンジニアと油圧制御を残そうと主張する機械系エンジニアとのせめぎ合いが生まれます。 そこで、油圧制御とモーター制御の折衷案(ハイブリッドブレーキシステム?)という玉虫色の決着。 ここからさらに試行錯誤を重ねること10有余年、さてこの間に自動車のパワートレインとしてハイブリッドシステムが標準と言えるほど成長を見せる中、回生ブレーキシステムも重要な技術要素として脚光を浴びるようになります。 高効率でエネルギーを回収するには、油圧ブレーキをコントロールして回生ブレーキを最大限に使う「協調回生ブレーキ」が有効であるという結論に達し、これを実現するには「電動サーボブレーキ」が適しているという答えが導き出されました。

そしてようやく市販車に搭載できるレベルに仕上がりフィット・ハイブリッド、フィット・EVに「電動サーボブレーキ」が搭載されました。 技術者たちの情熱と努力がここに結実しました。

ここに至るまでの紆余曲折は下記ホンダの公式サイトで公開されています。 技術者たちの本音、こだわりや葛藤など、興味深い開発エピソードが紹介されています。 ぜひご覧になってみてください。 出典:HONDA公式サイト「エンジニアトーク/電動ブレーキサーボシステム編」

 

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