高級車といえば、ポルシェやアウディ、フェラーリを想像する人も多いでしょう。
しかし、ジャガーも高級車としては負けていません。
イギリスの王室も御用達の高級車として高い人気があります。
そんなジャガーのトレンドマークともいえるエンブレムは、ネコ科の動物ジャガーが飛び出すデザインです。
車好きには有名なエンブレムですが、一度変更された事がありました。
なぜ変更されたのか気になっている人もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、ジャガーのエンブレムの意味や変更の経緯について詳しく解説していきます。
本記事を読むことで、ジャガーのエンブレムについて詳しくなれます。
ジャガーのエンブレムの歴史
ジャガーのエンブレムは1938年に彫刻家のF・ゴードン・クロスビーがデザインしたものです。
ジャガーの動物としての、スピード感やスマートさが、「ジャガー」が作る車両にふさわしいということからこのデザインが選ばれました。
そののち長い間愛されるエンブレムにまでなりました。
エンブレムに込められた思いどおり、ジャガーはどの車も美しくスピード感のある、車両ばかりです。
現在のエンブレム
現在のエンブレムはフロントグリルの中央に配置されています。
正面から見ると円形のエンブレムとなっていますが、これは過去にステアリングの中央に使われていたものです。
過去にはボンネットの中央から、立体的に動物のジャガーが飛び出しているデザインでした。
そのため今でもそちらを想像する人も、多いでしょう。
一方で現行のステアリングの中央には、従来のボンネットマスコットのジャガーを横から見たデザインが採用されています。
同様のエンブレムがリアにも採用されているため、昔のエンブレムが好きだった方は懐かしさを感じるでしょう。
エンブレムが変更された理由
ジャガーの過去のエンブレム(ボンネットマスコット)は安全のために変更されました。
従来のジャガーには立体的な動物のジャガーがボンネットマスコットとして、ついています。
このマスコットは「リーピングキャット」と呼ばれ長い間ジャガーファンから愛されてきました。
しかしアメリカの安全規制により変更を余儀なくされます。
アメリカでは飛び出している立体エンブレムは、歩行者保護の観点から好ましくないと判断されたためです。
そのため現在のエンブレムに変更されています。
さらにアメリカだけでなく、自動車の国際基準も変更の理由となっています。
「自動車の外部には歩行者などに障害の恐れがある突起物を有してはならない」という国際基準があります。
これにより、ジャガーをはじめ、各自動車メーカーの多くはボンネットマスコットの廃止が行われました。
ジャガーも「歩行者保護の観点から致し方ない」と判断し変更しました。
一部のボンネットマスコットは収納式に
先述した理由により、ジャガーのボンネットマスコットは変更されましたが、すべてのマスコットがなくなったわけではありません。
一部のマスコットは格納式や可倒式に変更されて、残っています。
例えば、メルセデス・ベンツのSやマイバッハは従来のエンブレムを押すことにより、倒れるようになっています。
ロールスロイスの有名な「スピリット・オブ・エクスタシー」は触れると自動的に格納される仕様です。
ジャガーは変更されましたが、伝統的なデザインを残しているメーカーもあります。
まとめ
ジャガーのエンブレムといえば、立体的なジャガー(動物)が特徴的でファンから親しまれていました。
しかしアメリカの規制や自動車国際基準の影響により、ジャガーはエンブレムの変更を余儀なくされました。
変更後のエンブレムが、現在使われているエンブレムです。
しかしリアには昔のマスコットを横から見たデザインが使われているため、ジャガーファンは懐かしさを感じるでしょう。
ジャガーは変更の選択を取りましたが、変更せずに格納式にして伝統的なマスコットを採用しているメーカーもあります。