【日本車なのに日本で売っていない!?】トヨタ「セコイア」をご紹介

皆さんは、トヨタ セコイアというクルマをご存じでしょうか?トヨタ車ではありますが、聞いたことがないという方も多いのではないでしょうか?

それもそのはず、セコイアは北米トヨタが製造・販売するフルサイズSUVで、日本での正規販売はされていません。

今回は、日本で正規販売されていないトヨタ車「セコイア」について、一体どんなクルマなのか詳しくご紹介していきます。

セコイアはアメリカ生まれアメリカ育ちの「アメ車」

トヨタ セコイアは、ピックアップトラックであるタンドラの兄弟車として2000年に発売が開始されたトヨタ車最大級のフルサイズSUVです。北米トヨタにて企画、同アメリカインディアナ工場で生産され、アメリカとカナダで正規販売されています。

「セコイア」という車名はその車体サイズから、アメリカに生息する樹齢1000年、高さ100メートル以上にもなるスギ科の巨木にちなんで名付けられました。

【車名の由来となったセコイアの木】

セコイアの歴代モデル

初代(2000~2007年)

初代セコイアは、ピックアップトラックのタンドラをベースに最高出力235ps、最大トルク43.0kg・mを発揮する4.7リッターのV8エンジン「i-FORCE」と4速ATの組み合わせで2000年にデビューしました。

【特徴】

セコイアは、4ランナー(日本名:ハイラックスサーフ)とランドクルーザーの中間のモデルと位置づけられ、ランドクルーザーほどのヘビーデューティな使い方は不要とする層をターゲットに、コイルスプリングやリヤマルチリンクサスペンションなどを採用し、オンロードでの乗り心地や使い勝手の良さをメインに開発されました。

セコイアの位置づけは4ランナーとランドクルーザーの中間ですが、車体サイズは上位のランドクルーザーを凌駕する堂々としたものでした。

【グレード体系と仕様変更】

グレード体系は「SR5」と「Limited」の2グレードで構成されています。

初代セコイアは2005年にマイナーチェンジが行われ、外観が一部変更されたほか、可変バルブ付きのVVT-iエンジンへの変更、トランスミッションの5速化などの仕様変更が実施されています。

なお、初代セコイアは一時期セントラル自動車によって日本でも正規販売が行われていました。

【初代セコイア 諸元値】

◆エンジン:4.7L 2UZ-FE型 V8

◆駆動方式:2WD(後輪駆動)/パートタイム式4WD

◆トランスミッション:4AT/5AT

◆全長:5,179mm

◆全幅:1,930-2,004mm

◆全高:1,849-1,935mm

◆ホイールベース:3,000mm

2代目(2008~2022年)

2代目のセコイアは2007年のロサンゼルスオートショーで発表され、翌年の2008年より発売が開始されました。初代同様にタンドラをベースとしていますが、初代同様リヤマルチリンクサスペンションを採用し、オンロード性能を高めています。

また、競合のビッグ3(フォード、GM、クライスラー)に対して少々控えめだった初代に対し、2代目では車体サイズや搭載されるエンジンが大型化、またデザインも迫力のある押し出しの強いデザインに変更となり、ビッグ3が大きなシェアを誇る北米フルサイズSUV市場に真っ向から挑むモデルとなりました。

【初代からの変更点】

初代からの変更点としては、まずエンジンバリエーションの拡大があります。初代の4.7リッターV8に加え、さらに大排気量化し最高出力381馬力、最大トルク55.4kg・mを誇る5.7リッターV8エンジンを新設定し、大柄な車体をものともせずよりパワフルな走行が可能となりました。2013年以降は5.7リッターエンジンに一本化)。

また、さらに車体サイズはさらに大型化し、競合のシボレー・サバーバンやフォード・エクスペディション、リンカーン・ナビゲーターなどと並べても引けをとらないサイズとなっています。

また、内装については初代から完全に刷新され、後席のDVDエンターテイメントシステムやBluetooth対応のカーナビゲーションシステム、キー操作をすることなくドアの施錠解錠が可能なスマートエントリーなどの装備が選択できるようになりました。

【グレード体系と仕様変更】

グレード体系は、初代の「SR5」と「Limited」に加え、最上級グレードとして「Platinum」が新たに設定されました。Platinumでは、2列目シートがキャプテンシートとなり、「レッドロックレザー」と呼ばれるブラウン系のレザーシートが選択できるようになるなど、より快適性・高級感のある仕様となっています。なお、乗車定員はSR5とLimitedが8人乗り、Platinumが7人乗りとなります。

2代目セコイアは、2018年にマイナーチェンジを実施してLEDヘッドライトが採用されるなど、より現代風に進化しています。

また、マイナーチェンジに合わせ、SR5とLimitedの間に「TRD Sport」、LimitedとPlatinumの間に「Nightshade Special Edition」と「TRD Pro」が新設定されています。

2代目セコイアは日本での正規販売はされていませんが、人気が高く並行輸入が盛んに行われています。そのため、中古車の流通量も多く街中でもしばしば見かけられます。

【2代目セコイア 諸元値】

◆エンジン:2008~2009年…4.7L 2UZ-FE型 V8、5.7L 3UR-FE型 V8

2010~2012年…4.6L 1UR-FE型 V8、5.7L 3UR-FE型 V8

2013~2022年…5.7L 3UR-FE型 V8

◆駆動方式:2WD(後輪駆動)/パートタイム式4WD

◆トランスミッション:5AT/6AT

◆全長:5,210mm

◆全幅:2,029mm

◆全高:1,956mm

◆ホイールベース:3,099mm

3代目セコイア(2022年~)

2022年2月のシカゴオートショーにて3代目となるセコイアが発表されました。2代目から大幅な進化を遂げた3代目セコイアは、2022年夏頃より北米市場で発売開始予定です。

【2代目からの変更点】

まず、3代目セコイアではクルマのベースとなるプラットフォームが刷新されました。先代同様ランドクルーザーを凌駕する車体サイズを誇りながら、プラットフォームは新型ランドクルーザーと同じ「TNGA-F」を採用しています。

3代目セコイアに採用の「TNGA-F」は、先代同様ラダーフレーム構造ながら先代より軽量化と高剛性化を実現し、乗り心地の向上が図られています。

次に、パワートレーンも大規模な変更が行われました。2代目セコイアに搭載の5.7リッターV8エンジン「i-FORCE」から、3.5リッターV6ツインターボエンジン+モーターのハイブリッドシステム「i-FORCE MAX」を新たに搭載しました。この「i-FORCE MAX」は、2代目セコイアの「i-FORCE」エンジンから2.2リッターもの大幅なダウンサイジングを図りながらも、エンジン+モーターのシステム出力は2代目をはるかに超える最高出力443馬力、最大トルク80.6kg・mを誇ります。また、これに新開発の10速ATが組み合わされ、よりスムーズで効率的な走りが実現しています。

また、外観は2代目までの丸みを帯びたボディースタイルから、直線基調のシャープでスクエアなスタイルに変更されています。なお、詳細の車体サイズは公開されていませんが、2代目セコイアよりさらに巨大化しているとみられています。

内装についても大幅に刷新され、質感が向上し高級感が増しています。また、14インチの大型タッチスクリーンの採用や、オーディオやエアコン操作が可能な音声認識機能を採用するなど、新たなマルチメディアシステムも搭載されています。

なお、先進安全装備ついては、全車に「Toyota Safety Sense 2.5」が搭載され、交通事故の抑制が期待できます。

【グレード体系と仕様変更】

グレード体系は2代目セコイアの体系をベースとしながら、最上級グレードとしてPlatinumの上に「Capstone」が設定されました。

Capstoneでは、クローム仕上げの22インチホイールや専用のフロントグリルなどが採用され、他のグレードとの差別化が図られています。また、内装についても2トーン仕上げのセミアニリンレザーシートや10インチのカラーヘッドアップディスプレイ、ダークアメリカンウォルナットのパネルを標準装備した高級感あふれる仕様となっています。

3代目セコイアは2022年夏頃より北米市場での発売開始を予定しているため、並行輸入で日本に入ってくるまでにはまだしばらく時間がかかりますが、日本でも人気になることは間違いなでしょう。

セコイアの魅力

ここからは、アメリカ生まれアメリカ育ちのトヨタ車「セコイア」の魅力について、日本国内での流通量が多い2代目を例に挙げご紹介していきます。

室内スペース

フルサイズSUVならではの広大な室内スペースは、セコイアの大きな魅力の一つです。

全長5m超、全幅・全高ともに約2mの堂々とした車体サイズのおかげで、長時間の移動も全く苦にならないほどのゆったりとくつろげるスペースが確保されています。

また、大人が座るには窮屈なことが多いSUVの3列目シートについても、セコイアの場合十分なスペースが確保されていますので、大人数でのドライブでも全員が快適に過ごすことができます。

そのほかにも、室内は小物入れなども充実しており、こうしたきめ細やかさはまさに国産メーカーならではといえます。

荷室スペースも同様に広大で、3列目シートを起こした状態でもBMW5シリーズやメルセデスベンツEクラスといった大型セダン並みの535Lの荷室スペースが確保されています。また、2列目、3列目シートは床下に格納しフルフラットにすることができ、その状態ではシボレー・タホやフォード・エクスペディションなどの競合を凌ぐ3,400Lという広大な荷室スペースが確保できますので、どうしても荷物が増えがちなキャンプや家族旅行などのレジャーの際にも窮屈な思いをすることなく荷物を積み込むことができます。

また、助手席も畳むことができるため、最大で3.3mもの長尺物を積み込むことも可能です。

動力性能

重たいトレーラーを牽引して長距離移動することも多いアメリカでは、パワフルなクルマが好まれます。こうしたニーズに対応するためにセコイアも優れた動力性能を持っており、最高出力381馬力、最大トルク55.4kg・m を誇る5.7リッターV8エンジンによって2.6トンを超える重量級の車体を軽々と加速させます。こうしたパワフルな動力性能のおかげで高速走行や追い越しなどもラクに行うことができるため、長時間の運転でも疲労が少なく安全にドライブを楽しめます。

高い信頼性

故障が少なく耐久性が高いことで世界的に高評価を受けている日本車ですが、このセコイアも例に漏れず高い信頼性を誇ります。

アメリカの中古車情報サイト「iseecars.com」が2022年に「走行距離が20万マイル(約32万km)を超える可能性が最も高い車15台」を発表し、セコイアは堂々の2位にランクインしています。これは、iseecars.comが2021年に販売された約1,500万台の中古車の走行距離を調査し、20万マイルを超える車両の比率をランキング化したもので、この比率が高いほど走行距離を重ねても使用可能な個体数が多いことを表しています。この調査で全車両の平均値が1.2%のところ、セコイアは14.2%という結果となっており、優れた耐久性を誇っているといえます。

セコイアのデメリット

パワフルなエンジンや広大な室内スペースなどの「アメ車らしさ」と、日本車の「高い信頼性」を兼ね備えた魅力の多いセコイアですが、その一方でデメリットも存在します。ここでは、2代目セコイアを例にデメリットをご紹介していきます。

車体サイズ

ゆったりとくつろげる室内スペースを持つセコイアですが、その反面車体サイズは全長5m超、全幅・全高ともに約2mと巨大なため、狭い道の多い日本では取り回しに苦労するサイズ感といえます。

また、タワーパーキングをはじめとするコインパーキングなどでは、設定されている車体サイズの上限を超えてしまう場合もあり、お出かけの際に駐車場探しに苦労する可能性があります。

その一方でセコイアはハンドルがよく切れるため、最小回転半径はトヨタのミドルサイズSUVであるRAV4とほぼ同等の5.8m(RAV4は5.7m)と、その巨体からは意外なほど小回りが効きます。そのため、慣れてしまえばそこまで苦労せずに運転できるともいえます。

左ハンドル

アメリカは日本とは逆の右側通行となりますので、当然アメリカ向けのモデルであるセコイアも右側通行を前提に左ハンドルのみの設定となります。

そのため、日本では駐車車両の追い越しや右折、左からの合流の際などに少々コツが要ります。

ただ、セコイア以外にも日本国内では多くの左ハンドル車が走行していますので、左ハンドルであることは特別なことではありません。車体サイズ同様、慣れてしまえばそこまで大きな問題とはならないでしょう。

燃費

パワフルで心地良いサウンドが魅力の5.7L V8エンジン「i-FORCE」ですが、大排気量多気筒エンジンかつ重量級の車体ゆえに低燃費とはいきません。

セコイアのカタログ燃費は市街地走行で5.5km/L、高速で7.2km/L、市街地と高速の複合燃費で6.3km/Lと、ハイブリッド車などの昨今のエコカーとは真っ向から逆行する燃費となっています。運転の仕方にもよりますが、実燃費もおおむねカタログ燃費に近い燃費となることが多いようです。ただし、なかには市街地で8km/L、高速で10km/Lといった事例もあり、運転の仕方や道路環境によってはカタログ値以上の燃費が出る場合もあります。

いずれにしても低燃費とはいえませんが、排気量や車両重量、車体サイズを考えれば相応の燃費といえるでしょう。

税金

セコイアは5.7リッターの大排気量エンジンを搭載し2.6トンを超える車両重量ゆえに、日本国内で乗るには高い税金を支払う必要があります。ここではセコイアの所有に必要な税額と、税額を抑える方法をご紹介します。

まず、セコイアを日本国内で登録すると通常3ナンバー登録となります。3ナンバー登録の場合にかかる税額は以下の通りです。

・自動車税:87,000円/年(課税区分:4,500cc超6,000cc以下)

・重量税:49,200円/年

・自賠責:26,680円/25ヶ月

これだけでも負担の大きい金額ですが、さらに初年度登録から13年を超える場合は自動車税が15%重課となり、100,050円/年となります。

この税額を少しでも安く抑えるためには、乗用車登録の3ナンバーではなく、貨物車の1ナンバーとして登録する方法があります。

1ナンバー登録の場合かかる税額を見ていきましょう。

・自動車税:16,000円/年(課税区分:2.0超3.0t以下)

・重量税:16,400円/年

・自賠責:25,520円/13ヶ月 (44100円/25ヶ月)

1ナンバー登録とした場合、3ナンバー登録と比べ自動車税と重量税を大幅に抑えることができます。反対に自賠責は17,420円ほど割高になりますが、これらを合算し比べてみると、1ナンバー登録の方が104,960円ほど割安となります。

ただし、1ナンバー登録の場合、3ナンバーであれば2年に1回の車検が毎年になり、高速料金も2割増しの中型料金となります。

また1ナンバー登録の場合、3列目シートが使用不可となること、2列目シートのリクライニング機能が使えなくなることが注意点です。

価格相場

ここでは、歴代セコイアの中古車価格相場をご紹介します。

まず初代モデルは、車両の程度や年式によりおおよそ最安値で90万円から最高値で250万円ほどで、多くは120~160万円ほどの価格帯となります。

次に2代目モデルは、マイナーチェンジ前の2017年式までの場合、最安値で220万円から最高値で680万円ほどで、多くは280~400万円程の価格帯となります。マイナーチェンジ後の2018年式以降は800万円前半が相場価格となります。

2022年にデビューの3代目は、まだアメリカでも未発売のため日本にはまだ入って来ていません。並行輸入として日本に入ってくるのはまだしばらく先になりますが、日本への輸送コストや諸手続の費用がかかるため、現地価格より割高な価格となることは間違いないでしょう。

まとめ

ここまで、アメリカ生まれアメリカ育ちのトヨタ車「セコイア」をご紹介してきました。

大排気量エンジンや迫力満点の車体サイズ、ゆったりとした室内スペースなどの「アメ車らしさ」と、高い信頼性と耐久性、きめ細やかさなどの「日本車らしさ」が両立されたまさに、いいとこ取りのクルマといえます。

皆さんも、日本国内ではなかなかお目にかかれないセコイアでカーライフを満喫してみてはいかがでしょうか?

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