マスキー法直前最後の伝説!シボレー・シェベルSS

これでも当時の一般的な中型アメリカン大衆車、シボレー・シェベル

シボレー シェベルの初代モデルが登場したのは1963年。 今の3ナンバーが当たり前になった日本車から見ても巨体と言って良い全長5mオーバーのボディでしたが、それでもアメリカ的には「中型の大衆車」。 今の日本で言えばせいぜいトヨタ マークX程度の車なのですから、やはりアメ車はデカイと思わされます。 大衆車ですからボディバリエーションも豊富で、2ドア車だけでもハードトップ、クーペ、セダン、コンバーチブル、クーペユーティリティ(クーペタイプのピックアップトラック)とあり、加えて4ドアセダンやハードトップもありました。 今と違ってボディタイプごとに車名を変えて作り分けない時代でしたが、それにしても多いものです。 エンジンも3.2リッター直6から6.5リッターV8まであり、まことにアメ車らしく大排気量でしたが、逆に言えばアメ車としては並の車で、マッスルカーとまでは言えません。

2代目シェベルでマッスルカーとして覚醒

それも1970年まで「中型車には400立方インチまでのエンジンしか搭載しない」とシボレーで決めていたからで、6.5リッター(396立方インチ)エンジンが最上位だったのは、そうした理由がありました。 しかし、1967年にモデルチェンジした2代目はスポーティ路線となり、ことに2ドアハードトップはファストバックスタイルの精悍なデザインとなります。 そして1970年にマイナーチェンジされたモデルから、シェベルはいよいよマッスルカーとして覚醒することになりました。 ハイパフォーマンスモデルのシェベルSSにはそれまでの戦略を捨てて、7.4リッター(454立方インチ)のV8エンジンを搭載可能となり、オプションで実に450馬力を発揮、大柄な割には1.6tクラスと軽かったシェベルSSに十分な動力性能を与えます。 映画「ワイルド・スピード」でヴィン・ディーゼルが悪路を疾走させた姿も有名なこのマシンは、旧時代のアメリカン・マッスルカーが到達したひとつの頂点であり、同時に最後のモデルとなりました。 1972年には厳しい排ガス規制の中でネット270馬力に抑えられますが、グロス換算では318馬力ほど。 抑えられていたのは確かですが、それでも大排気量を活かして依然としてマッスルカーらしいパワフルな車だったと言えます。

3代目で迫力を失い、モデル廃止へ

1973年にフルモデルチェンジされた3代目シェベルは、2代目が1971年にマイナーチェンジされた際に採用された丸目2灯ヘッドライトこそ踏襲したものの、デザインは総じて不評でした。 7.4リッターエンジンの搭載も1973年に発表されたモデルが最後となり、マッスルカーとしての魅力を失ったシェベルの販売は低迷していきます。 1976年には左右に角目2灯を縦に並べた角目4灯ヘッドライトへとフロントマスクが変更されますが、かえってスポーティさやワイルドさを失い、ラグジュアリーカー的な雰囲気になってしまいました。 結局人気は回復しないまま1978年にシェベルの生産は中止され、最上級グレードのマリブのみ独立。 1983年に一旦廃止された後、197年に復活して2017年まで販売されていますが、名前が同じだけでかつてのマッスルカーの面影はありません。 現在販売されているシェベルの末裔、シボレー マリブには1.8リッターエンジンにモーターを組み合わせたハイブリッド車も追加された、エコカーとなっています。

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