車を買ったばっかりなのに同じモデルの新型が公開された!こんなことがもし自分の身にあったら高い買い物なので落ち込んでしまいそうです。自動車のモデルチェンジはどういったタイミングで行われるのでしょうか。このモデルチェンジのタイミングを見極めて車を選ぶことで先ほどのような嫌な思いを軽減できるのではないでしょうか。今回はモデルチェンジが行われるタイミングの見極め方を探っていきたいと思います。
自動車のモデルチェンジとは?
自動車がネームを保ったまま新型に移行することを表しています。モデルチェンジにはフルモデルチェンジとマイナーモデルチェンジがあり、変更の度合いによって使い分けます。
自動車業界のモデルチェンジの歴史
モデルチェンジはゼネラルモーターズの副社長と社長を務めたアルフレッド・スローンが1920年代に考案したシステムです。当時シェアでT型フォードに負けていたゼネラルモーターズは巻き返しを図るべく、デザインを変えた新しいタイプの自動車を登場させることで消費者の乗っている車を人為的に流行遅れにして新しい車への購買意欲を掻き立てることに成功しました。
この意図的に製品を流行遅れとする計画的陳腐化と呼ばれる手法は自動車ビジネスの中でも重要な手法となりました。一方、モデルチェンジを拒み続けT型を売り続けていたフォードのアメリカ市場の売り上げはゼネラルモーターズと逆転していきました。このモデルチェンジの考え方は自動車産業以外のさまざまな産業でも取り入れられていきました。
自動車のフルモデルチェンジとは?
現行モデルから次期モデルへ、完全な新型モデルとして開発されるモデルチェンジのことを言います。基本的に内外装の意匠や車内の装備は一新されます。しかし、エンジンやドライブトレインを含むシャーシなどの新規開発は人、物、時間などのリソースが膨大となりコスト負担も大きくなるので販売価格にも影響してきます。そのため基本的には既存のシャーシや他車種のプラットフォームを流用するのが一般的となっています。
自動車のマイナーチェンジとは?
1つの車種がフルモデルチェンジを行うまでのライフサイクル内で行われる小規模なモデルチェンジのことを言います。通常は対象のモデルが競合他車との競争力を維持する目的としておこなわれる技術的な施策のことを言います。また、不具合の解消や保率、行政による規制への技術的対応のために行われることがあります。
自動車のスキンチェンジとは?
スキン、自動車の表面上の変更域を大きく出ないモデルチェンジのことを指します。車両の型式は新世代のものとなってもスタイル以外の変更はなく先代のままか小変更の場合にスキンチェンジと呼ばれたりします。
自動車のフェイスリフトとは?
アメリカなどで行われることのあるフェイスリフトには老化によってたるんだ顔を持ち上げる美容整形の意味も含まれています。自動車の場合は販売から時間の経った中期にテコ入れとして主に外観を主体とした変更に用意られることがあります。小改良や車種の追加などが行われることもありますが見栄えの向上が主な考えであり、機械的な内容にはあまり進化が見られないことが多く、日本でいうマイナーチェンジに近い言葉です。
数年経ってもモデルチェンジしない車は何故ある?
基本的に自動車は販売から数年経つと新しい車への購買意欲を掻き立てさせるためにモデルチェンジを行うことがありますが、中にはモデルチェンジを行わない自動車もあるようです。
長年販売されている自動車がモデルチェンジしない理由
基本的に販売されている自動車は決まったスパンでモデルチェンジをしますが、一部自動車ではモデルチェンジされないものもあります。なぜモデルチェンジされないのでしょうか。原因は日本の特殊な市場が原因であると言えます。日本車の自動車メーカーは世界販売台数の8割から9割ほどを海外で売るため国内市場の重要性が薄れてきました。開発環境も国内市場を考えたものではなく、より海外を意識したものとなっていることも関係しています。日本と海外の両方で売れる車はコンパクトカーとSUVくらいで国内向けに開発するのはより厳しい状況となっているようです。中でも軽自動車は海外で販売できないために開発が困難であり、不人気車でなくてもモデルチェンジを行うことが難しいと考えられます。
モデルチェンジしやすい車はどんな車なのか
モデルチェンジをしていない車はどんな車なのか紹介しましたが、逆にモデルチェンジする車はどんな車なのでしょうか。自動車メーカーがメインの市場としている海外で人気のSUVやコンパクトカーは比較的モデルチェンジされることが多くあります。また近年ではスポーツモデルの車も人気が再燃しており、過去にモデルチェンジされず消えかけてしまった車のモデルチェンジが発表されたりしています。
車の買い時は一体いつなのか
モデルチェンジは一体いつ行われるのでしょうか。実はこのモデルチェンジには一定の期間が平均的に決まっているのです。このモデルチェンジを見極めることで自分が一体どの時期に車を購入すればいいのか見極めることができるかもしれません。
昔と現在ではモデルチェンジの期間が変わってきている
一昔前のモデルチェンジと現在のモデルチェンジでは少し変化が起きています。日本において2000年以前のモデルチェンジは4年から6年ほどでされており、この時代に多くの車が生み出されました。しかし、現在では2010年代以降は5年から7年と変化しており、以前のモデルライフより長くなっているのが特徴です。そのため企業から発表される車の数も全盛期に比べると減少しています。
モデルチェンジ直前だと車は安く買えるのか
モデルチェンジが発表されたあと車は安く買えるのか疑問に思う人がいるかもしれません。新型の車が発表されると現在扱っているモデルは旧型となってしまいます。そのためディーラーでも新型登場まで在庫は残せず、旧型となってしまった車は販売しづらい状況となってしまいます。このタイミングで購入するとモデルチェンジ後よりは安く購入することが可能かもしれません。また旧型は新モデルよりも目新しさなどはありませんが後期型の車は初期ロッドよりも改良されているので故障などの不具合は少なくなっています。
モデルチェンジ後の新型はどうでしょうか。フルモデルチェンジした時に車のデザインやエンジン、シャーシなど大幅に改良されます。そのため生産にかかるコストが大きくかかるため旧型モデルと比べてほぼ同額であるか値段が以前と比べて上がる可能性があります。