マイナス金利でカーローン金利も下がるのか?!
2016年2月16日、日本金融史上初のマイナス金利政策が日銀によって発動されました。
金融業界にとっては劇薬とも言われるこの荒療治は、既に一般消費者をも巻き込みちょっとした騒動になっているということは皆さん周知のことだと思います。
さてこのマイナス金利。
カーユーザーにとって朗報なんでしょうか?
◆ローン金利への影響は最小限に止まるか?!
さすがに金融界にとっての一大事!
反応も早かったようで、マイナス金利導入の当週のうちに各種預金金利の引き下げが金融機関から発表されていました。
メガバンククラスで普通預金金利が「0.001%」という驚異的な低さ、100万円の元本に対し1年間の利息がたったの10円。
驚愕以外の何物でもないですよね。
ATMの時間外手数料にさえならないのですからね。
さて私のような持たざる者がこんなことをいくら心配しても無意味なので、マイナス金利が一般消費者にとってメリットを与える可能性を見てみましょう。
金融機関がまず手をつけたのは住宅ローン金利の引き下げでした。
人生最大の買い物ですからこの機を逃すまいとローンの借り換えやら新規住宅購入にと一気に盛り上がりを見せています。
さて住宅関連企業も商魂たくましく他社に乗り遅れまいと「マイナス金利特需」を勝ち取ろうとあの手この手で消費者にアプローチを開始しているようです。
ではおそらく住宅に次ぐ大きな買い物である自動車市場はどうなっているのでしょうか?
高級車であれば数百万の出費となる買い物ですからおいそれと、キャッシュでとはいかない方が多いですよね。
もちろんコツコツ貯金してという健全な方法もありでしょうが、先ほど紹介したような利息では、そんな気持ちも正直萎えてきますね。
そこで自動車ローンの登場となる訳ですが、果たして住宅ローンのような「マイナス金利の恩恵」があるのでしょうか?
◆外資の反応は早かった!
現状把握できるところをご紹介しておきましょう。
一部ニュースでも取り上げられていたのでご存知の方もいらっしゃると思いますが、まず真っ先に動いたのは、海外メーカーでした。
マイナス金利導入日当日に「カーローン金利引き下げ」を発表したのはプジョー・シトロエン・グループの日本法人。
2月20日から3月21日までの期間限定ながら『金利0%』キャンペーンを打ち出しました。
この潔さには拍手を贈りたいと思います。
国内勢ではホンダが現在全国販売店で最低1,9%からという低金利キャンペーンを実施中とのことです。
ぜひ他社にも頑張ってもらいたいところですが、現状追随する動きはでてきていないようです。
業界筋の見解では、住宅ローンと違い、カーローンは販売店やクレジット会社が介在して提供されているので、こうした企業に向けた貸出金利が下がらない限り、マイナス金利の影響は限定的になるのだろうと見ているようです。