BMWの衝撃的な発言
自動車の自動運転や電動化といった次世代技術が急速に発展していますが、これはメーカーにとっても極めて重要な変革期に当たると考えてよいでしょう。 メルセデスも最近、2022年までに最低でも10車種ものEVを連続投入するプランを公表したばかりです。 一方、BMWの営業・マーケティング担当責任者のイエン・ロバートソン氏は先日『オートカー』誌のインタビューに応えて、「メーカー各社はこの変化についていかなければ消滅の道を選ぶことになる」と述べています。

業界の垣根を越えた提携がなければ、生き残れない!?
同氏によれば、現段階での要求に応えられる技術力を持っているだけでは、決して充分とは言えないというのです。 「我々も技術的に何が必要とされるかは理解しているつもりであり、それを実現するための努力は行っていきます。しかし、今後どういう変革が訪れるかが実は非常に重要であり、我々も先を見越した行動を起こさないといけないでしょう。」 「それは新技術への投資だけを意味するのではありません。まさに、カルチャー全体に変化をもたらすような何かも、予想しておかなくてはならないはずです。」 ロバートソン氏は、具体的にはHere社(地図情報システムの企業)やIT大手のインテル社、それにモービルアイ(Mobileye)社との提携を挙げながら、他業種とコラボすることによって、自社のイノベーションを確立していくことの重要性を述べています。
自信に満ちた姿勢、いわばこれがBMWの持ち味!?
その一方で同氏は、将来的な成功を考えた場合、IT企業よりも自動車メーカーの方が有利であるとしています。 「自動車メーカーの確かなリーダーが確かなステップを踏むことで、大きな成功のチャンスがあると思っています。我々にはノウハウもあり、自動車業界での実績も踏まえることができるので、変革に適応するためのチャンスさえ逃さなければ、機敏に生き抜いて行けると確信しています。」 「もちろん、どんな状況でも正解を知っていたか、と聞かれたらそれはノーです。いま作っている将来計画を変える必要性が出てくるか、と聞かれたらイエスです。もちろん、そうした可能性はいつでもあるわけです。しかしながら、常に計画を軌道修正しながら、よりよい回答を模索していく姿勢は持っています。」
これらの談話は、抽象的であり、かつかなり強気の発言と捉えられます。 でも確かにBMWが、業界のトレンドにうまく適応していることを、確認することはできます。 4月のニューヨークモーターショウでは、ますます拡張するハイブリッド車のラインナップが勢揃いする予定であり、高性能ブランドのMシリーズにも、これまでなかったハイブリッドモデルが追加されることになっています。 さらにそれはEV仕様のMシリーズや次期「i8」プロトタイプへとつながっていくわけで、BMWの止まることのない躍進の一端を見ることができるでしょう。
BMW Says Carmakers Must Adapt To Fast-Changing World Or Die