ちょっとした不注意から発生してしまうのが「自損事故」や「もらい事故」ですね。 こららに遭ってしまった際に、遭ってしまった人はどういうことが気になるかを考えてみました。 その多くが「事故車扱いになるのかどうか」にあると思います。 結論から言いますと、実は多少の事故であれば、事故車扱いにはなりません。 ある条件を満たしているかどうかが判断の分かれ道となります。
事故車の定義とは
事故車には以下の定義に該当するものが相当します。 「交通事故などの原因によって、車の骨格(フレーム)に欠陥を生じたもの。」 これに該当するものが事故車(修復歴あり)と販売する時に、表示しなければいけない車となります。 ここからが重要なのですが、つまりどういうことかと言うと、バンパーやボディーの鈑金などに、へこみ等の損傷ができたとしても、骨格部分に損傷がなければ事故車とは断定されないのです。 では、なぜ骨格がそんなにも大事なのか、ですが、本題に入る前に、自動車の骨格について少しだけお話し致します。
自動車の骨格(フレーム)とは
自動車は、モノコックフレームという一体構造型のフレームに、エンジンやトランスミッション、シートやハンドルを設置していき、完成される物です。 人で言う骨に相当する部分なのですが、人の場合は一度骨折しても回復する事が可能です。 しかし、車の場合は鉄で構成されているのでどんなに綺麗に直しても、元通り、元の強度までの回復は望めません。 このフレームは、走行中の様々な衝撃やカーブの曲がり等によって、目に見えない形で歪んでいます。 このボディの強さの事を「ボディ剛性」と言うのですが、この剛性が取れていないと、様々なデメリットを併発するのです。 ちなみに、現代のクルマと昭和期のクルマのスペック上の性能が同一でも、現代の車の方が優秀な理由の一つとして、「ボディ剛性」の違いが挙げられます。 ボディ剛性が強ければ強いほど、乗り心地や走行面で好影響が得られるという訳です。 ボディは大変衝撃に強い物ですので、多少の衝撃ではびくともしません。 それだけ大事で、びくともしないはずの骨格が一度でも損傷すると安全性の部分で問題となるのは言うまでもないでしょう。
パーツ交換を必要とするレベルの損傷も事故車となる
骨格に加え、ドアや、エンジン回りの交換が必要になった場合にも、事故車扱いとなります。 一方で、へこみ等の板金修理だけであれば、骨格は歪んでいないので、事故車扱いにはなりません。 唯一例外があるのですが、それはエンジン先端についている、ラジエーターの損傷くらいです。 このパーツを壊そうと思うと、正面衝突する程の衝撃が無ければ壊れません。 なので、この場合も事故車となります。
軽度の事故であれば、事故車とは断定されないでしょう
ぶつけてしまった時は、愛車が凹んだショックで最悪を想定するかと思います。 しかし、事故、衝撃の到達具合をしっかりと確認し、フレームまで至っていないかを見ることで、大体の予想は立てられるでしょう。 それでも不安な場合は、板金工場にて修理してもらう際に、今回の事故が事故車扱いになるかどうかを聞いてみるのがいいでしょう。 直してるプロなので、どこからが事故車扱いになるかも、彼らは熟知しているので。