あえて「遠方から仕入れた方がいい場合もある」
車を探していて目当てが遠方で見つかる…これはよくある話ですが、レア車だけではなく雪国では特に多発する話。 というのも、雪国の宿命として融雪のため塩化カルシウム剤(融雪剤)が散布された道路を走るため、極端な話塩漬けで錆リスクの非常に高い地域だからです。 そのため、中古車販売店で購入する時は「元はどこの車だったのか」に注目した方が良いのはもちろんのことですが、個人売買でも雪の少ない地域から購入できればベスト。 しかし、レア車ではそうもいかないので、結局リスクを受け入れて購入せざるをえない場合もありますが、そうでもない実用車や量販車ならば、多少送料はかかっても遠方から仕入れた方がいい場合もあります。
現車確認ができないリスク
遠方といっても簡単に足を伸ばせる範囲であれば良いのですが、そうでも無ければ現車確認は容易ではありません。 特に個人売買では後からのトラブルを恐れて「現車確認していただける人に限ります」という方もいますが、そうした車はかえって何らかのリスクがあるのを情報開示している良心的な販売者とも言えます。 ですから、レア車であればリスクを承知の上で「ノークレーム・ノーリターンで一筆入れる」を条件に、あえて現車確認無しでの購入もアリでしょう。 ただ、買った車が多少の小キズや消耗品類要交換程度で済まない状態では嫌だ!となれば、現車確認は遠くてもやっておいた方が良いです。 確かに旅費など負担は増えますが、あとでトラブルを抱える方がよほどマシですね。
納車時のリスク
遠方から車を買う場合、納車には2つの方法があります。 ひとつが「業者による輸送」で、輸送費や陸送費など費用計上のされ方はさまざまですが、「陸送」と呼ぶのが一般的。 もうひとつが「旧オーナー、または新オーナーによる自走」で、個人売買では散見される話です。 まず陸送の場合は車両価格に含まれていない場合が多いので、陸送費用を合わせた見積もりを取りましょう。 完全な個人売買ですと売り手が陸送を手配しない場合もありますから、その場合は買い手が手配しなければいけません。 その際に注意ですが、「個人宅への陸送」と「業者への陸送」では費用が異なることがあります。 業者とは整備工場でもタイヤショップでも何でも良いのですが、大抵は到着後に点検整備を行うことになると思いますので個人宅に届けるメリットもあまり無いですし、そこに陸送をお願いすれば費用面で高額になるリスクは避けられます。 自走による納車はそれ自体が無事に届くかどうか保証の無いリスクですから、そこを踏まえた注意点を押さえておきましょう。 まず運転するのは「その時点でのオーナー」で、「その車の保険が有効な人」です。 名義変更前なら旧オーナー、変更後なら新オーナーが原則ですね。 そうしておけば納車のための自走時に事故など起きても対処できます。 ただ、そうしたリスクは最低限に抑えるのが原則ですから、できれば費用がかかっても「陸送」を使った方が、トラブルが起きる可能性は最低限にできてオススメです。 Ancarのような個人売買仲介業でも陸送を使っているのには、そうした理由もあります。
納車後のリスク
よくある話で「納車後すぐに故障した」「納車されてみたら思ったより状態が悪かった」というものがありますが、これは現車確認を行っていなければ受け入れるべきリスクです。 現車確認を行っていれば、その時に気付かなかったということにもなりますが、確認後にできた新しい傷などもありえますので、確認時には写真などくまなく撮影しておいた方がいいでしょう。 結局は「中古車」なので、新車のように何の問題もないのが当たり前とはいきません。 安い代わりに何らかのリスクがあるものと考えて、その兆候も含めて元の所有者や販売店には考えられる限り質問した方がいいでしょうね。 なお、その際に「質問したのに2~3日返事が来なかった」という理由でクレームになってしまうケースもあります。 遠方ゆえに不信感が募る気持ちはわかりますが、現在ニュースなどで問題になっている通り、よほどの大企業でも24時間365日年中無休体制の維持は困難です。 ましてや個人や小さな事業所が相手であれば、事情により2~3日連絡が難しいこともありますので、よほど頻発しない限りは、あまり気にしない方がいいかもしれません。
遠方からの中古車購入には近場からの購入に無いリスクがありますが、それでも購入したいという車だからこそ、遠方からでも購入すると思います。 まずその「買いたかった理由」を大事にして、後で慌てないように、いろいろなリスクは想定済みとして、気持ちのいい買い物を心がけましょう。
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